採用サイト制作

採用LPの作り方:1職種の募集で応募を集める構成と採用サイトとの使い分け

公開 読了 約13分

ある営業所でドライバーを急いで集めたい、介護職だけを募集したい、工場の増員に合わせて製造オペレーターを採用したい――1つの職種に絞った募集では、会社全体の採用サイトを作るより、1ページの採用LP(ランディングページ)のほうが早く、費用も抑えて始められる場合があります。

採用LPは、1つの職種・勤務地に絞った募集で、求人広告や求人媒体から来た人に「条件」「仕事の中身」「不安への答え」を1ページで渡し、応募まで迷わせずに導くページです。複数の職種を通年で採用するなら採用サイト、短期間に1職種を集中して募集するなら採用LP、と目的で使い分けます。

この記事では、採用サイトとの使い分け、作る前に決めること、ブロックの順番と書き方、ドライバー・介護職・製造オペレーター別の構成例、求人媒体・Indeed との組み合わせ、費用と計測の方法を解説します。

採用LPと採用サイトの違い・使い分け

採用LPは「1つの募集に応募してもらう」ための1ページ、採用サイトは「会社と複数の仕事を理解してもらう」ための複数ページの構成で、募集する職種の数と期間、主な流入元で選びます。

項目採用LP採用サイトコーポレートサイトの採用ページ
目的1つの募集への応募会社と仕事を理解したうえでの応募会社の概要とあわせて募集を知らせる
ページ数1ページ5ページ前後〜12ページ以上数ページ
向いている募集1職種・1勤務地、期間を決めた集中募集複数職種の通年採用、新卒と中途の併用年に数名・1〜2職種の採用
主な流入元求人広告、求人媒体、SNS 広告、チラシの QR コード社名・職種名での検索、求人媒体、SNS社名での検索
情報量応募の判断に必要な情報に絞る制度・インタビュー・数字まで厚く載せるサイト全体の構成の範囲に限られる
当社の制作期間の目安1〜1.5か月2〜3か月(スタンダードプラン)追加する内容による
当社の費用の目安(税別)30万円〜50万円〜(ライト)、80万円〜(スタンダード)お見積り

当社では、コーポレートサイトの採用ページを「会社全体の採用の考え方と職種の一覧」、採用LPを「特定の職種・拠点の応募を集めるための1ページ」と位置づけています。広告や求人媒体のリンク先には LP を使い、会社の信頼性を確かめたい人のために、LP から会社概要やコーポレートサイトへのリンクを添えます。採用LPが向いているのは、次のような募集です。

  • 拠点や職種ごとに給与・勤務時間などの条件が違い、会社全体のページでは伝わりにくい
  • 求人広告を出す予定があり、広告のリンク先になるページが必要
  • 新しい拠点の開設や増員など、期間を区切って集中して募集したい
  • 採用サイトの公開を待てないので、まず1職種の受け皿を作りたい

採用LPを作る前に決める5つのこと

採用LPは情報を絞るページなので、作る前に「誰に・何を・どこから・どう応募してもらうか」を決めておかないと、どの情報を残すかを判断できません。

決めること内容記入例(ドライバーの募集)
1. 募集の範囲職種、勤務地、雇用形態、人数、募集期間例:○○営業所の4t 配送ドライバー(正社員)3名、6月末まで
2. 求める人物像経験の有無、必要な資格・免許、働き方の希望例:未経験可。普通免許があれば応募でき、中型免許の取得を会社が支援
3. 流入元求人広告、求人媒体、Indeed、チラシ・掲示、社員紹介例:Indeed と地域の求人媒体、営業所前の掲示
4. 求職者の不安の上位3つ面接や電話でよく聞かれること例:収入は安定するか、未経験で運転できるか、何時に帰れるか
5. 応募後の流れ誰が、いつ、どの手段で連絡するか例:採用担当が当日中に、希望の時間帯に電話する

