婦人靴ブランドのブランドサイトです。ファッションブランドのサイトは、商品を売る場所(オンラインストア)とは別に、ブランドの世界観を伝え、「どこで買えるか」を案内する役割を持ちます。この事例では、シーズンビジュアルのスライダー、LOOK BOOK、SHOP LIST、NEWS、オンラインストアへの導線という構成で、世界観と購入先の案内を同時に成立させる設計にしました。
制作の背景
靴は試着して買いたい商品で、ブランドサイトを見た人の多くは、オンラインで買うか、近くの店舗に行くかを決めます。そのため、ブランドの空気を伝える写真と同じくらい、「取扱店舗の一覧」と「オンラインストアへの入口」が重要です。一方、メーカーのコーポレートサイトと役割を分け、ブランドサイトでは企業情報を最小限にして、商品と世界観に集中させる必要がありました。
情報設計:見る・探す・買うの3つ
グローバルナビは「LOOK BOOK/SHOP LIST/BRANDS/NEWS/CONTACT」の5項目で、右端に「ONLINE STORE」のボタンを置いています。「見る(LOOK BOOK)」「探す(SHOP LIST)」「買う(ONLINE STORE)」の3つの行動に対応した構成です。
- LOOK BOOK:シーズンごとのビジュアルとスタイリング。商品名と品番を添え、オンラインストアの商品ページへリンク
- SHOP LIST:取扱店舗を地域別に一覧し、住所・営業時間・取り扱いラインを記載。地図へのリンク
- BRANDS:同じメーカーが展開する他ブランドへの入口。ブランドごとのコンセプトを1行で
- NEWS:新作・フェア・取扱店舗の追加など。投稿形式で更新
- CONTACT:商品やサイズに関する問い合わせ、修理の相談、取材の窓口
ファーストビューとデザイン
ファーストビューは、シーズンのキービジュアル(モデルの全身カット)を画面いっぱいに使ったスライダーで、右側にブランド名とシーズン名・テーマ名を配置しています。ロゴとナビは白地に黒の細い文字で、写真の邪魔をしません。写真の色を生かすため、サイト全体の装飾色は使わず、白・黒・グレーだけで構成しました。
スライダーは自動再生とし、シーズンのテーマごとに切り替わります。スライダー直下には NEWS の最新3件を置き、ブランドの「今」が分かるようにしています。
導線と問い合わせ設計
ブランドサイトの主な行動は「オンラインストアへ移動」と「取扱店舗を探す」です。ONLINE STORE のボタンはヘッダー右端に常時表示し、LOOK BOOK の各商品からも該当する商品ページへ直接リンクしています。SHOP LIST では地域で絞り込み、各店舗の地図アプリへのリンクを置きました。CONTACT では、商品・サイズ・修理・取材の用件を選べるようにし、店舗や卸に関する法人の問い合わせはメーカーのコーポレートサイトへ案内しています。
SEO・運用の考え方
ブランドサイトでは「ブランド名」「ブランド名 店舗」「ブランド名 新作」のようなブランド指名検索が中心で、ここに「婦人靴 ○○(カテゴリ) ブランド」のようなカテゴリ検索が加わります。SHOP LIST は地域ごとのページとして「ブランド名 ○○(地域)」の検索を受け、LOOK BOOK はシーズンごとに残して過去のコレクションも検索から辿れるようにしました。NEWS と LOOK BOOK は投稿形式で、ブランド担当が更新できる運用です。オンラインストアとは別ドメインになるため、ブランドサイト側で Organization と Brand の構造化データを設定し、ストアへのリンクを明示しています。
よくあるご質問
オンラインストアがあるなら、ブランドサイトは不要ではありませんか?
役割が違います。オンラインストアは「買う」ための場所で、商品一覧と決済に最適化されています。ブランドサイトは「知る・好きになる・店舗を探す」ための場所で、世界観と取扱店舗の案内を担います。両方を1つにすると、どちらの体験も中途半端になりがちです。
シーズンごとの更新は、どのくらいの作業量になりますか?
キービジュアルの差し替え、LOOK BOOK の追加、NEWS の投稿が中心で、写真が揃っていれば数時間の作業です。制作時に投稿の型を用意しておけば、ブランド担当者が自分で更新できます。
ブランドサイトの制作期間と費用の目安は?
6〜8ページで2〜3か月が目安です。費用は料金のサービスサイト・LP 制作、進め方は制作の流れをご覧ください。
この事例から学べること
- 試着して買う商品のブランドサイトは、世界観と同じ比重で「取扱店舗」と「オンラインストアへの入口」を設計する
- 写真が主役のサイトでは、サイト側の装飾色を使わず白・黒・グレーに徹すると、シーズンが変わっても崩れない
- LOOK BOOK をシーズンごとに残すことで、過去のコレクション名での検索にも応えられる