採用サイト制作

介護の採用サイトで応募を増やす方法:介護職が知りたい情報と構成

公開 読了 約15分

介護職の求人を出しても応募が集まらない、求人媒体からの応募はあるものの見学や面接の段階で辞退される、という悩みを抱える施設・事業所は少なくありません。介護職の求職者は、求人媒体で条件を比べたあと、気になった法人の名前で検索し、ホームページで職場の様子を確かめてから応募するかどうかを決めます。

介護職の応募を増やすには、夜勤の回数と体制、給与と処遇改善の反映のしかた、資格取得の支援、職場の人間関係、送迎や通勤の条件を、自施設の数字と職員の言葉で確かめられる採用サイトを用意し、見学の申し込みを応募と同じ重さで置くことが近道です。

この記事では、介護職が応募前に知りたい項目と書き方、処遇改善加算の載せ方、採用サイトのページ構成、職員インタビューの質問例、見学・応募の導線を、当社の医療・介護・福祉の制作例とあわせて解説します。制度の内容は、2026年10月時点で厚生労働省などの公表資料を確認した範囲で記載しています。

介護職の採用で自社の採用サイトが必要な理由

介護職の採用は求人の数が求職者の数を大きく上回り、求職者は複数の施設を比べて選ぶため、求人媒体に書ききれない「どんな職場で、誰と、どう働くか」を確かめられる自社の採用サイトが、応募を決める材料になります。

厚生労働省の資料では、2025年3月の介護関係職種の有効求人倍率は3.97倍で、職業計の1.16倍を大きく上回っています。介護職員の必要数は、2022年度の約215万人に対して2026年度には約240万人と見込まれています(厚生労働省「介護人材確保の現状について」2025年5月)。求職者から見ると選べる求人が多い状況なので、給与と休日の数字を並べるだけでは、ほかの施設との違いが伝わりません。

同じ資料に引用されている介護労働実態調査(2023年度)では、介護の仕事をやめた理由として「職場の人間関係に問題があったため」(34.3%)、「法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため」(26.3%)が上位に挙がっています。一方、採用がうまくいっている事業所が挙げた理由の上位は「職場の人間関係がよいこと」(62.7%)、「残業が少ない、有給休暇をとりやすい、シフトがきつくないこと」(57.3%)でした。求職者が前の職場で困ったことに、採用サイトで先に答えられるかどうかが、応募の分かれ目になります。

介護職が応募前に知りたいことと書き方

介護職の求職者が確かめたいのは、夜勤、給与と処遇改善、休日とシフト、資格取得の支援、人間関係と教育、送迎と通勤、利用者と仕事の中身、未経験・ブランクからの始め方の8つで、それぞれ自施設の数字で書くことが大切です。

項目求職者が確かめたいこと採用サイトでの書き方の例
夜勤月の回数、夜間の人数、休憩・仮眠、夜勤明けの休み、夜勤なしを選べるか例:「夜勤は月4〜5回(2025年度の平均)。夜間はフロアごとに職員1名、施設全体で3名。休憩は90分、仮眠室あり。日勤のみの勤務も相談可」
給与・処遇改善基本給と手当の内訳、資格手当、処遇改善の配分のしかた、モデル年収例:「介護福祉士・夜勤月4回・入職3年目のモデル:月給○万円(基本給○万円+資格手当○円+夜勤手当○円×4回+処遇改善手当○円)」
休日・シフト年間休日、シフトの種類と時刻、希望休の出し方、有給休暇の取得実績例:「早番7:00〜16:00/日勤9:00〜18:00/遅番11:00〜20:00/夜勤16:30〜翌9:30。希望休は月3日まで」
資格取得の支援初任者研修・実務者研修・介護福祉士の受験に使える支援と、その条件例:「実務者研修の受講費用を全額補助(入職6か月以降)。スクーリングの日は勤務扱い」
人間関係・教育配属先の人数と年代、新人の教え方、相談できる相手、面談の頻度例:「配属先のユニットは職員8名(20〜60代)。入職後3か月は先輩職員1名が担当につき、月1回面談」
送迎・通勤送迎業務の有無と運転する車、必要な免許、車通勤と駐車場例:「デイサービスの送迎はワゴン車(AT)。普通免許(AT限定可)。車通勤可・駐車場無料」
利用者と仕事の中身施設の種類、定員、介護度の傾向、医療的なケアの範囲、1日の流れ例:「定員○名、要介護3以上の方が中心。日勤の流れ:申し送り→食事介助→入浴介助→記録」
未経験・ブランク最初の研修の期間、独り立ちまでの段階、資格がなくても任せる仕事の範囲例:「無資格で入職した職員は○名。最初の2週間は日勤のみで先輩と同行」

