コンテンツ制作・オウンドメディア

コンテンツマーケティングとは?始め方の手順と11種類の使い分け

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「コンテンツマーケティングを始めたいが、何から手を付ければよいのか分からない」。コンテンツマーケティングは「記事を作ること」「オウンドメディアを運営すること」と同じ意味で語られがちですが、目的と読者が決まらないまま記事を増やしても、問い合わせにはつながりません。

コンテンツマーケティングは、見込み客が検討の各段階で抱く疑問に答えるコンテンツを、記事・事例・資料などの種類ごとに役割を分けて届け、信頼を積み上げて問い合わせや購入につなげる手法です。

この記事では、コンテンツマーケティングの意味と広告との違い、メリットとデメリット、ゼロから始めるための7つの手順、11種類のコンテンツの特徴、検討段階に合わせた選び方と、自社に合うコンテンツの見極め方を解説します。

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングとは、見込み客にとって価値のある情報(コンテンツ)を継続して提供して関係を築き、最終的に問い合わせや購入などの成果につなげるマーケティングの手法です。

ここでいうコンテンツには、Webの記事だけでなく、画像、動画、音声、資料、メールマガジン、セミナーなど、見込み客の役に立つ情報すべてが含まれます。大切なのは、企業が伝えたいことではなく、読者が知りたいことを起点にする点です。

広告との違い

項目広告コンテンツマーケティング
接点のつくり方費用を払って、企業から見込み客に届ける見込み客が調べたときに見つけてもらう
効果の続き方出稿をやめると止まる公開したコンテンツが残り、評価されれば集客が続く
成果が出るまで出稿してすぐに出やすい数か月以上かかることが多い
費用の性質掲載費・クリック費企画・制作・運用の人件費や外注費
向いている目的短期間の集客、キャンペーンの告知中長期の集客、信頼づくり、社名で検索する人を増やす

どちらか一方を選ぶのではなく、短期で必要な問い合わせは広告で、中長期の安定した集客はコンテンツで、と組み合わせるのが現実的です。

オウンドメディア・SEOとの関係

オウンドメディアは、コンテンツを載せて届ける自社の媒体です。SEO(検索エンジン最適化)は、コンテンツを検索結果で見つけてもらうための手段の一つです。コンテンツマーケティングは、それらを使って成果につなげる考え方と手順の全体を指します。

コンテンツマーケティングが必要とされる理由

見込み客がインターネットで情報を集め、自分で比較してから問い合わせる買い方が広がり、比較される前の段階で見つけてもらう必要が高まりました。また、Googleの「AIによる概要」やChatGPTなどのAI検索では、一般的な説明はAIの回答の中で要約され、記事がクリックされにくい場合があります。自社の料金・事例・手順などの一次情報を持つコンテンツほど、検索とAI検索の両方で引用される価値があります。

コンテンツマーケティングのメリット・デメリット

コンテンツマーケティングは、公開したコンテンツが資産として残り、信頼づくりや営業の効率化にもつながる一方、成果までに時間がかかり、継続する体制と人の手間が必要です。

区分内容補足
メリット中長期の資産になる評価された記事や動画は、公開後も継続して見込み客を集める。SNSで共有されて広がることもある
メリット信頼とブランディングにつながる「いつも役に立つ情報を出している会社」として、課題が出たときに最初に思い出してもらいやすくなる
メリット営業・サポートの効率が上がるよくある質問や事例を記事にしておくと、説明の時間が減り、回答の質もそろう
メリット採用にも役立つ考え方や仕事の内容への共感が、応募のきっかけになる
デメリット成果が出るまで時間がかかる半年〜1年かかることもあるため、短期の施策と併用する
デメリット継続が必要更新が止まると情報が古くなり、信頼を下げる
デメリット人の手間と費用がかかる無料で始められると考えず、企画・取材・執筆・確認の時間を費用として見込む

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コンテンツマーケティングの始め方:7つの手順

コンテンツマーケティングは、目的と指標を決め、読者の検討の流れを整理し、キーワードと体制と着地ページを整えてから作り始め、公開後の数字で改善する、という7つの手順で進めます。

