運用保守・集客改善

ドメイン・サーバーは自社と制作会社どちらの名義で管理するか|確認方法と注意点

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ホームページを作ったときに、ドメインとサーバーの手続きを制作会社にまとめて任せたため、自社の名義になっているのか、更新料を誰が払っているのか、社内の誰も把握していない。担当者の退職や制作会社の変更をきっかけに、こうした状態に気づく会社は少なくありません。

ドメインとサーバーは「名義(登録者・契約者)」「契約(どの会社と契約し、誰が費用を払うか)」「管理(ログインして設定・更新できる人)」の3つに分けて考え、名義は自社にそろえ、日々の管理は必要に応じて制作会社に任せる形にすると、制作会社の変更や担当者の交代で困りにくくなります。

この記事では、名義・契約・管理の違い、よくある4つの持ち方とリスク、自社で持つ場合と制作会社に任せる場合のメリット、JPRS WHOISなどで名義を確かめる方法、トラブル例と予防策、制作会社に任せるときの取り決めを、発注する側の立場で解説します。ドメインの仕組みや種類そのものは、記事末尾の関連記事「ドメインとは?」で扱っています。

ドメインとサーバーは「名義・契約・管理」の3つに分けて考える

「ドメインは誰のものか」という問いは、名義・契約・管理の3つに分けると答えがはっきりし、自社が必ず持つべきなのは名義と、管理画面に入るための情報です。

区分ドメインの場合サーバーの場合自社が持つべきか
名義登録者(JPドメイン名ではWHOISの[登録者名]または[組織名]に表示される)サーバー会社との契約者自社にそろえる
契約ドメインの管理会社(JPドメイン名では指定事業者)と、更新料の支払い者サーバー会社との契約プランと、月額・年額の支払い者自社が契約・支払いをするか、制作会社経由なら請求の内訳を受け取る
管理管理画面のアカウント、DNS(サイトとメールの行き先)の設定、更新の手続き管理画面・FTPなどのアカウント、バックアップ、PHPなどの更新、SSL作業は任せてもよいが、ログイン情報と設定内容は自社でも把握する

あわせて、サイトの計測やメールも同じ考え方で整理します。GA4・Search Console・Googleビジネスプロフィールは自社のGoogleアカウントを管理者・所有者にし、メールアドレスはどのサーバーで受けているかを把握しておきます。

よくある4つの持ち方とリスク

中小企業のドメインとサーバーの持ち方は大きく4つに分かれ、リスクが大きいのは「名義も管理も制作会社」と「月額制の料金に含まれていて名義が分からない」の2つです。

持ち方主なメリット主なリスク見直しの目安
1. 名義も管理も自社制作会社を変えても、ドメインとサーバーをそのまま使える更新の手続きや設定を社内で行う必要がある。担当者が退職すると情報が途切れやすい担当者を2名以上にし、台帳で引き継ぐ
2. 名義は自社、管理は制作会社に委任専門的な設定を任せつつ、契約を終えるときに移しやすいログイン情報を制作会社だけが持っていると、連絡が取れないときに困るログイン情報と設定の一覧を自社でも保管する
3. 名義も管理も制作会社手続きを一切しなくてよい契約を終えるときや制作会社の廃業時に、ドメインを移せない・サーバーが止まるおそれがある早めに自社名義への変更を依頼する
4. 月額制・パッケージの料金に含まれる費用が1つにまとまり、手続きが不要解約でサイトとドメインを失う契約がある。名義が分からないことが多い契約書で名義と解約時の扱いを確認する

おすすめは2の「名義は自社、管理は制作会社に委任」です。社内に詳しい人がいなくても、名義と情報を自社で押さえておけば、制作会社を変えるときに必要な手続きを進められます。月額制のホームページで注意する点はホームページのサブスク(月額制)のデメリットでも解説しています。

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自社で持つメリット・制作会社に任せるメリット

名義を自社で持つ最大のメリットは「やめるときに困らないこと」、管理を制作会社に任せる最大のメリットは「設定の間違いや更新漏れを防げること」で、両方を組み合わせられます。

