公共団体・官公庁関連のサイトで問い合わせ前に確認されること
公共団体・官公庁関連のサイトの利用者は、問い合わせる前に「自分に関係する制度や手続きはどれか」「必要な書類はどこにあるか」「どの窓口に聞けばよいか」をサイトで確かめます。
共済組合や独立行政法人、自治体の関連団体のサイトには、立場の違う利用者が別々の目的で訪れます。当社がこれまでの制作で把握している閲覧者ごとの確認事項と、サイトで用意するものは次のとおりです。
| 閲覧者 | 確認すること | サイトで用意するもの |
| 組合員・職員とその家族、退職者 | 結婚・出産・病気・退職などの出来事に関係する制度と、手続きの方法 | 出来事から制度へ進む入口、制度ごとに同じ型の説明(対象者・内容・手続き・必要書類・問い合わせ先) |
| 事業者・研究者・学生 | 自分が使えるサービス、費用の有無、申し込みの方法 | 立場別の入口、専門用語の短い説明、研修・セミナーの日程と申し込み方法 |
| 各所属・支部の事務担当者 | 最新の様式、制度の改正、受付期間 | 制度別と五十音順の様式一覧、改定日を入れた様式、日付順のお知らせ |
| 報道関係者・支援機関・入札に参加する事業者 | 法人の役割、刊行物、調達の公告と結果、取材の窓口 | 法人についての要約、調査・刊行物の一覧、調達情報、用件別の窓口 |
| 高齢の方や障害のある方を含むすべての利用者 | 読み上げソフト、キーボード操作、文字の拡大でも同じ情報にたどり着けるか | 正しい見出しの構造、画像の代替テキスト、十分なコントラスト、文字サイズの変更 |
発注する団体の側では、これに加えて「制度の記述が規程と一致しているか」「部署ごとに更新しても表記と品質を保てるか」「アクセシビリティを公開後も維持できるか」が検討の中心になります。当社は、事業内容の正確な説明、申請・手続きの案内、アクセシビリティ、更新・承認の流れに合わせた管理画面の4点を、構成の初期案に入れてご提案します。
公共団体・官公庁関連のサイトに必要なページ構成
公共団体・官公庁関連のサイトは、制度・事業ごとのページを同じ型でそろえ、出来事別・利用者別の入口と申請書類の一覧から、目的のページへ短い経路で届く構成にします。
| ページ | 載せる内容 | 目的 |
| トップページ | 法人の役割を示す一文、出来事別・利用者別の入口、重要なお知らせ | 主要な入口をスクロールせずに見せる |
| 法人・組合について | 目的、組織、所在地、沿革、公開している規程や事業報告への入口 | 団体の基礎情報を探しやすくする |
| 制度・事業の案内(制度・事業ごと) | 対象者、内容、手続きの流れ、必要書類、費用の有無、担当部署 | 同じ型で書き、担当部署が自分で更新できるようにする |
| こんなときには/ご利用者別 | 出来事や立場から、該当する制度・サービスへのリンク一覧 | 制度名を知らない人を正しいページへ案内する |
| 申請書類・様式 | 制度別と五十音順の一覧、使う場面の1行説明、記入例、改定日 | 最も使われるページに1回の操作で届くようにする |
| 研修・セミナー、調査・刊行物 | 日程、対象者、会場かオンラインか、申し込み方法、発行日 | 投稿形式で追加し、終わったものはアーカイブに移す |
| お知らせ・調達情報 | 制度改正、受付期間、システム停止、調達の公告と結果 | 日付順に載せ、重要なものはトップページに固定する |
| お問い合わせ | 用件からの窓口の選び方、部署の一覧、受付時間 | 一度で正しい窓口に届くようにする |
| ウェブアクセシビリティ方針 | 対象範囲、目標とする適合レベル、期限、試験の結果 | 団体が定めた方針と結果を公開する場所を用意する |
ページ数は団体の制度・事業の数で決まります。最初に現在のサイトのページ数、PDF の数、関連サイトの範囲を一覧にし、移行するもの・作り直すもの・公開を終えるものを分けてから設計に入ります。
公共団体・官公庁関連のサイトでよくある課題と、当社の進め方
公共団体・官公庁関連のサイトの課題は主に次の4つで、いずれも制作前の情報設計と管理画面の作り方で対応します。
制度名を知らない利用者が、目的のページにたどり着けない
制度ごとに担当部署が分かれていると、サイトも組織の構造どおりに分かれ、「病気になったとき」「退職するとき」のような自分の出来事から探せなくなります。当社はヒアリングで制度・事業と担当部署の一覧を作り、制度別のナビゲーションに加えて、出来事別または利用者別の入口を設計します。サイトマップとワイヤーフレームの段階で、よく使われる手続きのページまで何回の操作で届くかを確認していただいてから、デザインに進みます。
部署ごとに更新すると、表記と品質がばらつく
ページの型(見出し・項目の順番・ボタンの文言)を固定し、部署は内容だけを入力する管理画面にします。権限は作成する人・承認する人・管理する人に分け、団体の承認の流れに合わせて設計します。画像の代替テキストの入力欄や、日付の形式・用語の表記ルールを管理画面に表示し、操作マニュアルとあわせて納品します。
アクセシビリティへの対応が「支援ツールの導入」で止まっている
総務省のみんなの公共サイト運用ガイドライン(2024年版)は、公的機関が新しく構築するサイトについて、構築前にウェブアクセシビリティ方針を策定し、構築時に JIS X 8341-3:2016 の適合レベルAAに準拠(試験の実施と公開)することを求めています。音声読み上げや文字色の変更などの支援機能を提供しただけで対応したとすることは、適切でない取組の例として挙げられています。また、近い将来の JIS の改正を見据え、新しく構築するサイトはできる限り WCAG 2.2 の達成基準に基づいて構築するよう求めています。
