会社のホームページとメールをエックスサーバーで運用しようとして公式サイトを開くと、「エックスサーバー」「XServerビジネス」「XServer for WordPress」の3つのサービスが並び、さらにエックスサーバーの中にも「ビジネス」という名前のプランがあります。どれも同じ会社のサービスなので、何が違い、自社にはどれが合うのかが分かりにくいところです。
Contents
エックスサーバー・XServerビジネス・XServer for WordPressの位置づけ 料金と機能の違い(2026年10月時点) 会社のサイトとメールなら、どれを選ぶか XServerビジネスが合う会社 エックスサーバーが合う会社 XServer for WordPressが合う会社 3つのサービスが向かないケース すでにエックスサーバーを契約している場合の切り替え方 よくあるご質問 エックスサーバーの「ビジネス」プランとXServerビジネスは同じものですか? SLAがあれば、サーバーが止まったときの損失は補償されますか? 無料お試しでは何を確かめればよいですか? サーバーの契約は制作会社に任せてもよいですか? まとめ
結論から言うと、会社のサイトとメールを1つの契約で持ち、設定や移転の代行と稼働率の保証まで求めるならXServerビジネス、費用を抑えて自社や保守会社で設定できるならエックスサーバー、メールを別のサービスで運用していてWordPressのサイトだけを手厚く管理したいならXServer for WordPressが、選び分けの基本です。
この記事では、3つのサービスの位置づけ、料金と機能の違い(2026年10月時点の公式情報)、会社の状況別の選び方、向かないケース、すでに契約している場合の切り替え方を解説します。サーバーの種類や役割といった基礎はホームページのサーバーの選び方 、サーバー会社を問わない法人の確認基準は法人のレンタルサーバーの選び方 で扱っています。
エックスサーバー・XServerビジネス・XServer for WordPressの位置づけ
3つはいずれもエックスサーバー株式会社のレンタルサーバーで、主な違いは「想定している利用者」「設定や移転の代行と稼働率の保証がどこまで付くか」「メールを持てるか」の3点です。
サービス どんなサービスか 独自ドメインのメール プラン
エックスサーバー サイトとメールを運用する共用のレンタルサーバー 作れる(アカウント数は無制限) スタンダード/プレミアム/ビジネス
XServerビジネス エックスサーバーを法人向けにしたサービス。設定や移転の代行、稼働率の保証が付く 作れる(アカウント数は無制限) 共有サーバー(スタンダード/プレミアム/エンタープライズ)、マネージド専用サーバー(仮想タイプ・物理タイプ)
XServer for WordPress WordPress専用のサーバー。セキュリティ対策・更新管理・バックアップ・復旧支援・専門家サポートをまとめて提供 作れない ベーシック/スタンダード(共有サーバー)、プレミアム/エンタープライズ(仮想専用サーバー)
名前で混同しやすいのが、エックスサーバーの「ビジネス」プランと、別サービスの「XServerビジネス」です。前者はエックスサーバーの最上位のプランで、後者は公式サイト(business.xserver.ne.jp)も料金体系も別の法人向けサービスです。この記事では、プランを指すときは「エックスサーバーのビジネスプラン」と書き分けます。
料金と機能の違い(2026年10月時点)
最も安いプラン同士で比べると、月額はエックスサーバーが最も低く、XServerビジネスは初期費用と月額が上がる代わりに稼働率の保証(SLA)と設定・移転の無料代行が付き、XServer for WordPressはメールがない代わりにWordPressの管理機能が付きます。
次の表は、各サービスの最も安いプランを、公式の料金・機能のページ(エックスサーバー 料金 、XServerビジネス 料金 、XServer for WordPress 料金 )で2026年10月27日に確認した内容です。料金は税込の通常料金で、月額は契約期間分を一括で前払いしたときの1か月あたりの金額です。期間限定のキャンペーンで安くなる時期があるため、申し込む時点の金額は公式ページで確かめてください。
