コーポレートサイト制作

ホームページのサブスク(月額制)のデメリット|5年総額と解約・リースの注意点

公開 読了 約15分

「初期費用0円・月額1万円でホームページが持てる」という案内を受けて、買い切りの制作より得なのか迷う経営者・担当者は少なくありません。月額制(サブスク)のホームページは、最初の支払いが小さい代わりに、契約の終わり方や、何年か使ったあとに何が手元に残るかが、買い切りとは大きく違います。

ホームページのサブスク(月額制)の主なデメリットは、長く使うほど総額が増えること、解約するとサイトが公開停止になりデータやドメインを引き継げない契約があること、最低契約期間と中途解約の費用があることの3つで、契約前に「5年間の総額」と「解約したときに何が残るか」を書面で確かめれば判断を誤りにくくなります。

この記事では、買い切り+保守・月額制・リース契約の違い、当社の料金を使った5年総額の比較、契約前のチェックリスト、解約の進め方、リース契約の注意点を、発注する側の立場で整理します。月額制の料金は事業者によって大きく違うため、比較表では「例:」として仮の金額を置いて計算しています。

ホームページのサブスク(月額制)とは:買い切り・リースとの違い

月額制は、制作費を含めた料金を毎月の利用料として払い続ける契約で、多くはサイトやデータの権利が提供会社側に残り、支払いをやめると公開も終わる仕組みです。

ホームページの費用の払い方は、大きく「買い切り(制作費を一括で払い、保守は別契約)」「月額制(サブスク)」「リース契約」の3つに分けられます。名前が似ていても、契約の相手や解約の考え方が違います。

項目買い切り+保守月額制(サブスク)リース契約
契約の相手制作会社(制作の契約と保守の契約は別)提供会社(制作と運用が1つの契約)リース会社(販売店・制作会社とは別の会社)
初期費用制作費を支払う(分割の相談ができる会社もある)0円や少額にして、月額で回収する形があるなし、または少額(リース料として払う)
毎月の支払い保守を頼む場合の保守料、サーバー・ドメインの実費利用料(制作費の回収分を含む)リース料(契約期間中は定額)
サイトの権利契約で決める(当社は成果物の著作権がお客様に帰属)提供会社に残る契約があるリースの対象物はリース会社のもの
やめるとき保守だけ解約しても、サイトは自社で使い続けられる解約でサイトが公開停止になる契約がある中途解約は原則できず、合意で解約する場合も残りのリース料の支払いが求められる

月額制のなかにも、テンプレートに文章と写真を入れる低価格のものから、オリジナルデザインで更新代行まで含むものまで幅があります。「月額制だから悪い」「買い切りだから安心」ということではなく、同じ条件で総額と解約時の扱いを比べることが大切です。

サブスク(月額制)ホームページの主なデメリット

デメリットの多くは月額の金額ではなく、「長期の総額」「解約時の扱い」「契約の縛り」の3つから生じます。

  • 長く使うほど総額が増える:制作費の回収分が月額に含まれていて、回収が終わったあとも同じ月額が続く契約では、5年、7年と使うと、買い切りの制作費と保守料の合計を上回ることがあります。
  • 解約するとサイトが消える契約がある:サイトの著作権やデータが提供会社に残る契約では、解約と同時に公開が止まり、データも受け取れないことがあります。作り直しの費用と時間が別にかかります。
  • ドメインを失うおそれがある:ドメインが提供会社の名義で登録されていると、解約時に自社へ移せない、または移すための費用がかかることがあります。ドメインが変わると、名刺・印刷物のURL、メールアドレス、検索での評価を引き継げません。
  • 最低契約期間と中途解約の費用:初期費用を0円にする代わりに、最低契約期間を設け、期間内の解約には残りの月数分の支払いや違約金を求める契約があります。
  • ページの追加やデザインの自由度が低い:テンプレート型では、ページ数・レイアウト・機能に上限があり、事例や採用ページを増やしたいときにプランの変更や追加料金が必要になることがあります。
  • ほかの会社に移しにくい:提供会社が独自に作った管理システムで動いている場合、データを書き出す方法が限られ、制作会社を変えるときは作り直しになることが多くなります。

一方で、初期費用が小さく予算を組みやすい、サーバーや更新の管理を任せられる、といった利点もあります。デメリットを理解したうえで、自社の使い方に合うかを判断します。

