採用サイト制作

製造業の採用サイトの作り方:工場の仕事を伝える構成と高卒採用のルール

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製造業の採用担当者からよく聞くのが、「求人を出しても応募が来ない」「工場見学のあとに辞退される」「入社してもすぐに辞めてしまう」という悩みです。製造の仕事が初めての求職者の多くは、工場の中で何をするのか、体力的にきついのか、自分にもできるのかが分からないまま、応募を迷っています。

製造業の採用サイトは、工場の仕事を写真・1日の流れ・数字で具体的に見せ、未経験者の不安(体力・暑さ・交替勤務・覚えること)に先回りして答え、中途・新卒・高卒の入口を分けて作ると応募につながります。高校生を募集する場合は、厚生労働省・文部科学省などが取りまとめる採用選考のルールに沿って、サイトの使い方を決める必要があります。

この記事では、求職者が迷う点と答えるコンテンツ、採用サイトの構成、工場の仕事を伝える写真・1日の流れ・数字の作り方、未経験者向けの情報、高卒採用のルールとサイトの使い方、応募の計測、当社の制作例を、採用担当者がそのまま使える形で解説します。

製造業の求人で求職者が迷うこと

製造業の求人に応募を迷う理由の多くは、「工場の中で何をするのかが想像できない」ことから来ているため、採用サイトでは不安ごとに答えるコンテンツを用意します。

求職者の不安答えるコンテンツ
どんな仕事をするのか分からない職種別の仕事紹介(工程の写真つき)、1日の流れ
未経験でもできるのか未経験で入社した社員の割合とインタビュー、研修の流れ
体力的にきつくないか扱う物の重さ、立ち作業か座り作業か、運搬の補助機器の有無
暑さ・寒さ・音・においはどうか空調の有無、作業着と保護具、休憩の取り方
交替勤務・夜勤・残業はあるかシフトの例、夜勤の頻度と手当、月平均の残業時間
けがをしないか安全教育の内容、保護具、安全への取り組み
資格は必要か、入社後に取れるか入社後に取る資格の一覧と費用の負担
職場の人間関係はどうか年齢構成、班やチームの人数、先輩社員の声
給与・休日はどのくらいか年次別の給与のモデル、年間休日、長期休暇の時期
通勤できるか工場の所在地、駐車場や送迎の有無、最寄り駅からの手段

これらの多くは、求人票や求人媒体の原稿には書ききれません。媒体から移ってきた求職者が、採用サイトで応募を決めるための判断材料を受け取れるようにしておくと、面接後の辞退や入社後の「思っていたのと違う」も減らせます。

製造業の採用サイトの構成

製造業の採用サイトは、「仕事を知る」「人と環境を知る」「応募する」の3つのまとまりで、職種別の仕事紹介、1日の流れ、数字で見る会社、働く環境、教育・資格、社員インタビュー、募集要項、よくある質問をそろえます。

ページ載せる内容製造業での書き方
採用トップ採用メッセージ、求める人物像、職種への入口工場の写真を大きく使い、何を作っている会社かを一文で書く
事業と製品何を作り、どこで使われているか部品や素材なら、最終的にどんな製品・社会の場面で使われるかまで書く
職種別の仕事紹介製造オペレーター、機械加工、溶接、検査・品質管理、設備保全、生産技術、倉庫・出荷など工程の写真、使う機械、1人が担当する範囲を具体的に
1日の流れ出勤から退勤までの時刻と作業日勤と交替勤務の両方の例を載せる
数字で見る会社社員数、平均年齢、平均勤続年数、年間休日、残業時間、有給休暇の取得日数、未経験入社の割合数字の時点(○年○月時点)を書く
働く環境工場・設備、空調、休憩室・食堂、ロッカー、駐車場写真で見せる
教育・資格支援研修の流れ、取得できる資格、費用の負担入社後1週間・1か月・3か月・1年の目安で示す
社員インタビュー入社の理由、仕事のやりがい、大変なこと未経験で入社、高卒で入社、中途で入社など、立場の違う人を選ぶ
募集要項職種別の条件、勤務地、勤務時間、給与、休日、選考の流れ求人票・媒体の原稿と内容をそろえる
よくある質問未経験、体力、夜勤、資格、服装、選考面接や工場見学でよく聞かれる質問から作る
エントリー必要最小限の入力項目工場見学やカジュアル面談を選べるようにする