不安の上位3つは、現場の責任者や最近入社した人に「入社前に気になっていたこと」を聞くと集まります。ここで決めた3つが、ファーストビューで答える内容と、よくある質問の中心になります。

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採用LPの基本構成と書き方

採用LPのブロックは求職者の不安が解消される順番に並べ、ファーストビューで「誰向けの、どんな仕事か」と不安への答えの要点を示すのが基本です。

順番ブロック書くこと注意点
1ファーストビュー職種名と勤務地、仕事を一言で表すコピー、不安への答え3点、応募ボタンスマートフォンの最初の画面に収める
2収入・条件給与の内訳とモデル、勤務時間、休日「最大」「可能」と実際の平均を分け、条件を数字の近くに書く
3仕事内容と1日の流れ担当する業務、時刻つきの1日のスケジュール大変なところも書く
4研修・サポート未経験から独り立ちまでの流れ、資格取得の支援期間と段階を具体的に書く
5働く人の声1〜2名の短いインタビュー入社前の不安と、実際どうだったか
6職場・設備拠点・職場・設備の写真実際の職場で撮った写真を使う
7よくある質問応募前によく聞かれる質問不安の上位3つは必ず入れる
8募集要項条件の一覧、選考の流れと期間法令で求められる明示事項も載せる
9応募フォーム最小限の項目、連絡を希望する時間帯電話・LINE の受付も併記する
10会社情報へのリンク会社概要、コーポレートサイト会社の信頼性を確かめたい人のために置く

募集要項には、2024年4月から「従事すべき業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」などの明示が必要になり、自社のホームページでの募集も対象です(厚生労働省)。給与に固定残業代を含める場合は、固定残業代を除いた基本給、固定残業代の時間数と金額、超えた分を追加で支払うことの3点を明示します(厚生労働省のリーフレット)。LP は短く見せたいページですが、条件を省略すると応募後の辞退や早期の離職につながるため、募集要項の項目は削りません。

職種別の採用LPの構成例

職種によって求職者の不安が違うため、ファーストビューで答える3点と、厚く書くブロックを職種ごとに変えます。次の表はドライバー・介護職・製造オペレーターの構成の例です。

項目ドライバー介護職製造オペレーター
ファーストビューで答える3点(例)収入の内訳、未経験からの研修、帰宅時間と休日夜勤の有無と回数、資格がなくても始められるか、職場の雰囲気作業の内容と体への負担、シフト(交替勤務の有無)、収入
厚く書くブロック車両・ルート・1日の流れシフトの例、研修、資格取得の支援作業の手順、1日の流れ、職場の環境(空調・安全装備など)
写真実際の車両と拠点施設の中、職員同士の場面(利用者が写る場合は同意を得る)撮影できる範囲の製造ラインと作業の様子
よくある質問(例)地理に自信がない、女性でも働けるか、50代でも採用されるかブランクがあっても大丈夫か、送迎の運転はあるか、休みの希望は出せるか機械の操作は未経験でもできるか、残業はどのくらいか、寮や送迎はあるか
応募の手前の選択肢営業所の見学施設の見学工場の見学
フォームで聞くこと免許の有無、連絡を希望する時間帯保有資格、希望する勤務形態(夜勤の可否)希望する勤務形態(交替勤務の可否)

ドライバーの例として、当社が制作したタクシー乗務員の採用LP(社名は非公開)では、転職を考える人が最初に気にする「いくら稼げるか」「未経験でも大丈夫か」「収入は保証されるか」の3点にファーストビューで答え、収入と保証→研修→働き方→よくある質問→募集要項→エントリーの順に並べました。タクシー業界の「堅い・古い」という印象を変えるため写真ではなくイラストを使い、給与保証や研修の数字は営業所の担当者が自分で更新できるようにして更新日を明記しています。ドライバー採用で載せる情報の詳細はドライバー採用で応募を増やす方法で解説しています。

