医療・介護・福祉のサイトで問い合わせ前に確認されること
医療・介護・福祉のサイトでは、利用者と家族は「サービスの内容・費用・見学や相談の方法」を、ケアマネジャーや医療機関は「受け入れの条件と連絡の窓口」を、求職者は「働く人と制度」を確かめてから連絡します。
同じ法人のサイトを、知識も目的も違う人が見に来るのがこの分野の特徴です。当社は、利用者向けと採用向けの導線を分けることを前提に、閲覧者ごとの確認項目を次のように整理してから構成を決めます。
| 閲覧者 | 問い合わせ前に確認すること | 当社が用意するページ・情報 |
| 利用者本人・家族 | サービスや施設の内容、費用の内訳(介護保険の自己負担と保険外の費用)、1日の過ごし方、担当するスタッフ、家から通えるか | 事業・施設案内、料金と制度、1日の流れ、スタッフ紹介、アクセス |
| ケアマネジャー・病院の相談員・支援機関 | 空き状況、受け入れできる状態(要介護度・医療的なケアなど)、利用開始までの日数、連絡の窓口 | 空き状況と受け入れ条件、ご利用までの流れ、拠点別の連絡先と受付時間 |
| 患者(医療機関の場合) | 診療の内容、診療時間、初診の流れ、医師の経歴 | 診療案内、医師紹介、初診の流れ、院内の掲示事項のページ |
| 求職者(看護・介護・リハビリ・事務など) | 仕事の内容、シフトと夜勤、給与、資格取得の支援、職場の雰囲気 | 採用ページ、または採用サイト、見学・説明会の申し込み |
| 自治体・地域の関係者 | 運営法人、事業の方針、拠点、地域との取り組み | 法人情報、事業一覧、お知らせ |
2024年6月1日に施行された保険医療機関及び保険医療養担当規則の改正で、保険医療機関は院内掲示の事項を原則としてウェブサイトにも掲載することとされました(自ら管理するホームページ等を持たない医療機関を除く。厚生労働省の通知)。クリニックのサイトでは、掲示物を一覧にして掲示事項のページにまとめる構成にします。患者向けのページの作り方はクリニック・病院のホームページ制作で解説しています。
医療・介護・福祉のサイトに必要なページ構成
医療・介護・福祉の法人サイトは、事業・施設別のページ、料金と制度、見学・相談の流れ、スタッフ紹介を中心に、採用の入口を利用者向けとは別に置く構成が基本です。
| ページ | 載せる内容 | 目的 |
| トップ | 事業・施設の種類を一文で、見学・相談の入口、利用者向けとは分けた採用の入口 | 立場の違う閲覧者を、それぞれの入口に送る |
| 事業・施設案内(事業別) | 対象者、サービス内容、拠点、各事業サイトへのリンクを同じ型で | ケアマネジャーや医療機関が一覧で把握できるようにする |
| 料金と制度 | 月額の目安と内訳、介護保険の自己負担、保険外の費用、使える制度の案内 | 相談の前に費用の見通しを立ててもらう |
| 空き状況・受け入れ条件 | 空きの状態と更新日、対象の要介護度、医療的なケアの対応範囲 | 紹介する側が短時間で判断できるようにする |
| 1日の流れ・設備 | 1日の過ごし方、食事・入浴・行事、居室や共用部の実際の写真 | 利用している本人や家族の姿を想像してもらう |
| スタッフ紹介 | 職種・資格・支援の方法 | 「誰が担当するのか」に答える |
| ご利用(入居)までの流れ | 相談・見学・体験・契約・利用開始の段階と期間の目安 | 制度の名前が難しいサービスでも、次に何が起きるかを示す |
| 見学・相談の申し込み | 申込者の立場・希望拠点・希望日時・連絡方法を選ぶフォーム、拠点別の電話の受付時間 | 家族や支援者による代理の申し込みも受け止める |
| 採用情報 | 職種別の仕事内容、働き方、制度、見学・応募の入口 | 求職者を利用者向けの導線と混ぜずに案内する |
| 法人情報・公開している書類 | 運営法人、所在地、公開している重要事項説明書など | 地域や関係機関からの確認に答える |