項目 エックスサーバー スタンダード XServerビジネス スタンダード XServer for WordPress ベーシック
月額(12か月契約) 1,100円 4,180円 2,860円
月額(36か月契約) 990円 3,762円 2,574円
初期費用 0円 16,500円 0円
ディスク容量 500GB 700GB 500GB
メールアカウント 無制限 無制限 作成できない
自動バックアップ Web・メール・データベースを14日分 14日分に加えて遠隔地バックアップ Web・データベースを14日分、遠隔地バックアップ、手動バックアップ(3個・30日)
稼働率の保証(SLA) 返金を伴う保証の記載はない(稼働率99.99%以上の実績を表示) 月間99.99%以上を保証し、下回った月は返金 月間99.99%以上を保証
設定の代行(設定おまかせサポート) 有料のオプション 無料・回数無制限 無料(作業によっては見積り)
他社サーバーからの移転 移転代行は1件33,000円 移転代行が10件まで無料(11件目から1件16,500円) 専用の機能で他社のWordPressを移行
XServer サイトセキュリティ(脆弱性診断・改ざん検知) 対象外 50ページを毎日診断(無料) 記載なし(WordPress用のセキュリティ対策プラグイン「CloudSecure WP Security」を標準で備える)
複数人での管理 対象外(ビジネスプランのみ管理者ユーザー設定あり) 管理者ユーザー設定(全プラン) サブアカウント機能
無料お試し 10日間 最大14日間 14日間
エックスサーバーの中で法人向けの機能が付くのはビジネスプランです。ビジネスプランは月額4,400円(12か月契約・税込)で、管理者ユーザー設定、設定おまかせサポートの月3回までの無料利用、サーバー移転代行の初回無料、XServer サイトセキュリティの50ページ分の無料付属が付きます。一方で、返金を伴うSLAと遠隔地バックアップは、エックスサーバーの機能一覧 には記載がなく、XServerビジネスの機能一覧 にある機能です。月額は近いため、SLAと別の場所へのバックアップ、回数を気にせず使える設定の代行が必要かどうかで、ビジネスプランとXServerビジネスのどちらにするかを決めます。
Service
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会社のサイトとメールなら、どれを選ぶか
会社のホームページと独自ドメインのメールを同じサーバーで運用し、社内にサーバーの設定を担える人がいない場合は、XServerビジネスを第一の候補にし、費用と必要な機能に応じてほかの2つと比べます。
会社の状況 合うサービス 理由
サイトとメールを1つの契約で持ち、設定や移転は任せたい XServerビジネス 設定おまかせサポートが無料・回数無制限で、移転代行も10件まで無料
取引先や社内の規程で、稼働率の保証や災害時のデータの保全を説明する必要がある XServerビジネス 返金の基準を公開したSLAと、遠隔地バックアップがある
費用を抑えたい。設定は社内の担当者か保守会社が行う エックスサーバー(スタンダード/プレミアム) 初期費用0円で、スタンダードは月額990〜1,320円
制作会社や担当者ごとに管理画面の権限を分けたいが、SLAまでは要らない エックスサーバーのビジネスプラン 管理者ユーザー設定が使える
メールは別のメールサービスで運用し、WordPressのサイトだけを置く XServer for WordPress WordPressの更新管理、ステージング環境、専門家のサポートがまとまっている
アクセスが多い、ほかの利用者の影響を受けにくい環境が必要 XServerビジネスのマネージド専用サーバー、XServer for WordPressのプレミアム以上 専用・仮想専用のサーバーで、IPアドレスを占有できる
XServerビジネスが合う会社