  1. 目的とKGI・KPIを決める
  2. ペルソナとカスタマージャーニーを整理する
  3. キーワードとテーマを設計する
  4. 体制を決める(社内と外部の分担)
  5. 着地ページと導線を整える
  6. コンテンツを作り、届ける
  7. 効果を測定して改善する

手順1:目的とKGI・KPIを決める

最初に、コンテンツで何を達成したいかを、数えられる目標(KGI)にします。たとえば「1年後に記事経由の問い合わせを月10件にする」のように期間と数を決め、そこに至る途中の指標(KPI)として、検索結果での表示回数、セッション数、サービスページへの移動数、問い合わせ率などを置きます。目標の逆算の方法は「オウンドメディアのPV数の目安とKPIの決め方」で解説しています。

手順2:ペルソナとカスタマージャーニーを整理する

誰に向けたコンテンツかを、業種・役職・抱えている課題・情報の集め方まで具体的にした人物像(ペルソナ)にします。年齢や性別だけでなく、仕事で何に困り、何を実現したいと考えているかまで掘り下げます。そのうえで、その人が課題に気づいてから依頼先を決めるまでの流れ(カスタマージャーニー)を「認知 → 興味・関心 → 比較・検討 → 意思決定 → 継続」の段階に分け、各段階で抱く疑問を書き出します。

手順3:キーワードとテーマを設計する

書き出した疑問を、検索される言葉と結び付けます。テーマごとに「〇〇とは」「費用」「選び方」「比較」「失敗例」などの記事をまとめて設計し、1記事ごとに対策キーワードと着地させるページを決めた一覧(キーワードマップ)を作ります。キーワードの調べ方は「サイトに合ったSEO対策キーワードの選び方」をご覧ください。

手順4:体制を決める

コンテンツマーケティングには複数の役割が必要です。すべてを社内でそろえるのは難しいため、役割ごとに社内で担うか外部に任せるかを決めます。

役割主な仕事社内か外部か(例)
責任者目的・予算の決定、営業部門との調整社内
編集・ディレクションキーワードマップ、構成案、進行管理、品質の確認社内または外部
専門家(情報提供・監修)自社の知見・事例・数字の提供、内容の確認社内
ライター取材・執筆外部に任せやすい
デザイン・実装図解、アイキャッチ、CMSへの入稿、ページの改修外部に任せやすい
分析GA4・Search Consoleの確認、改善点の提案社内または外部

専門的な知見は社内にしかないため、外部に任せる場合も、社内の専門家への取材と原稿の事実確認は欠かせません。

手順5:着地ページと導線を整える

コンテンツを読んだ人が次に進むページを先に整えます。サービスページ、料金や費用の考え方、導入事例、資料ダウンロード、問い合わせフォームが分かりにくいままでは、集客できても成果につながりません。問い合わせの後の商談・受注・継続までの流れも、営業と一緒に設計します。工程ごとの設計があいまいだと、集客だけで終わってしまいます。

手順6:コンテンツを作り、届ける

キーワードマップの優先順位に沿ってコンテンツを作ります。公開したら、検索からの流入を待つだけでなく、SNS、メールマガジン、営業資料、展示会などでも届けます。1本の取材から記事・導入事例・SNS投稿・メールマガジンを作るなど、同じ素材を複数の形で使うと、制作の手間を抑えられます。

手順7:効果を測定して改善する

公開後は、Search Consoleで表示回数・掲載順位・クリック数を、GA4で記事からサービスページへの移動と問い合わせなどのキーイベントを確認します。段階ごとに数字を見ると、「表示されているがクリックされない」「読まれているが問い合わせにつながらない」など、直すべき場所が分かります。伸びない記事は書き直し、役割の重なる記事はまとめます。