数字には対象の期間や時点を添え、「アットホーム」「働きやすい」といった言葉だけで終わらせないことが大切です。夜勤の負担や繁忙な時間帯など大変な面も書いておくと、入職後の「思っていたのと違う」を減らせます。

募集要項には、2024年4月から明示が必要になった事項も確認して載せます。厚生労働省のリーフレットでは、自社のホームページで募集する場合も、従事すべき業務と就業場所の「変更の範囲」、有期労働契約を更新する場合の基準などを明示すること、募集情報は掲載した時点を示すなどして正確かつ最新の内容に保つことが求められています(厚生労働省「企業から受ける労働条件明示のルールが変わります」)。

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処遇改善加算は「自施設での配分」を書く

処遇改善加算は制度の名前を並べるより、自施設ではどのように給与に反映しているかを書くほうが求職者に伝わり、加算の要件として求められる取組の公表とも内容をそろえやすくなります。

厚生労働省によると、介護職員の処遇改善の加算は2024年6月に「介護職員等処遇改善加算」へ一本化されました。さらに2026年6月からは加算が拡充され、介護職員だけでなく介護従事者を対象に幅広く月1.0万円(3.3%)の賃上げを実現する措置と、生産性向上や協働化に取り組む事業者の介護職員を対象とした月0.7万円(2.4%)の上乗せ措置が示されています。加算の区分も見直され、訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅介護支援なども新たに対象になりました(厚生労働省「介護職員の処遇改善」、令和8年度介護報酬改定の概要)。

ただし、これらは制度として示された水準で、職員一人ひとりの給与が実際にいくら上がるかは、事業所が算定する区分と配分の方法によって変わります。採用サイトには制度の目安額をそのまま書かず、自施設の実際の配分と金額の目安、時点を書いてください。

書き方求職者の受け止め方
「処遇改善加算を取得しています」とだけ書く制度の名前は分かるが、自分の給与にどう反映されるかが分からない
「国の制度で月1万円の賃上げ」と制度の目安額を書く自分も必ずその額が上がると受け取られ、実際の金額と違うと不信につながる
例:「処遇改善手当として毎月○円、賞与時に○円(2026年○月時点・常勤の介護職員の平均)」自分の場合を想像でき、面接で確かめる点も分かる

また、2025年2月の厚生労働省の通知では、加算Ⅰ・Ⅱを算定する場合、職場環境等の改善に係る取組を、介護サービスの情報公表制度を活用して(対象外の場合は自社のホームページなどで)外部から見える形で公表することとされています(介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方)。2026年6月の区分の見直し後の扱いは、最新の通知と所管の自治体で確認してください。公表している取組と、採用サイトの「制度・働き方」のページの内容が食い違わないようにし、取組の一覧を採用サイトにも載せておくと、求職者が施設を比べるときの材料になります。

介護の採用サイトのページ構成

介護の採用サイトは、仕事・事業所・働き方・人・応募の5つのまとまりで8ページ前後にすると、求職者が知りたいことを順番に確かめられます。

ページ載せる内容
採用トップ法人の考え方(誰のために働く仕事か)、職種と事業所への入口、見学と応募のボタン
仕事を知る(職種別)介護職・看護職・リハビリ職・生活相談員・送迎の運転などの仕事内容と、日勤・夜勤それぞれの1日の流れ
事業所を知る施設・サービスの種類、定員、拠点ごとの特徴とアクセス
働き方・制度シフト、夜勤、休日、給与のモデル、処遇改善の配分、資格取得の支援、福利厚生、職場環境の取組
職員インタビュー職種・年代・前職・入職の経緯(未経験・ブランク・ほかの施設から)が違う職員の声
数字で見る職場職員数、年代構成、有資格者の割合、有給休暇の取得率、平均勤続年数など(公開できる範囲で、時点を書く)
よくあるご質問夜勤、残業、研修、人間関係、送迎、見学の流れなど、面接でよく聞かれる質問
募集要項・見学/応募フォーム職種・雇用形態・事業所ごとの条件と明示が必要な事項、見学と応募の申し込み