XServerビジネスは、サーバーの設定作業をサーバー会社に任せたい会社に向いています。メールアドレスの追加やドメインの設定といったサーバーパネルの操作を、回数の制限なく無料で代行してもらえ(設定おまかせサポート )、他社のサーバーからのサイトの移転も、1つのサーバーアカウントにつき10件まで無料です。SLAでは、Web・メール・FTP・データベースの各サーバーについて月間稼働率99.99%以上を保証し、下回った月は止まっていた時間に応じて月額利用料の10%〜100%が返金されます(SLA(品質保証制度) )。XServer サイトセキュリティの50ページ毎日診断と遠隔地バックアップも、全プランに付きます。
確認しておきたいのは、通常は初期費用16,500円がかかることと、専用窓口サポートの対象がエンタープライズとマネージド専用サーバーに限られることです。スタンダードとプレミアムの問い合わせは、オペレーターのチャット(平日10:00〜18:00)、24時間受け付けのチャットボット、電話(平日10:00〜18:00)、メールフォームで受け付けています。
エックスサーバーが合う会社
エックスサーバーは、初期費用0円・スタンダードで月額990円(36か月契約)から始められ、メールアカウントも無制限に作れるため、サーバーの設定を社内の担当者や保守会社が行える会社に向いています。自動バックアップ(14日分)、WAF、WordPressのセキュリティ設定、無料独自SSLは全プランで使えます。
プランを選ぶときは、スタンダードではXServer サイトセキュリティが使えないこと(プレミアムはトップページなど1ページ、ビジネスは50ページ分が無料)と、複数人での管理(管理者ユーザー設定)はビジネスプランだけであることを確かめます(XServer サイトセキュリティのマニュアル )。
XServer for WordPressが合う会社
XServer for WordPressは、WordPressのサイトだけを置き、セキュリティの設定や本体・プラグイン・テーマの更新を専用の管理画面(WPパネル)でまとめて行いたい会社に向いています。本番と同期できるステージング環境(1サイトに1つ)、全プラン無料のWordPress基本操作サポート、SLAが付き、自動バックアップに加えて手動のバックアップも作れます。
ただし、メールアカウントは作れません。公式のよくある質問でも、メールが必要な場合はエックスサーバーやXServerビジネスなど他のサービスを検討するよう案内しています(XServer for WordPress )。WordPressから送るメール(問い合わせフォームの通知など)は送れますが、送信数の目安は1時間200通・1日2,000通までで、無料お試しの期間中は送信できません。会社のメールを別のメールサービスで運用している場合に選ぶサービスです。
3つのサービスが向かないケース
3つのサービスはいずれもサーバー会社がOSやサーバーソフトを管理する形なので、OSやミドルウェアを自由に入れたい場合や、請求書による月ごとの後払いが必要な場合などには合いません。
OSやミドルウェアを自分で選んで入れたい、独自のシステムを動かしたい:VPSなどを検討します。VPSではOSやPHPの更新を契約者側で行うため、サーバーを管理できる人か会社が必要です。
社内の規程で、毎月の請求書払いや、使った後に支払う掛け払いが必要:エックスサーバーとXServerビジネスの支払いは契約期間分の一括前払いで、支払い方法はクレジットカード、銀行振込、ペイジー、あと払い(ペイディ)、コンビニ払い、プリペイド決済です。銀行振込などを選べば支払いの前に請求書をPDFで発行できますが、宛名は契約名義で、任意の宛名には変えられません(請求書・受領書・見積書 )。
サイトとメールを同じ契約で持ちたいのに、XServer for WordPressを選ぶ:メールアカウントを作れないため、メールは別のサービスが必要になります。
1か月単位で短く契約したい:いずれのサービスも、最も短い契約期間は3か月です。
無料お試しの間にメールまで確かめたい(エックスサーバー):お試し期間中はメールアカウントの作成とプログラムからのメール送信ができないため、メールの確認は本契約の後になります。
すでにエックスサーバーを契約している場合の切り替え方
契約中のエックスサーバーを解約して申し込み直す必要はなく、プランの変更か「XServerビジネスへの変更」の手続きで、契約期間とデータを引き継いだまま切り替えられます。