観点自社で名義・管理を持つ制作会社に管理を任せる
制作会社を変えるとき新しい会社に管理画面の情報を渡すだけで進められる名義が自社なら移しやすい。制作会社名義だと名義変更の協力が必要
更新の漏れ社内で期限を管理する必要がある期限管理と更新を任せられる(契約に含まれる場合)
DNS・SSLなどの設定誤った設定でサイトやメールが止まるおそれがあるサーバーの移転やメールの設定を専門の担当者が行う
費用管理会社・サーバー会社に直接払うため、内訳が分かりやすい作業費が保守料に含まれる、または上乗せされることがある
障害が起きたとき自社でサーバー会社に問い合わせる原因の調査と復旧を任せられる(契約に含まれる場合)

ドメインの名義と期限を確認する方法

.co.jpや.jpなどのJPドメイン名は、JPRS(JPドメイン名の登録管理を行う会社)のWHOISで、登録者・状態・有効期限を誰でも確認できます。

JPRSの「公開・開示対象情報一覧」と「JPRS WHOIS検索結果の表示例」によると、WHOISで確認できる主な項目は次のとおりです。

ドメインの種類名義を見る項目有効期限を見る項目そのほか確認できること
汎用JPドメイン名(example.jp)[登録者名][有効期限]ネームサーバ、状態、ロック状態、最終更新
属性型JPドメイン名(example.co.jp など)[組織名][状態]欄の括弧内の日付組織種別、登録担当者・技術連絡担当者(ハンドルで表示)、ネームサーバ、ロック状態

確認の手順は次のとおりです。

  1. JPRS WHOISで自社のドメイン名を検索する:汎用JPドメイン名は[登録者名]、属性型は[組織名]が自社の正式名称になっているかを見ます。汎用JPドメイン名で登録者情報の非表示設定を使っている場合は、JPRS所定の文字列が表示されます。
  2. 有効期限を控える:属性型は[状態]欄の括弧内の日付が有効期限です。社内の台帳に記録します。
  3. ドメインの管理会社を確かめる:請求書や契約書から、どの会社に更新料を払っているか、制作会社経由か直接かを確認します。JPドメイン名の申請は、すべて指定事業者と呼ばれる管理会社を通じて行われます。
  4. 管理画面に入れるか試す:自社でログインできるか、できない場合は誰が情報を持っているかを確かめます。
  5. .comなどのドメインは管理会社の管理画面で確認する:.comなどのドメインでは、WHOISに登録者の情報が表示されないことがあるため、管理会社の管理画面や契約書で登録者を確認します。

属性型JPドメイン名は組織ごとに登録するもので、原則1組織につき1つしか登録できません(JPRS「JPドメイン名の登録について」)。[組織名]が自社でも、登録担当者や管理の手続きを制作会社が担っていることがあるため、管理会社と管理画面のアカウントもあわせて確認します。

サーバーの契約者と管理者を確認する方法

サーバーはWHOISのような公開の仕組みがないため、請求書・契約書・管理画面の3つで、契約者と支払い者、ログインできる人を確かめます。

  • 請求書:サーバー会社から自社に直接請求が来ているか、制作会社の請求に「サーバー費用」として含まれているか
  • 契約書・申込書:サーバー会社との契約者が自社か、制作会社の契約の中に自社のサイトが入っている(相乗り)か
  • 管理画面:自社がログインできるか。メールアドレスの追加やバックアップの取得を自社でできるか
  • 制作会社への確認:サーバー会社の名前、プラン、契約の名義、バックアップの頻度と保管場所、PHPなどの更新を誰が行っているか

制作会社の契約に相乗りしている場合、制作会社との契約を終えた時点でサイトとメールが止まるおそれがあります。サーバーは契約の名義を変えられる会社と変えられない会社があるため、自社で新しく契約して移すのが確実な場合もあります。中小企業のサイトに必要なサーバーの条件はホームページ制作でのサーバー選びで解説しています。