社員インタビューの質問の作り方は社員インタビューの質問例と採用サイトでの見せ方で詳しく解説しています。

Service

採用サイト制作のご相談はフェニックスデザインへ

ナレッジベースを運営するフェニックスデザインが、今のサイトの数字を見るところから対応します。URLを入れるだけの無料簡易診断から。

工場の仕事を伝える:写真・1日の流れ・数字

工場の仕事は文章だけでは伝わりにくいため、「写真で見せる」「1日の流れで想像してもらう」「数字で比べられるようにする」の3つを組み合わせます。

写真:撮影するカットを先に決める

製造業の採用サイトでは、工場の雰囲気と働く人が写真で見えることが応募の決め手になります。撮影の前に、伝えたいことごとに必要なカットを一覧にしておきます。

カット伝えること撮影の注意
工場の全景・外観規模、設備の充実天気と時間帯を選び、整理整頓した状態で撮る
工程ごとの作業風景仕事の内容保護具を正しく着け、安全のルールどおりの作業姿で撮る
機械を操作する手元仕事の具体性取引先の製品・図面・掲示物が写り込まないか確認する
先輩が新人に教える場面教育の様子実際の研修の流れに合わせて撮る
休憩室・食堂・ロッカー働く環境普段の状態が分かるように撮る
社員の表情・インタビュー一緒に働く人掲載の範囲と期間について本人の同意を得る

撮影の日程は、構成を決める段階で押さえておくと、工程ごとに必要なカットを漏れなく撮れます。撮影が難しい工程は、設備や製品の写真と図で代わりに説明します。

1日の流れ:日勤と交替勤務を分けて書く

1日の流れは、出勤から退勤までを時刻つきで書き、交替勤務がある職場は日勤と夜勤の両方の例を載せます。たとえば次のような書き方です。

  • 例:8:00 朝礼と危険予知の確認 → 8:15 担当する機械の始業点検 → 8:30 加工と寸法の測定 → 10:00 休憩(10分) → 12:00 昼休憩(60分) → 13:00 加工・次の段取り → 15:00 休憩 → 16:45 片付けと日報の記入 → 17:00 退勤
  • 例:夜勤の週は 20:00 出勤、翌 5:00 退勤。夜勤は月に1週ほどで、夜勤手当がつく

職種ごとに「最初に任される仕事」と「慣れてから任される仕事」を書き分けると、入社後の自分を想像しやすくなります。

数字:比べられる指標と時点をそろえる

求職者はほかの会社と比べながら読むため、平均年齢、平均勤続年数、年間休日、月平均の残業時間、有給休暇の取得日数、未経験入社の割合などを、時点を明記して載せます。新卒者等の募集を行う企業は、若者雇用促進法により職場情報(青少年雇用情報)を幅広く提供するよう努めることとされ、応募者などから求めがあった場合は3つの類型ごとに1つ以上の情報を提供する義務があります(厚生労働省:若者雇用促進法による職場情報の提供についての資料)。新卒者等の採用者数と離職者数、平均継続勤務年数、研修の有無と内容、月平均の所定外労働時間、有給休暇の平均取得日数などが情報の例として示されているので(宮崎労働局:青少年雇用情報シートの書き方のポイント)、採用サイトの数字もこれに合わせて整えておくと、求人票とサイトの内容がそろいます。

未経験者に向けた情報の載せ方

未経験者向けには、入社後の研修を時期ごとに示し、最初に任される仕事と一人前になるまでの目安を書くことが、応募の後押しになります。

時期(例)内容(例)
入社1週目安全教育、工場内の見学、製品と工程の座学、保護具の着け方
1か月まで先輩について、検査や運搬など簡単な工程を担当する
3か月まで担当する工程を1人で任される。分からないときに聞ける担当の先輩を決めておく
1年まで複数の工程を担当し、仕事に必要な資格を取る
  • 専門用語を言い換える:たとえば「NC 旋盤のオペレーター」は「コンピューターで動く旋盤に材料をセットし、削った部品の寸法を測る仕事」のように、作業の中身で説明します。
  • 資格と費用の負担を書く:入社後に取る資格(例:フォークリフトの運転、クレーン・玉掛け、溶接など、職場で必要なもの)と、講習の費用を会社が負担するかを書きます。
  • 体力面を正直に書く:重い物を扱う工程があるか、補助機器を使うか、立ち作業の時間を書きます。良いことだけを書くと、入社後の離職につながります。
  • 未経験で入社した社員の声を載せる:前職、入社を決めた理由、最初に苦労したことを語ってもらいます。