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買い切り+保守と月額制の5年総額を比べる

5年総額は「初期費用+月額×60か月+解約時の費用」で計算し、あわせて「5年後に手元に何が残るか」を並べて比べると、損得を判断しやすくなります。

次の表は、当社の料金表の最低価格と、月額制の仮の料金(例)で5年(60か月)の合計を計算したものです。金額はすべて税別です。買い切りの場合はサーバー・ドメインの実費が別にかかり、当社の料金ページの目安(サーバー月額1,000〜3,000円程度、ドメイン年額1,500〜5,000円程度)で計算すると、5年で約7万〜21万円になります。

払い方初期費用毎月5年(60か月)の合計5年後に残るもの
買い切り:当社コーポレートサイト ライト(5ページ前後)、保守は契約しない60万円実費のみ60万円+実費サイトとデータ(更新・バックアップは自社で行う)
買い切り:当社ライト+保守ライト(月2万円)60万円2万円+実費180万円+実費サイトとデータ。保守は6か月以降1か月単位で解約できる
買い切り:当社スタンダード(10ページ前後)+保守スタンダード(月3万円)120万円3万円+実費300万円+実費サイトとデータ
月額制 例A:テンプレート型(初期0円・月1万円)0円1万円60万円契約による(解約で公開停止になる契約もある)
月額制 例B:オリジナルデザイン型(初期0円・月3万円)0円3万円180万円契約による。データを引き継げるかを要確認

表から分かることは次の3点です。

  1. 月額が小さいテンプレート型は、5年でも総額は小さい:ページ数が少なく、更新もほとんどしないサイトであれば、例Aのような月額制が安く済むこともあります。比べるときは、ページ数・デザイン・更新の範囲がそろっているかを確認します。
  2. 月額3万円の月額制と、買い切り60万円+保守月2万円は、60か月でちょうど同じ額になる:60万円+2万円×60か月=180万円、3万円×60か月=180万円です。6年目以降は、買い切りのほうが毎月1万円ずつ少なくなり、保守をやめればさらに下がります。
  3. 同じ総額でも、5年後に残るものが違う:買い切りは契約で著作権の扱いを決めていれば、サイトを使い続けたり、別の会社に改修を頼んだりできます。月額制は、解約した時点で何も残らない契約もあります。

自社の条件で計算するときは、月額制の見積もりに「最低契約期間」「解約時の費用」「ドメインの移管費用」を、買い切りの見積もりに「保守料」「サーバー・ドメインの実費」を必ず入れてください。公開後にかかる費用の全体像は、記事末尾の関連記事「ホームページの維持費」で詳しく扱っています。

月額制が向いている会社・買い切りが向いている会社

数ページで足り、数年で見直す予定の会社は月額制、サイトを事業の中心として長く育てたい会社は買い切り+保守が向いています。

判断の観点月額制が向いている買い切り+保守が向いている
使う期間開業直後や仮のサイトとして、2〜3年で見直す予定5年以上同じドメインで使い続ける
ページ数・内容会社概要・サービス・問い合わせなど数ページで足りるサービス別ページ、事例、採用、資料ダウンロードなどを増やしていく
更新の頻度お知らせ程度で、ほとんど更新しない事例や記事を継続して追加し、数字を見て直していく
デザインテンプレートで問題ない会社の強みや「らしさ」に合わせて設計したい
予算初期費用を出しにくい初期費用を出せる、または補助金・分割を検討できる
将来の移行作り直す前提で割り切れる制作会社を変えても、サイトとデータを引き継ぎたい

BtoBの会社では、取引先や求職者が会社を確認するためにサイトを見るため、URLとメールアドレスを長く変えずに使えることが特に重要です。月額制を選ぶ場合でも、ドメインだけは自社の名義で持つことをおすすめします。名義の考え方はドメイン・サーバーは自社と制作会社のどちらの名義で管理するかで解説しています。

契約前に確認すること(チェックリスト)