よくあるトラブルと予防策

ドメインとサーバーのトラブルの多くは、更新の連絡が届かない、名義が制作会社のまま、情報が1人に集中している、の3つから起きます。

トラブルの例主な原因予防策
更新料の支払いが止まり、サイトとメールが同時に止まった更新の案内が退職した担当者のメールアドレスに届いていた連絡先を共有のメールアドレスにし、期限を台帳で管理する
制作会社との契約を終えたら、サイトが表示されなくなったサーバーが制作会社の契約で、自社のサイトが相乗りしていた新しいサーバーに移して切り替えてから、契約を終える
制作会社が廃業し、ドメインを移せない名義も管理画面の情報も制作会社だけが持っていた名義を自社にし、ログイン情報を自社でも保管する
管理会社を移そうとしたら、すぐには移せないと言われたロックの設定、または登録や移管の直後で制限期間中だった移す予定がある場合は、早めに管理会社に条件を確認する
手放したドメインが、別の人に取得された廃止したドメインが一定期間後に第三者が登録できる状態になった使わなくなったドメインも、すぐには廃止しない判断をする

JPRSの「JPドメイン名のライフサイクル」によると、JPドメイン名は廃止の手続きがされない限り1年ごとに更新されますが、廃止されると、汎用JPドメイン名は翌日から1か月間、属性型JPドメイン名は6か月間の廃止の状態を経て登録情報が削除され、同じ名前を再び登録できるようになります。汎用JPドメイン名には、廃止の状態になった月の1日から20日までの登録回復期間があります。期限切れによる意図しない廃止の場合の回復の手続きや手数料は、管理会社によって異なります。

JPRSは「ドメイン名の廃止に関する注意」で、廃止したドメイン名を第三者が登録すると、残っているリンクや検索の評価が詐欺サイトなどに悪用されたり、同じメールアドレスでなりすましのメールを送られたりするおそれがあると説明しています。

管理会社の変更にも条件があります。JPドメイン名の管理会社(指定事業者)を変えるときは、変更元の管理会社を通じて認証コード(AuthCode)を受け取り、変更先に申し込みます(JPRS「ドメイン名の管理指定事業者の変更」)。.comなどのドメインでは、ICANN(ドメイン名の国際的な調整を行う団体)の登録者向けFAQで、新規登録や前回の移管から60日以内は移管を断られることがあり、登録者名の変更から60日以内は別の管理会社に移管できない(管理会社によっては、この制限を外す選択肢がある)と説明されています。ルールは見直されることがあるため、手続きの前に管理会社に確認してください。

制作会社に任せるときに決めておくこと

制作会社にドメインとサーバーの手続きを任せる場合は、名義と情報の共有、更新の責任、契約を終えるときの手順を、契約書や発注書に書いておきます。

  • ドメインの登録者とサーバーの契約者を自社にすること(新規取得の場合は、申し込みの段階で自社名義にする)
  • 管理画面のログイン情報を自社にも渡すこと(制作会社と共有でもよい)
  • 更新料・サーバー費用の請求先と、制作会社経由の場合の内訳
  • 自動更新の設定と、更新期限を誰が管理するか
  • DNSの設定内容(サイト・メールの行き先)の一覧を受け取ること
  • 連絡先のメールアドレスを、担当者個人ではなく共有のアドレスにすること
  • 契約を終えるときの名義・管理会社の移し方、データの引き渡し、費用
  • 障害が起きたときの連絡方法と対応の範囲

契約書でほかに確認する条項はホームページ制作の契約書で確認することに、すでに制作会社を変えたい場合の手順は関連記事の「ホームページの制作会社を変更・移管する手順」にまとめています。