高卒採用のルールと採用サイトの使い方

高校生の採用はハローワークと学校を通じて行うルールがあり、自社の採用サイトを募集に使う場合もこのルールに従うため、サイトは先生・保護者・生徒が会社を理解するための情報源として作ります。

令和9年3月に卒業する高校生の採用選考の日程は、全国高等学校長協会、主要経済団体、文部科学省、厚生労働省で構成する高等学校就職問題検討会議で次のとおり取りまとめられています(厚生労働省:令和9年3月新規高等学校等卒業者の就職に係る採用選考期日等、2026年2月16日公表)。

日付内容
6月1日ハローワークによる求人申込書の受付開始
7月1日企業による学校への求人申込み・学校訪問の開始
9月5日(沖縄県は8月30日)学校から企業への応募書類の提出開始
9月16日企業による選考・採用内定の開始

東京労働局の資料では、ほかにも次のようなルールが示されています(東京労働局・ハローワーク:新卒者募集のために(令和9年3月新規学校卒業者))。

  • 高校生を対象とした文書募集(インターネットを使った募集を含む)は7月1日から。ハローワークの確認を受けた求人で求人票と内容が違わないこと、管轄のハローワーク名と求人番号を載せること、応募の受付は学校またはハローワークを通じて行うことが条件
  • 応募書類は全国高等学校統一用紙を使い、企業はそれ以外の書類の提出を求めない
  • 職場見学は学事日程に影響の少ない夏休みなどに行い、参加の有無を採否の判断に含めない。選考に直結する質問もしない
  • 応募・推薦の社数は都道府県の申し合わせで決まる。東京都では推薦開始日から1人1社、10月1日以降は1人2社まで

これらを踏まえると、採用サイトは次のように作ります。

  1. 高校生向けのページを分け、求人番号と管轄のハローワーク名を載せ、「応募は在籍する高校の先生を通じて」と書く
  2. 中途採用向けの応募フォームを、高校生の応募の窓口にしない
  3. 7月1日より前は、高校生への募集の呼びかけは載せず、会社と仕事の紹介にとどめる。どこからが募集にあたるか迷う場合は、管轄のハローワークに確認する
  4. 先生と保護者が気にする定着の状況、教育の仕組み、福利厚生、会社の安定性を、本人向けの仕事内容・職場の雰囲気とは別に載せる
  5. 職場見学の時期と内容を案内し、申込みは学校を通じて受ける
  6. サイトの内容を求人票と一致させ、求人票を直したらサイトも直す

令和8年3月卒業の高校生のハローワーク求人の求人倍率は3.94倍(令和7年9月末現在)で、求人の数が求職者の数を大きく上回っています(厚生労働省:高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況)。先生・保護者・生徒それぞれに向けたページの考え方は、高卒向け採用サイトの特徴と作り方で解説しています。

中途・新卒・高卒の入口を分ける

対象によって知りたいことと応募の方法が違うため、採用トップで中途・新卒・高卒の入口を分け、それぞれの入口から必要な情報と応募の方法にまっすぐ進めるようにします。

対象知りたいこと応募の方法サイトに用意するもの
中途(経験者)担当する工程・設備、待遇、経験の生かし方採用サイトのフォーム、求人媒体、Indeed など職種別の仕事紹介、募集要項、カジュアル面談
中途(未経験)研修、体力面、資格、職場の雰囲気同上未経験で入社した社員の声、研修の流れ、よくある質問
高卒本人は仕事内容と職場の雰囲気。先生・保護者は定着・育成・福利厚生・安定性学校・ハローワークを通じて高校生向けのページ、求人番号の掲載、職場見学の案内
大学・高専などの新卒事業の将来性、技術職のキャリア、配属説明会・エントリー先輩のキャリア、説明会・インターンの申込み

求人媒体や Indeed から移ってくる求職者には、媒体の原稿で伝えきれない仕事内容と職場の様子を採用サイトで補います。募集要項のページに求人の構造化データ(JobPosting)を入れると、Google 検索の求人情報の表示に対応できます。職種名・勤務地・掲載日・仕事の説明・採用する組織が必須の項目です(Google 検索セントラル:求人情報(JobPosting)の構造化データ)。Indeed との併用の考え方はIndeedと自社採用サイトの使い分けで解説しています。