コンテンツマーケティングで使うコンテンツ11種類

コンテンツマーケティングで使うコンテンツは主に11種類あり、それぞれ得意な目的と検討段階が違うため、自社に足りない種類を見極めて組み合わせます。

種類特徴主な目的
1. 記事(SEO記事・コラム)自社サイトに蓄積でき、検索から継続して読者を集める認知、興味・関心
2. インフォグラフィック(図解)数字や手順を1枚の図にまとめ、ひと目で伝える認知、共有・拡散
3. SNS投稿X(旧Twitter)・Instagram・Facebookなどで短く発信し、共有やフォローを狙う認知、関係づくり
4. 動画・音声使い方・手順・現場の雰囲気など、文字で伝えにくい情報を伝える。ポッドキャストなどの音声は移動中にも聞いてもらえる興味・関心、比較・検討
5. 導入事例・お客様の声実際の顧客の課題と成果を示し、判断を後押しする比較・検討、意思決定
6. プレスリリース新製品・新サービスや取り組みを報道機関に向けて発表し、記事として取り上げてもらう認知
7. メールマガジン資料請求者や既存顧客に定期的に情報を届ける関係づくり、継続
8. ホワイトペーパー調査結果・ノウハウ・比較をPDF資料にまとめ、ダウンロードの際に連絡先を得る比較・検討、見込み客の獲得
9. eBook(電子書籍形式の資料)1つのテーマを章立てで詳しく解説する長めの資料興味・関心、見込み客の獲得
10. LP(ランディングページ)1ページで説明から申し込みまで案内する。広告やキャンペーンの着地先になる意思決定
11. ウェビナー(オンラインセミナー)参加者に直接説明し、その場で質問に答える。録画を後から配信することもできる比較・検討、継続

BtoBでよく組み合わせるのが、記事・導入事例・ホワイトペーパー・ウェビナーです。記事で見つけてもらい、ホワイトペーパーで連絡先を得て、導入事例とウェビナーで比較・検討を後押しします。BtoB企業での具体的な運営例は「BtoBのオウンドメディア成功事例」で紹介しています。

ホワイトペーパーとeBookの違い

どちらもダウンロード型の資料ですが、ホワイトペーパーは調査データや課題の解決策、製品の比較など、検討を進めるための実務的な資料を指すことが多く、eBookは特定のテーマを章立てで分かりやすく解説する、読み物に近い資料を指すことが多いです。名称よりも、読者がその資料を社内の検討にそのまま使えるかどうかが大切です。

LPを使うときの注意点

LPは申し込みへの案内に特化しているため、広告の性格が強くなります。コンテンツマーケティングの中で使う場合は、読者の課題と解決方法を先に説明する読み物型の構成(記事LP)にすると、売り込みの印象を抑えながら商品・サービスの必要性を伝えられます。

検討段階別:使うコンテンツの選び方

見込み客は「認知 → 興味・関心 → 比較・検討 → 意思決定 → 継続」の順に進むため、それぞれの段階で知りたいことに合わせてコンテンツの種類を選びます。

段階見込み客の状態向いているコンテンツ確認する指標
認知課題を感じ始め、解決の方法を探している記事、SNS投稿、インフォグラフィック、プレスリリース検索結果での表示回数、SNSでの表示・反応
興味・関心解決方法や製品・サービスの種類を調べている記事、動画、eBookセッション数、記事の閲覧、エンゲージメント率
比較・検討依頼先や製品を比べている導入事例、ホワイトペーパー、ウェビナー、比較表・よくある質問資料ダウンロード数、事例・料金ページの閲覧
意思決定依頼先をほぼ決め、最後の確認をしている料金・サービスページ、LP、よくある質問問い合わせ・申し込みの数
継続導入後に活用し、追加の発注を検討するメールマガジン、ウェビナー、使い方の記事継続率、追加の発注、メールの開封・クリック

新規の見込み客を集めるコンテンツばかり作っている場合は、比較・検討や継続の段階のコンテンツが足りていないことがよくあります。段階ごとに今あるコンテンツを並べ、空いている段階から補います。

自社に合ったコンテンツの選び方

自社に合うコンテンツは、商材の特徴、検索されているかどうか、社内にある素材、運営できる体制の4つから判断します。

  • 自社の商材や顧客の課題が検索されている:SEO記事から始め、検索から見込み客を集めます。
  • 検索数は少ないが専門性が高い:技術解説・用語集・導入事例で専門性を示します。
  • 比較の段階で他社に負けている:導入事例、料金・費用の考え方、比較表、よくある質問を整えます。
  • 問い合わせはあるが商談につながらない:ホワイトペーパー、メールマガジン、ウェビナーで検討を後押しします。
  • 写真や映像で伝わる商材(施工・製造現場・店舗など):記事に動画やSNSを組み合わせます。
  • 社内の手が回らない:種類を絞り、記事と導入事例など少数から継続します。