介護職と製造オペレーターでも考え方は同じです。介護職では夜勤やシフトの組み方、製造オペレーターでは作業の負担と交替勤務の有無が応募の判断を左右しやすいため、これらをファーストビューに近い位置で答えます。

ファーストビューと応募導線の作り方

ファーストビューには職種名と勤務地、仕事を表す一言、不安への答え3点、応募ボタンの4つを収め、応募ボタンはページのどこからでも押せるように繰り返し置きます。

  • 見出しには職種名・勤務地・「未経験可」などの条件を入れ、広告や求人媒体の原稿と同じ言葉にする
  • 写真は実際の職場で撮ったものを使う。業界の印象を変えたいときは、イラストのほうが雰囲気を調整しやすい
  • 応募ボタンはヘッダー、ファーストビュー、各ブロックの末尾に置き、スマートフォンでは画面下に追従させる
  • フォームは5項目前後に絞る。前述のタクシー乗務員の採用LPでは、氏名・電話番号・年齢・免許の有無・希望する連絡時間帯の5項目にしました。現職中の人が多いため、連絡の時間帯を選べることが応募の後押しになります
  • 電話・LINE での応募や質問の受付を併記する
  • 送信後の完了ページ(サンクスページ)を用意し、次の連絡の時期を書く。このページの表示で応募を数える

求人媒体・Indeed・広告との組み合わせ方

採用LPは単独では見つけてもらいにくいため、流入元を先に決め、それぞれから来た人が同じ条件を確かめて応募できるようにつなぎます。

流入元LP とのつなぎ方注意点
検索連動型広告・SNS 広告広告のリンク先を LP にする広告文と LP の見出し・条件をそろえる
求人媒体原稿で興味を持った人が、社名で検索して LP や採用ページを確かめる職種名・給与・勤務地の表記を原稿とそろえる。原稿に URL を載せられるかは媒体の規定を確認する
IndeedIndeed に求人を掲載し、LP は Indeed で見つけた人が会社を確かめる先にするIndeed の原稿と LP の条件を一致させる
Google しごと検索1つの求人だけを載せる LP なら、求人の構造化データ(JobPosting)を記述できる募集を終えたら掲載期限を過去の日付にするか、記述を削除する
チラシ・掲示・社員紹介QR コードや短い URL で LP へUTM パラメータを付けて経路を区別する

Indeed は2025年7月1日から、応募を Indeed 上で完了する「Indeedエントリー」を標準化し、掲載する求人は「直接投稿」と採用管理システムなどとの「求人情報連携」の2つが標準になりました(Indeed プレスルーム)。採用LPや採用サイトに求人を載せておくだけで Indeed に掲載されることは期待しにくいため、Indeed には直接投稿か連携で求人を出し、LP は応募前の確認先として役割を分けます。併用の詳しい方法はIndeed と自社採用サイトの連携で解説しています。構造化データは、1つの求人だけを載せたページに記述し、求人の一覧ページには使わないことが Google の求人情報の構造化データのガイドラインで定められています。

採用LPの費用と制作期間

当社の採用LPの費用は30万円〜(税別)、制作期間は1〜1.5か月が目安で、広告運用費・写真撮影・動画制作は別途お見積りです。

区分内容(当社の LP プラン)
含まれるもの訴求設計(簡易)・構成案、デザイン・実装(1ページ)、フォーム・サンクスページ、GA4・広告コンバージョンの設定
別途お見積り広告運用費、写真撮影、動画制作
制作期間LP 単体で1〜1.5か月
お支払い契約時50%・公開時50%が標準

LP の内容はサービスサイト・LP制作のページに掲載しています。複数の職種を載せたい、社員インタビューを入れたい場合は、採用サイトのライトプラン(5ページ前後・1〜2職種、インタビュー2名分の取材・原稿を含む、50万円〜・税別)も選択肢です。まず1職種の LP で募集を始め、職種や拠点が増えた段階で採用サイトに広げる進め方もできます。期間を左右しやすいのは、給与や条件の数字の社内確認と、写真の準備です。