応募を計測して改善する

応募完了を GA4 のキーイベントとして計測し、職種別・流入経路別の応募数と、応募フォームまでの到達率を毎月確認すると、どこを直せば応募が増えるかが分かります。

  • 応募完了のほか、工場見学やカジュアル面談の申込みも別のキーイベントとして数える
  • 求人媒体・SNS・チラシなどからサイトへのリンクには、流入元が分かるパラメータを付ける
  • よく読まれているのに応募につながらない職種のページは、仕事内容・給与・1日の流れのどれが足りないかを見直す
  • 高校生の応募は学校を通じて届くためサイトでは数えられない。職場見学や面接のときに、採用サイトを見たか、どのページが参考になったかを聞いて記録する

当社の制作例:製造業のサイトの採用情報

当社が制作した製造業のコーポレートサイトでは、採用情報を取引先向けの情報と分けたうえで、工場の写真や現場の発信で働く環境を伝えています。

事例想定した求職者採用情報の作り方
鍛造・鋳造の上場メーカー新卒・中途の求職者採用情報を独立したセクションにし、職種・働く環境・先輩社員を掲載。新卒と中途で入口を分け、グローバルナビから1クリックで届くようにした
鉄骨・鋼構造物メーカー技術職・現場職の求職者仕事内容と働く環境を工場の写真で紹介。問い合わせフォームの用件に「採用」を設け、取引先の見積もり依頼と分けた
設備エンジニアリング会社設備技術者の求職者採用情報をグローバルナビに置き、ブログ&ニュースで現場の様子、安全への取り組み、資格取得を発信

いずれも社名・URL・画面は掲載許諾の方針により非公開ですが、サイトの構成と設計の考え方を制作実績で紹介しています。

よくあるご質問

コーポレートサイトの採用ページと独立した採用サイトは、どちらを作るべきですか?

年間の採用人数が数名で職種が1〜2つなら、コーポレートサイト内の採用ページで十分な場合が多いです。製造・保全・技術など複数の職種を継続して採用する場合や、新卒と中途で伝える内容が違う場合、求人媒体からの受け皿が必要な場合は、独立した採用サイトをおすすめします。

採用サイトの制作費用と期間はどのくらいですか?

当社の採用サイト制作は、5ページ前後・1〜2職種のライトプランが50万円〜、8ページ前後・複数職種で中途と新卒を併用するスタンダードプランが80万円〜(いずれも税別)です。期間はスタンダードプランで2〜3か月が目安で、社員インタビューの取材日程に左右されます。写真・動画の撮影は別途お見積りです。

高校生向けの情報を自社の採用サイトに載せてもよいですか?

会社や仕事の紹介を載せることはできます。高校生を対象にインターネットで募集を行う場合は、7月1日以降に、ハローワークの確認を受けた求人であること、管轄のハローワーク名と求人番号を載せること、応募の受付を学校またはハローワークを通じて行うことが条件です。判断に迷う表現は、掲載の前に管轄のハローワークに確認してください。

工場の写真撮影はどう準備すればよいですか?

撮影日を早めに決め、工程ごとに必要なカットを一覧にしてから撮影します。当日は、保護具の着用と安全のルールどおりの作業姿になっているか、取引先の製品や図面が写り込んでいないかを確認し、写る社員には掲載の同意を得ておきます。

まとめ

製造業の採用サイトは、工場の仕事を求職者が具体的に想像できるようにすることで、応募の数と入社後の定着の両方につながります。

  • 求職者の不安(仕事内容・未経験・体力・暑さ・交替勤務・資格・人間関係・通勤)ごとに答えるコンテンツを用意する
  • 工場の写真は撮影するカットを先に決め、1日の流れは日勤と交替勤務を分けて書く
  • 数字は時点を明記し、青少年雇用情報や求人票の内容とそろえる
  • 未経験者向けには、入社後の研修を時期ごとに示し、専門用語を作業の中身で言い換える
  • 高卒採用は、7月1日以降・求人番号の掲載・学校経由の応募受付といったルールに沿ってサイトを使う
  • 中途・新卒・高卒の入口を分け、応募完了を計測して毎月改善する

当社の採用サイト制作では、採用コンセプトと求める人物像の言語化から、仕事内容・社員インタビュー・数字で見る会社などのコンテンツ設計、応募の計測までを同じチームで担当します。詳しくは採用サイト制作のページをご覧ください。

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フェニックスデザイン株式会社WEB制作会社が運営するナレッジベース編集部

コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用保守・集客改善の現場で得た知見をもとに、発注する側の視点で記事を制作・更新しています。運営会社の所在地・事業内容は会社案内、制作の考え方はブランディング×マーケティング論をご覧ください。

この記事は 2026年10月26日 に公開し、2026年10月26日 に内容を確認・更新しました。