採用が年に数名で職種が1〜2つなら、独立した採用サイトではなく、施設のホームページの採用ページを充実させる方法で足りる場合が多いです。複数の事業所や職種で通年で採用する、新卒と中途で伝える内容が違う、という場合は独立した採用サイトが向いています。施設のホームページ側で利用者・家族向けの情報と採用の情報をどう分けるかは、介護施設のホームページ制作で解説しています。

職員インタビューの作り方と質問例

職員インタビューは、求職者が「自分に近い人」を探せるように職種・年代・前職をそろえて載せ、夜勤や人間関係、資格取得の実際を具体的な場面で聞くことが大切です。

質問の例引き出したいこと
この施設に入る前は、どんな仕事をしていましたか?前職と入職の経緯(未経験、ブランク、ほかの施設から)
入職を決めた理由と、迷ったことは何ですか?応募前の不安と、決め手になった点
日勤と夜勤の1日の流れを、時刻つきで教えてください仕事の流れと忙しい時間帯
夜勤の体制と、夜勤のときに気をつけていることは?夜間の人数、困ったときの連絡先
入職して最初の1か月は、誰にどう教わりましたか?教育の実際と独り立ちまでの期間
困ったときに相談する相手は誰ですか?人間関係とチームの雰囲気
資格を取った(取ろうとしている)経緯と、施設の支援は?資格取得の支援が実際に使われているか
休みの取り方や、家庭との両立はどうしていますか?希望休・有給休暇・両立の実際
利用者さんとのかかわりで、印象に残っている場面は?仕事のやりがいを具体的な場面で
入職前のイメージと違ったことは?良い面と大変な面の両方

当社の制作例では、写真は職種ごとに2〜3人、合計10人前後を目安にしています。求職者は自分と同じ職種・近い年代の職員を探すため、人数より職種と年代に偏りがないことが重要です。撮影は実際の事業所で行い、利用者が写る場合は同意を得ます。利用者の言葉を載せる場合は、本人(または家族)の同意を文書で得て、氏名や特定につながる情報は出しません。

見学と応募の導線・フォーム

介護職の採用では「見学してから決めたい」人が多いため、施設見学やカジュアル面談の申し込みを応募と同じ重さで置き、電話の導線も残し、フォームの項目は絞ります。

  • 見学・説明会の申し込みボタンを、応募ボタンと並べてすべてのページに置く
  • 電話番号と受付時間を載せる。現職の合間に電話で問い合わせたい人がいるため
  • 応募フォームの項目は、氏名・連絡先・希望職種・保有資格・希望する連絡方法程度に絞り、履歴書の添付は任意にする
  • 職種別の仕事紹介ページの末尾に「この職種で応募する」ボタンを置き、職種が選ばれた状態でフォームを開く
  • 送信後の自動返信メールに、次の連絡の目安と見学当日の流れを書く
  • 募集要項に求人の構造化データ(JobPosting)を設定し、Google の求人検索に表示される対象にする

見学の申し込みと応募は別々に数えます。GA4 でそれぞれの完了をキーイベントにし、求人媒体の原稿や SNS の投稿から採用サイトへのリンクに UTM パラメータを付けると、どの経路から来た人が見学・応募に進んだかが分かります。

当社の医療・介護・福祉の採用サイトの制作例

当社が制作した医療・介護・福祉の採用サイトでは、条件だけでなく「誰のために、誰と働くか」を伝え、見学や面談を応募の手前に置く設計をしています(掲載許諾の方針により社名は非公開)。

  • リハビリ・デイサービス運営会社の採用サイト:理学療法士・作業療法士・介護職の求職者に向けて、「働き方を知る/会社を知る/キャリアビジョンを知る」の3つの軸でページを構成しました。ファーストビューには求職者ではなく利用者の言葉を置き、この仕事が誰のためにあるかを最初に示しています。働き方のページでは職種ごとの1日の流れとチームの構成、会社のページでは職員数・年代構成・有資格者の割合など公開できる範囲の数字、キャリアのページでは入職1年目・3年目・5年目のモデルと研修制度・資格取得支援を載せました。見学・説明会の申し込みをエントリーと同じ重さで扱い、エントリーフォームは氏名・連絡先・希望職種・資格・希望する連絡方法に絞って、履歴書の添付は任意にしています。
  • 美容クリニックの採用サイト:看護師・カウンセラー・受付の求職者に向けて、新卒エントリーと中途エントリーのボタンをヘッダーに常に表示しました。よくあるご質問では「営業ノルマはあるか」「美容医療の経験がなくても応募できるか」「夜勤はあるか」など応募前の不安に先回りして答え、中途の看護師には見学・カジュアル面談の選択肢を用意しています。医療機関のため、採用サイトでも治療効果を保証するような表現は避けました。
  • リハビリ・介護・福祉グループのコーポレートサイト:採用情報のページで職種横断の採用の考え方と各事業の募集への入口を示し、採用サイトがある事業はそちらへ送る構成にしました。画面の右下に採用の案内を固定表示し、どのページからでも採用情報に進めます。