介護サービスの事業所の情報は、介護保険法に基づく介護サービス情報公表制度で、都道府県がインターネットで公表しています(介護サービス情報公表システム「介護サービス情報公表制度とは」)。利用者が事業所を比べる材料になるため、自法人のサイトに載せる定員・職員の体制・利用料などは、公表している内容と時点をそろえます。施設のページの作り方は介護施設のホームページ制作で解説しています。
医療・介護・福祉のサイトでよくある課題と、当社の進め方
この分野でよく見る課題は「利用者向けと採用向けが混ざっている」「表現のルールを確認しないまま公開している」「制度の説明だけで、利用したらどうなるかが分からない」の3つで、当社は導線の設計と原稿の確認の工程で対応します。
利用者向けと採用向けの情報が混ざっている
利用の相談(本人・家族・ケアマネジャー)、連携の相談(医療機関・自治体)、採用では、知りたいことも連絡の手段も違います。当社は採用の入口をヘッダーや画面の隅に固定して利用者向けのナビと分け、問い合わせフォームは最初に立場と用件を選ぶ形にして、該当する事業や部署に届くようにします。最初の接点が電話になりやすい分野なので、拠点名つきの電話の連絡先と受付時間も常に表示します。採用サイトでは、エントリーと並べて見学・説明会の申し込みを同じ重さで扱い、最初の一歩の負担を下げます。介護職に向けた採用サイトの書き方は介護の採用サイトで応募を増やす方法にまとめています。
表現のルールを確認しないまま公開している
病院・診療所のウェブサイトは医療法の広告規制の対象で、厚生労働省の「医療広告等ガイドライン」(2026年3月30日最終改正)では、治療の内容や効果に関する患者の主観的な体験談や、ほかの医療機関より優れていると示す比較優良広告は認められないとされています(厚生労働省「医療法における病院等の広告規制について」)。介護では、有料老人ホームの表示に景品表示法の告示があり(消費者庁「有料老人ホームに関する不当な表示」)、介護老人保健施設と介護医療院は介護保険法で広告できる事項が限られています(厚生労働省の通知:介護老人保健施設、介護医療院)。
当社は原稿の段階で表現を確認する工程を入れ、判断に迷う表現は、医療機関なら所管の自治体の医療広告の相談窓口、介護施設なら所管の都道府県・市の担当窓口、景品表示法については消費者庁や弁護士などの専門家に確認いただいてから公開します。主なルールは医療広告ガイドラインとホームページの表示ルールで整理しています。
制度の説明だけで、利用したらどうなるかが分からない
就労移行支援や訪問リハビリのように制度の名前が難しいサービスでは、初めて調べる人は「自分(家族)が対象なのか」「通い始めたらどうなるのか」が分からないまま離れてしまいます。当社は制度の解説より先に、見学から利用開始、その後の支援までの流れを、各段階で行うことと期間の目安とともに示す構成をご提案します。利用者の事例や声は、本人(または家族)の同意を文書で得たうえで、氏名や顔写真を出さずに年代・状況・期間などの項目で載せます。
当社の医療・介護・福祉の制作事例
当社が公開している医療・介護・福祉の事例は4件で、いずれも利用者向けと採用向けの導線を分け、立場ごとに入口とフォームを用意する設計にしています。
- リハビリ・介護・福祉グループのコーポレートサイト:訪問リハビリから介護・福祉事業まで広がったグループ全体を説明するサイトです。事業内容のページでは事業ごとに対象者・サービス内容・拠点・各事業サイトへのリンクを同じ型で並べ、料金や空き状況などの詳細は各事業サイトに任せて重複させない役割分担にしました。
- 就労移行支援事業所のコーポレートサイト:見学・体験・利用開始・訓練・就職活動・就職・定着支援の流れを、各段階で行うことと期間の目安とともに載せました。見学・体験の申し込みフォームには、家族や支援者の代理の申し込みを想定して「申込者の立場」を選ぶ項目を設けています。