当社の対応:今のドメイン・サーバーのまま保守で管理

当社では、今お使いのドメインとサーバーをそのまま使い、期限の管理や設定の作業を保守の中でお手伝いできます。

  • 今のドメイン・サーバー:そのまま使えます。表示速度やセキュリティの面で移行をおすすめする場合は、理由と費用を説明したうえでご判断いただきます。
  • 費用:サーバー・ドメインは実費です。料金ページでは、サーバー月額1,000〜3,000円程度、ドメイン年額1,500〜5,000円程度(.co.jpは年額4,000円前後)を目安としてご案内しています(税別)。
  • 保守での管理:保守ライト(月2万円〜・税別)にSSL・ドメインの期限の管理を含みます。ドメインの取得・更新代行、DNSの設定変更、サーバーの契約・管理、SSL証明書、メールアドレスの発行・管理も、保守プランの一環としてご提供できます。
  • 他社で制作したサイト:初回に現状診断(別途お見積り)を行い、サーバー・ドメイン・各種アカウントの管理情報を棚卸ししてから保守を引き継ぎます。

保守の内容と料金はWEBサイト運用保守・集客改善のページに一覧にしています。

よくあるご質問

制作会社の名義になっているドメインを、自社の名義に変えられますか?

多くの場合は変えられます。JPドメイン名の登録情報の変更や、登録者を別の組織に移す手続き(移転申請)は、ドメインを管理している指定事業者を通じて行います(JPRS「JPドメイン名の各種申請について」)。制作会社に名義変更を依頼し、管理会社の案内に沿って進めます。.comなどは管理会社の管理画面で登録者を変更しますが、変更後一定期間は別の管理会社に移管できない場合があります。

サーバーは制作会社が契約しているものを借りたままでも問題ありませんか?

制作会社との関係が続き、バックアップや更新がきちんと行われていれば、すぐに困るわけではありません。ただし、制作会社との契約を終えるときや廃業したときにサイトとメールが止まるおそれがあるため、契約を終えるときの扱いと、データを受け取れるかは確認しておきます。

社内に詳しい人がいません。ドメインやサーバーを自社で持つのは負担になりませんか?

名義を自社にすることと、作業を自社で行うことは別です。名義と管理画面のログイン情報を自社で保管し、更新や設定の作業は保守契約で制作会社に任せる形にすれば、社内の負担は大きくなりません。台帳には、ドメイン名・管理会社・有効期限・サーバー会社・契約者・ログイン情報の保管場所を書いておきます。

担当者が退職するときは、何を引き継げばよいですか?

ドメインとサーバーの管理画面のログイン情報、更新の連絡を受けるメールアドレスの変更、有効期限、DNSの設定内容、制作会社とサーバー会社の連絡先です。あわせて、GA4やSearch Consoleなどの権限を後任のアカウントに付け替えます。

まとめ

ドメインとサーバーは、名義・契約・管理の3つに分けて考えます。名義(ドメインの登録者・サーバーの契約者)は自社にそろえ、管理の作業は必要に応じて制作会社に任せ、ログイン情報と設定内容は自社でも保管する形が、制作会社の変更や担当者の交代、制作会社の廃業で困りにくい持ち方です。JPドメイン名はJPRS WHOISで登録者と有効期限を確認でき、.comなどは管理会社の管理画面で確認します。更新の連絡先を共有のアドレスにし、期限を台帳で管理しておくことも、サイトとメールを止めないための基本です。

当社のWEBサイト運用保守では、今お使いのドメイン・サーバーのまま、期限の管理や設定の作業をお手伝いしています。費用の目安は料金プランの「公開後にかかる費用」でご確認いただけます。

関連記事:ドメインとは?URLとの違いや種類、取得の手順と費用・管理の注意点/ホームページの維持費(年間のランニングコスト)/ホームページの制作会社を変更・移管する手順

フェニックスデザイン株式会社WEB制作会社が運営するナレッジベース編集部

コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用保守・集客改善の現場で得た知見をもとに、発注する側の視点で記事を制作・更新しています。運営会社の所在地・事業内容は会社案内、制作の考え方はブランディング×マーケティング論をご覧ください。

この記事は 2026年10月26日 に公開し、2026年10月26日 に内容を確認・更新しました。