オウンドメディアに載せる記事・コラム・導入事例の具体的な作り方とネタの探し方は「オウンドメディアのコンテンツの作り方」で解説しています。

コンテンツマーケティングでよくある失敗と注意点

コンテンツマーケティングの失敗の多くは、売り込みから始める、一般論ばかり作る、目的と指標がない、集客の後の仕組みがない、成果が出る前にやめる、のいずれかが原因です。

  • いきなり売り込む:最初は読者の疑問に答え、関心が高まった段階で製品・サービスを案内します。
  • 一般論ばかり作る:どこにでもある説明だけでは選ばれません。自社の事例・数字・判断基準など、自社にしか書けない情報を入れます。
  • 生成AIで量産する:Googleは、ユーザーにとっての価値を加えずに生成AIなどで大量のページを作ることを、スパムに関するポリシーの対象としています(Google 検索セントラル:スパムに関するポリシー)。AIは調査や下書きの補助にとどめ、事実の確認と一次情報の追加は人が行います。
  • 目的と指標がない:何を達成するためのコンテンツかが決まっていないと、成果を判断できず、途中で止まりやすくなります。
  • 集客の後の仕組みがない:記事が読まれても、資料・問い合わせ・営業のフォローがなければ受注につながりません。
  • 成果が出る前にやめる:成果まで時間がかかることを前提に、少なくとも半年〜1年の計画と体制を決めて始めます。

よくあるご質問

コンテンツマーケティングとSEOの違いは何ですか?

コンテンツマーケティングは、価値のある情報で見込み客との関係を築き、成果につなげる考え方と手順の全体です。SEOは、そのコンテンツを検索結果で見つけてもらうための手段の一つです。SNSやメールマガジン、ウェビナーなど、検索以外の届け方もコンテンツマーケティングに含まれます。

小さな会社でもコンテンツマーケティングを始められますか?

始められます。最初は種類を絞り、営業で繰り返し聞かれる質問に答える記事と、導入事例から始めるのがおすすめです。専門性の高い分野ほど、少ない本数でも対象となる見込み客に届きやすくなります。

効果が出るまでの期間はどのくらいですか?

テーマの競合状況や本数によって変わり、半年〜1年かかることもあります。当社では、1つのテーマにつき8〜12本の記事をそろえることを1つの目安にしており、月4本のペースで3か月程度を見込んでいます。

最初に作るべきコンテンツは何ですか?

問い合わせに近いテーマから作ります。具体的には、サービスの費用の考え方、選び方、導入の流れ、よくある質問、導入事例です。認知を広げる記事は、着地ページと比較・検討の段階のコンテンツを整えてから増やす方が、成果につながりやすくなります。

外注する場合の費用はどのくらいですか?

依頼する範囲(キーワード設計、構成、取材、執筆、入稿、計測)と記事の文字数で変わります。当社の場合、SEO記事は1本5万円から、導入事例は取材込みで1本8万円から、月4本の記事とキーワードマップ・月次レポートをまとめた月額パックは月20万円から(いずれも税別)です。

まとめ

コンテンツマーケティングは、見込み客の検討段階ごとの疑問に答えるコンテンツで信頼を積み上げ、問い合わせや購入につなげる手法です。目的と指標を決め、ペルソナとカスタマージャーニーを整理し、キーワードと体制、着地ページを整えてから作り始めます。記事・導入事例・ホワイトペーパーなど11種類のコンテンツは得意な段階が違うため、自社に足りない段階から補い、公開後の数字で改善を続けます。

当社のコンテンツ制作(SEO記事・導入事例)では、サービスごとのキーワードマップの作成から、構成・執筆・取材・入稿、記事別の順位・流入・問い合わせへの貢献の計測まで、同じ担当者が一貫して対応しています。

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フェニックスデザイン株式会社WEB制作会社が運営するナレッジベース編集部

コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用保守・集客改善の現場で得た知見をもとに、発注する側の視点で記事を制作・更新しています。運営会社の所在地・事業内容は会社案内、制作の考え方はブランディング×マーケティング論をご覧ください。

この記事は 2023年1月25日 に公開し、2026年10月23日 に内容を確認・更新しました。