月額制の契約前には、料金に含まれる作業と、解約したときの扱いを、口頭ではなく契約書・利用規約の条文で確認します。

確認する項目確認する理由望ましい状態の例
契約の相手申込書の相手がリース会社や信販会社になっていると、制作会社との契約とは別の支払い義務が生じる契約の相手が提供会社1社で、契約の種類が明記されている
最低契約期間と自動更新期間内の解約に費用がかかる。更新の申し出期限を過ぎると自動で延長される契約がある最低期間と、解約の申し出期限(例:1か月前)が明記されている
中途解約の費用残りの月数分を一括で払う契約がある計算方法が契約書に書かれている
解約後のサイトとデータ公開停止になり、作り直しが必要になることがあるデータ(文章・画像・ファイル一式)の引き渡しの有無・形式・費用が書かれている
ドメインの名義と移管提供会社の名義だと、解約時にドメインを失うおそれがある登録者が自社。解約時の移管の手順と費用が決まっている
著作権・利用の範囲デザインや文章を解約後に使えるかが決まる自社で作った原稿・写真は自社のもの、と明記されている
月額に含まれる作業更新回数やページ追加の上限を超えると追加料金になる更新の回数・時間、ページ追加の料金が一覧になっている
料金の改定契約期間中に月額が上がることがある改定の条件と通知の時期が書かれている
メールアドレスサイトと同じ契約でメールを使っていると、解約でメールも止まるメールの扱いと移行の方法が決まっている
GA4・Search Consoleの権限提供会社のアカウントだけで計測していると、解約で過去の数字を見られなくなる自社のGoogleアカウントが管理者・所有者になっている

契約書の読み方や、著作権・検収など制作契約全般で確認する条項はホームページ制作の契約書で確認すること(著作権・納品物・検収)にまとめています。

月額制のホームページを解約するときの進め方

解約は「契約書の確認→データとドメインの確保→新しいサイトの準備→切り替え→解約の申し出」の順に進め、解約の申し出を最後にすると、サイトとメールが止まる期間をなくしやすくなります。

  1. 契約書・利用規約を確認する:最低契約期間、解約の申し出期限、中途解約の費用、解約後のデータとドメインの扱いを書き出します。
  2. ドメインの名義を確認する:.co.jpや.jpは、JPRSのWHOISで登録者(組織名)を確認できます。提供会社の名義なら、移管できるかと費用を書面で問い合わせます。
  3. 受け取れるデータを確保する:文章・画像・PDFなど、引き渡しの対象になっているものを受け取ります。対象外の場合は、自社で用意した原稿と写真を手元にそろえます。
  4. 新しいサイトを用意する:買い切りで作り直すか、別のサービスに移るかを決め、公開日を解約日より前に設定します。
  5. 切り替えてから解約を申し出る:新しいサイトとメールが動いていることを確かめてから、期限に合わせて解約を申し出ます。

ドメインやサーバーを移す具体的な手順はホームページの制作会社を変更・移管する手順で詳しく解説しています。作り直す場合の費用の目安は、関連記事の「ホームページリニューアルの費用相場と内訳」を参考にしてください。

ホームページのリース契約との違いと注意点

リース契約は、制作会社ではなくリース会社と結ぶ契約で、中途解約が原則できないため、月額制以上に契約前の確認が必要です。

リースの業界団体であるリース事業協会のパンフレット「小口リースを安心してご活用いただくために」では、リースの申し込みは販売店(サプライヤー)を通じて行い、リース会社と販売店の間で売買契約が結ばれる仕組みと、リース契約は中途解約できず、合意で解約する場合は残りの債務を支払うことが説明されています。対象になる設備の例には「ホームページソフト」も挙げられています。

同協会の資料「小口リース取引に係る問題事例の解消を目指して」(2008年)では、ホームページのリースは一般にソフトウエアを対象とするものとされ、更新作業やレンタルサーバーなどはリース契約ではなく、利用者と販売店との間の契約にもとづくものであることを、契約前に利用者が理解しているか確認するよう求めています。つまり、販売店のサービスに不満があったり、サービスが止まったりしても、リース会社への支払いは別に続く可能性があります。経済産業省も小口リースのページで、ホームページソフトなどのリース契約に関する注意喚起の資料を掲載しています(経済産業省「リース」)。