- リハビリ・デイサービス運営会社の採用サイト:理学療法士・作業療法士・介護職の求職者に向け、「働き方を知る/会社を知る/キャリアビジョンを知る」の3軸で構成しました。エントリーと見学・説明会の申し込みを同じ重さで扱い、フォームは履歴書の添付を任意にしています。
- 美容クリニックの採用サイト:看護師・カウンセラー・受付などの職種ごとに仕事内容・1日の流れ・キャリアパスを同じ型で載せ、新卒エントリーと中途エントリーのボタンをヘッダーに常時表示しました。治療の効果を保証するような表現は、採用サイトでも避けています。
掲載許諾の方針により、社名・URL・画面は公開していません。業種やサイトの種類が近い事例は、無料相談の際に許諾の範囲でご説明します。
医療・介護・福祉のサイト制作の料金と期間の目安
医療・介護・福祉では、利用者向けのサイトと採用の導線を分けることを前提に、事業や職種の数に応じてコーポレートサイトと採用サイトのプランを組み合わせます。
| 目的・規模 | 構成とプラン | 料金の目安(税別) | 期間の目安 |
| 1つの施設・事業所・クリニックの案内 | コーポレートサイト ライト(5ページ前後) | 60万円〜 | 2.5〜4か月 |
| 複数の事業・拠点をまとめる法人サイト | コーポレートサイト スタンダード(10ページ前後) | 120万円〜 | 2.5〜4か月 |
| 1〜2職種を継続して採用したい | 採用サイト ライト(5ページ前後) | 50万円〜 | 2〜3か月 |
| 看護・介護・リハビリ・事務など複数の職種を採用したい、新卒と中途の入口を分けたい | 採用サイト スタンダード(8ページ前後) | 80万円〜 | 2〜3か月 |
| 利用者や目的の違う事業を独立して案内したい | 特設サイト(サービスサイト・5〜8ページ) | 60万円〜 | 1.5〜3か月 |
金額はいずれも目安で、ページ数、原稿・写真を誰が用意するか、予約システムなど外部サービスとの連携で変わります。施設や職員の撮影は別途お見積りです。制作費は契約時50%・公開時50%のお支払いで、公開後60日以内に見つかった制作上の不具合は無償で修正します。採用のプランは採用サイト制作、コーポレートサイトと保守を含む料金の一覧は料金プランでご確認いただけます。
よくあるご質問
クリニックの採用ページにも、医療広告のルールはかかりますか?
医療広告等ガイドラインでは、職員の採用を目的とした求人広告は受診を誘引するものではないため、ガイドラインの対象となる広告ではないとされています。ただし募集の内容は、職業安定法の労働条件の明示のルールに沿う必要があり、2024年4月からは自社のホームページでの募集でも業務と就業場所の「変更の範囲」などの明示が求められています(厚生労働省)。採用ページの中で診療の内容を紹介する場合は、当社はその部分の表現を患者向けのページと同じ観点で確認します。
利用者さんの写真や声を載せてもよいですか?
本人(または家族)の同意を文書で得てから掲載し、氏名や特定につながる情報は出さないのが基本です。医療機関の場合、治療の内容や効果に関する患者の主観的な体験談を受診の誘引のために紹介することは、内容が広告できる範囲であっても認められないとされています。当社は掲載の前に、同意の取り方と匿名化の方法を貴社と決めておきます。
事業所が複数あります。サイトは事業所ごとに分けるべきですか?
支援の方針や法人の情報が共通なら、1つのサイトに拠点別のページを置く形をおすすめします。事業所ごとにサイトを分けると更新が二重になり、情報の食い違いも起きやすくなります。利用者や目的が大きく違う事業は、特設サイトに分けたほうが伝わりやすい場合があります。
施設に来て、打ち合わせや撮影をしてもらえますか?
埼玉県・東京都の施設・事業所には、打ち合わせで伺います(交通費はいただきません)。それ以外の地域はオンラインで進めます。撮影は手配を含めて別途お見積りし、利用者が写る場合の同意の取り方は撮影の前に決めておきます。