エックスサーバーの中で上位のプランへ変えるときは、いつでも申請でき、申請の翌日から利用期限日までの差額を支払うとすぐに適用されます。下位のプランへの変更は、利用期限の月の1日〜20日に申請し、翌月1日から適用されます(プランの変更 )。プレミアムやビジネスからスタンダードに変えると、無料で付いていたXServer サイトセキュリティの設定は削除され、診断も止まります。
XServerビジネスに移るときは、XServerアカウントの「プラン・サービス変更」から申請します。手順は「データコピー」「動作確認」「切り替え」の3段階で、コピーされた新しいサーバーをパソコンのhostsファイルの編集で確かめてから切り替えるため、運用中のサイトを止めずに移れます(XServerビジネスへの変更 )。注意点は次のとおりです。
アクセスログ・エラーログ、自動バックアップで保存されていたバックアップデータ、初期ドメイン(サーバーID.xsrv.jp)のデータは移行されない
データコピーを申請してから切り替えるまでは、プランの変更、オプション独自SSLの追加・更新、解約、サーバーパネルの操作などができない
切り替えから24時間程度は、移行元のサーバーにメールが届いたり、プログラムのデータが書き込まれたりする場合がある。移行元に書き込まれたデータは、自分で移行先に反映させる
よくあるご質問
エックスサーバーの「ビジネス」プランとXServerビジネスは同じものですか?
別のものです。ビジネスプランはエックスサーバーの最上位のプランで、XServerビジネスは法人向けの別のサービスです。管理者ユーザー設定や設定代行の無料枠はビジネスプランにもありますが、返金を伴うSLAと遠隔地バックアップはXServerビジネスの機能です。
SLAがあれば、サーバーが止まったときの損失は補償されますか?
SLAで受けられるのは、月額利用料の一部または全額の返金です。XServerビジネスのSLAでは、月間稼働率が99.99%を下回った月に、止まっていた時間に応じて月額利用料の10%〜100%が返金されます。止まっていた時間として数えるのは完全に利用できない状態だけで、表示の遅れや不安定な状態は含まれません。サイトが止まったときの影響を小さくするには、SLAとは別に、自社でのバックアップと障害時の連絡体制を用意しておきます。
無料お試しでは何を確かめればよいですか?
管理画面の使い勝手、サイトの表示速度、WordPressのインストールや移行の操作を確かめます。エックスサーバーのお試し期間(10日間)は、メールアカウントの作成とプログラムからのメール送信ができないため、問い合わせフォームの通知やメールの送受信は本契約の後に確認します。XServerビジネスは最大14日間、XServer for WordPressは14日間のお試しがあります。
サーバーの契約は制作会社に任せてもよいですか?
作業を任せることは問題ありませんが、契約者(名義)は自社にしておきます。請求書の宛名は契約名義になり、制作会社の契約に相乗りしていると、制作会社との契約を終えるときにサイトとメールを移す必要が出てきます。名義と管理の分け方はドメイン・サーバーは自社と制作会社のどちらで管理するか で解説しています。
まとめ
エックスサーバー、XServerビジネス、XServer for WordPressは同じ会社のサービスで、違いは想定する利用者、設定や移転の代行と稼働率の保証の範囲、メールを持てるかどうかです。会社のサイトとメールを1つの契約で持ち、設定を任せたい場合はXServerビジネス、費用を抑えて自社や保守会社で設定する場合はエックスサーバー、メールを別に持ちWordPressだけを手厚く管理したい場合はXServer for WordPressが合います。料金は2026年10月時点の通常料金で、キャンペーンで変わる時期があるため、申し込む前に公式ページで確かめてください。すでにエックスサーバーを使っている場合は、解約せずにプランの変更や「XServerビジネスへの変更」で切り替えられます。
当社のサーバー移転・PHP更新の代行 では、他社のサーバーからの移転を、事前の確認・移転・SSL・DNSの切り替え・動作確認まで一式で行います(88,000円〜・税別。不具合の修正は別途お見積り)。
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