当社は、設計・実装の各段階で、見出しの構造、代替テキスト、キーボードだけでの操作、文字と背景のコントラスト、PDF の扱いを確認します。ガイドラインでは、毎年の試験を構築・保守の事業者だけに任せず、第三者による客観性を確保することが求められているため、試験の実施者と対象範囲は仕様書の要件として最初に確認します。団体に適用される基準や表記の判断は、所管の部署にご確認ください。仕様書に書く項目は公共団体のホームページ仕様書の解説、法律上の位置づけはウェブアクセシビリティの義務化と対応の解説にまとめています。
PDF の資料が多く、移行の範囲が決まらない
紙の資料をスキャンした PDF は読み上げソフトで読めないことがあるため、主要な情報は HTML のページで掲載し、PDF は様式や補足資料として置く構成にします。様式の PDF はファイル名に様式名と改定日を含め、差し替えやすくします。URL が変わるページは旧 URL から新しいページへ転送(301リダイレクト)し、ブックマークや他のサイトからのリンクが切れないようにします。
当社の公共団体・官公庁関連の制作事例
当社は、公共団体・官公庁関連のサイトとして、自治体職員の共済組合と、知的財産分野の独立行政法人のサイトを制作しました(掲載許諾の方針により名称・URL・画面は非公開)。
- 職員共済組合のWEBサイト:給付・貸付・保健事業などの制度別のナビゲーションに、結婚・出産・病気・退職などの出来事から制度へ進む「こんなときには」の入口を加えました。最も使われる申請書類は、制度別と五十音順の一覧に記入例を添え、ナビゲーションから1回の操作で届くようにしています。
- 独立行政法人(知的財産分野)のWEBサイト:事業者・研究者・学生・支援機関・報道関係の立場から進む「ご利用者別」の入口を置き、各サービスのページを対象者・内容・利用方法・費用の有無・問い合わせ先の同じ型で作りました。各部署が担当ページを更新できる権限設計とし、調達情報は公告と結果を分けて掲載しています。
どちらも、印象的なビジュアルより目的の情報にすぐ着けることを優先し、主要な入口が最初の画面に収まる構成にしました。
公共団体・官公庁関連のサイト制作の料金と期間の目安
公共団体・官公庁関連のサイトは、コーポレートサイトのスタンダード(120万円〜・税別)を基準に、制度・事業ページの数と既存コンテンツの移行量でお見積りし、期間は3〜6か月が目安です。
| 依頼の内容 | 主な内容 | 料金の目安(税別) | 期間の目安 |
| 制度・手続きの案内が中心の団体サイト | 制度ページの共通の型、出来事別の入口、申請書類の一覧、お知らせ、権限別の管理画面 | 120万円〜(ページ数と移行量で変わります) | 3〜5か月 |
| 事業の多い機関のサイト | 利用者別の入口、研修・刊行物・調達情報の投稿、部署ごとの権限、アクセシビリティの確認 | 120万円〜を基準に、ページ数に応じてお見積り | 4〜6か月 |
| 公開後の保守 | 保守スタンダード:WordPress の更新、週次バックアップ、改ざん検知・WAF の設定、フォームの月次確認、軽微な更新作業 月2時間 | 月3万円〜 | 契約の翌月から |
| リニューアル前の現状の把握 | SEO・AI検索 診断レポート:全ページの巡回、GA4・Search Console の確認、優先順位をつけた改善の計画 | 20万円 | 2週間 |
金額は目安で、仕様書の要件(第三者による検証の扱い、研修やマニュアルの範囲、サーバーとセキュリティの条件、移行するページの数)によって変わります。仕様書の案や現在のサイトの規模をお知らせいただければ、項目ごとの内訳をつけてお見積りします。プランの内容はコーポレートサイト制作と料金プラン、公開後の保守はWEBサイト運用保守・集客改善をご覧ください。
よくあるご質問
入札やプロポーザルにも参加できますか?
参加資格の要件は団体ごとに異なるため、公告や実施要領を確認したうえで、参加できるかどうかをお答えします。予算を要求する前の参考見積もりも無料でお出しします。
JIS X 8341-3 に基づく試験まで依頼できますか?
当社が制作の中で行うのは、設計・実装の各段階でのアクセシビリティの確認です。JIS X 8341-3:2016 に基づく試験の実施者と範囲は、運用ガイドラインで第三者による客観性が求められていることもあり、仕様書の要件によって変わります。ご相談の段階で要件を伺い、当社が担当する範囲と、団体または第三者が行う範囲を見積もりの前提として明記します。
埼玉県・東京都以外の団体でも依頼できますか?
できます。埼玉県・東京都の団体には訪問して打ち合わせを行い(交通費はいただきません)、それ以外の地域はオンラインで進めます。各部署による原稿とページの確認は、テスト環境を使ってオンラインで行えます。
支払いの条件は、団体の会計規程に合わせられますか?
当社の標準は、契約時に50%、公開時に50%のお支払いです。団体の規程で支払いの時期や方法が決まっている場合は、条件をご相談ください。
担当者が異動しても、更新を続けられますか?
管理画面の操作マニュアルを納品し、納品時に操作方法をお伝えします。ページの型が決まっているため、新しい担当者も同じ手順で更新できます。更新作業をまとめて任せたい場合は、軽微な更新作業を月2時間まで含む保守スタンダード(月3万円〜・税別)をご利用いただけます。