当社の採用サイト制作では、医療・介護・福祉向けに、職種別(看護・介護・リハビリ・事務)の仕事紹介、制度・福利厚生・資格支援の一覧、施設見学・カジュアル面談のフォームを設計します。費用の目安は、5ページ前後・1〜2職種のライトプランが50万円〜、8ページ前後・複数職種のスタンダードプランが80万円〜(いずれも税別。写真・動画撮影は別途)で、期間はスタンダードプランで2〜3か月です。ほかの事例は制作実績でご覧いただけます。

よくあるご質問

小規模な事業所でも採用サイトは必要ですか?

年間の採用が数名で職種が1〜2つなら、施設のホームページの採用ページを充実させる方法で十分な場合が多いです。少なくとも、仕事内容と1日の流れ、夜勤とシフト、給与のモデル、資格取得の支援、職員の声、募集要項、見学の申し込み方法をそろえ、法人名で検索した人が確かめられる状態にしてください。

処遇改善加算の金額を採用サイトに書いてもよいですか?

書く場合は、国の制度の目安額ではなく、自施設での実際の配分(毎月の手当・賞与・基本給のどれに反映しているか)と金額の目安を、対象の職種と時点を添えて書いてください。厚生労働省は、自社のホームページでの募集を含め、募集情報を正確かつ最新の内容に保つ必要があると案内しています。配分の方法が年度で変わる場合は、更新日を明記します。

無資格・未経験の人には、何を書けばよいですか?

資格がなくても任せる仕事の範囲、最初の研修の期間と内容、独り立ちまでの段階、資格取得の支援の条件を書きます。介護の資格は、入門の介護職員初任者研修(130時間)、介護福祉士の受験の要件にもなる実務者研修(450時間。初任者研修の修了者は一部が免除)と続きます(介護労働安定センターの資料(石川労働局掲載))。介護福祉士の国家試験は、実務経験ルートの場合、実務経験3年以上だけでは受験できず、実務者研修の修了も必要とされています(社会福祉振興・試験センター)。自施設の支援がどの段階で使えるかを、この順番に沿って書くと伝わりやすくなります。

利用者さんの写真や言葉を採用サイトに載せてもよいですか?

載せる場合は、本人(または家族)の同意を文書で得て、氏名や特定につながる情報を出さないようにします。医療やリハビリのサービスを行っている法人では、採用サイトであっても治療やリハビリの効果を保証するような表現は避けてください。医療機関の広告のルールは医療広告ガイドラインとホームページの表示ルールで整理しています。

まとめ

介護職の応募を増やすには、求人媒体で施設を知った人が法人名で検索したときに、夜勤の回数と体制、給与と処遇改善の配分、休日とシフト、資格取得の支援、人間関係と教育、送迎と通勤、未経験からの始め方を、自施設の数字と職員の言葉で確かめられる状態にすることが欠かせません。処遇改善加算は制度の目安額ではなく自施設での配分を書き、公表している職場環境の取組と内容をそろえます。

導線は、見学・カジュアル面談の申し込みを応募と同じ重さで置き、電話も受け付け、フォームの項目を絞ります。見学と応募は別々に計測し、どの経路から来たかを確かめながら改善してください。

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フェニックスデザイン株式会社WEB制作会社が運営するナレッジベース編集部

コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用保守・集客改善の現場で得た知見をもとに、発注する側の視点で記事を制作・更新しています。運営会社の所在地・事業内容は会社案内、制作の考え方はブランディング×マーケティング論をご覧ください。

この記事は 2026年10月26日 に公開し、2026年10月26日 に内容を確認・更新しました。