公開後の計測と改善

採用LPは公開後に数字を見て1か所ずつ直していくページなので、応募完了を GA4 のキーイベントに設定し、流入元別の訪問数、応募ボタンのクリック、フォームの入力開始、応募完了を記録します。

指標見る場所低いときに見直すところ
流入元別の訪問数GA4(UTM パラメータ・参照元)広告・媒体・掲示の出し方
ページの下まで読まれた割合GA4(スクロールのイベント)ファーストビューと前半のブロック
応募ボタンのクリック数GA4(クリックのイベント)ボタンの文言と位置
フォームの入力開始数と応募完了数GA4(form_start とキーイベント)フォームの項目数と入力のしやすさ
電話・LINE での応募数社内の受付記録受付時間の書き方、ボタンの位置
面接に来た人・採用した人の数社内の記録条件の書き方(期待と実際の差)

改善は、見出し、応募ボタンの文言と位置、フォームの項目を対象に1要素ずつ比べます。アクセスが少ないうちに判断すると偶然の差に振り回されるため、十分な数が集まってから判断します。給与や条件を変えたときは LP の数字と更新日を必ず直し、求人媒体・Indeed の原稿とずれがないかも確かめます。

よくあるご質問

採用LPだけで、採用サイトがなくても大丈夫ですか?

1職種・1拠点の募集であれば、採用LPだけでも応募を受け止められます。ただし、応募前に会社の信頼性を確かめたい人もいるため、会社概要やコーポレートサイトへのリンクを LP に置いてください。募集する職種が増えたり、通年で採用したりするようになったら、採用サイトに広げることを検討します。

職種や勤務地ごとに LP を分けたほうがよいですか?

職種によって不安や条件が違う場合は、分けたほうが伝わります。同じ職種でも勤務地によって給与や勤務時間が違う場合は、勤務地ごとに分けると求職者が自分の条件を探す手間がなくなります。前述のタクシー乗務員の LP も、営業所単位で制作しました。

求人広告を出さなくても、採用LPから応募は来ますか?

LP は1ページで情報が少ないため、検索だけで多く見つけてもらうのは難しいページです。求人媒体や Indeed、拠点の掲示、社員の紹介など、LP に人を連れてくる経路を用意してください。求人の構造化データを記述すれば Google しごと検索の対象にもなりますが、Google は構造化データを記述しても検索結果への表示を保証していません(Google 検索セントラル)。

採用LPの原稿は自社で用意する必要がありますか?

当社では、ヒアリングをもとに原稿の下書きを作成し、貴社に事実確認をお願いする進め方が標準です。給与・勤務時間・休日などの条件の数字と、研修の内容は、人事・労務と現場の責任者に確認していただきます。

まとめ

採用LPは、1つの職種・勤務地に絞った募集で、求人広告や求人媒体から来た人に条件・仕事の中身・不安への答えを1ページで渡し、応募まで導くページです。作る前に募集の範囲、求める人物像、流入元、不安の上位3つ、応募後の流れを決め、ブロックは不安が解消される順番に並べます。ドライバー・介護職・製造オペレーターなど職種ごとに答える不安を変え、公開後は流入元別の訪問から応募完了までを記録して、1か所ずつ直していきます。

1職種の LP から始めるか、採用サイトにするかの判断も含めて、採用サイト制作のページで進め方と料金をご確認いただけます。

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フェニックスデザイン株式会社WEB制作会社が運営するナレッジベース編集部

コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用保守・集客改善の現場で得た知見をもとに、発注する側の視点で記事を制作・更新しています。運営会社の所在地・事業内容は会社案内、制作の考え方はブランディング×マーケティング論をご覧ください。

この記事は 2026年10月26日 に公開し、2026年10月26日 に内容を確認・更新しました。