事業者どうしの契約だからクーリング・オフはできない、と説明されることがあります。ただし、消費者庁の特定商取引法ガイドの事例解説では、電話機のリース契約について、事業者の名義の契約でも主として個人用・家庭用に使うものであれば原則として特定商取引法が適用され、事業の実態がほとんどない零細事業者では適用される可能性が高いと説明されています。どの契約に法律が適用されるか、解約や支払いの交渉をどう進めるかは、契約の内容と事業の実態によって変わる法律の専門領域です。すでに契約してしまい困っている場合は、契約書を手元にそろえて弁護士に相談してください。契約の内容そのものは、契約書に記載されたリース会社に確認できます。

契約前に見分けるポイントは、申込書や契約書の相手方がリース会社・信販会社になっていないか、「物件」や「対象」の欄にソフトウエアや機器の名前が書かれていないか、の2点です。分からない書類にはその場で署名せず、持ち帰って確認します。

当社の料金の考え方:買い切り+必要な分だけ保守

当社は、制作費を内訳つきでお見積りする買い切りの形をとり、保守と運用改善は任意の別契約にしています。

  • 制作費:コーポレートサイトはライト60万円〜、スタンダード120万円〜、ブランディング200万円〜(税別)。お支払いは契約時50%・公開時50%が標準で、条件のご相談も可能です。
  • 著作権:役務提供に関するポリシーで、成果物の著作権はお客様に帰属すると定めています(当社や協力会社が制作した写真・イラストなどの素材は別途協議)。
  • 保守:保守ライト月2万円〜、保守スタンダード月3万円〜(税別)。最低契約期間は6か月で、以降は1か月単位で継続・終了を選べます。保守を契約しなくてもサイトは動作しますが、WordPressの更新やバックアップは必要です。
  • ドメイン・サーバー:今お使いのドメインやサーバーをそのまま使えます。費用は実費で、料金ページに目安を載せています。

保守に含まれる作業と料金はWEBサイト運用保守・集客改善のページに一覧にしています。

よくあるご質問

月額制のホームページは、結局買い切りより高いのですか?

使う期間と月額によります。月額1万円前後のテンプレート型を数年使うだけなら、買い切りより安く済むこともあります。月額が3万円程度になると、買い切り60万円+保守月2万円と5年でほぼ同じ総額になり、6年目以降は買い切りのほうが安くなります。総額に加えて、解約したときに何が残るかも比べてください。

月額制を解約しても、ドメインは使い続けられますか?

ドメインの登録者が自社であれば、管理会社を移して使い続けられることが多いです。提供会社の名義で登録されている場合は、移管できるか、費用がかかるかは契約によります。.co.jpや.jpはJPRSのWHOISで登録者を確認できるので、契約前に確かめておきます。

月額制で作ったサイトのデータは、別の会社に移せますか?

契約でデータの引き渡しが定められていれば移せる場合がありますが、提供会社の独自のシステムで動いているサイトは、そのままの形では移せず、文章と画像をもとに作り直すことが多くなります。原稿と写真は自社でも保管しておくと、作り直しの負担が減ります。

リース契約をしてしまった場合、解約できますか?

リース契約は中途解約が原則できず、合意で解約する場合も残りのリース料の支払いを求められるのが一般的です。契約の目的や事業の実態によっては法律で救済される可能性もありますが、判断と交渉は法律の専門領域なので、契約書をそろえて弁護士に相談してください。

まとめ

ホームページのサブスク(月額制)は、初期費用を抑えられる一方で、長く使うほど総額が増え、解約するとサイトやデータ、ドメインを引き継げない契約があります。判断するときは、「初期費用+月額×60か月+解約時の費用」で5年総額を出し、買い切り+保守の総額と、5年後に手元に残るものを並べて比べてください。契約前には、最低契約期間、中途解約の費用、ドメインの名義、データの引き渡し、契約の相手がリース会社でないかを、契約書の条文で確認します。

当社は制作費の内訳と公開後にかかる費用を公開し、保守は6か月以降1か月単位で選べる形にしています。5年間の総額を自社の条件で比べたい方は、料金プランをご覧ください。

関連記事:ホームページリニューアルの費用相場と内訳/ホームページの維持費(年間のランニングコスト)/WordPress保守の外注費用:月額の内訳と「含まれない作業」

フェニックスデザイン株式会社WEB制作会社が運営するナレッジベース編集部

コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用保守・集客改善の現場で得た知見をもとに、発注する側の視点で記事を制作・更新しています。運営会社の所在地・事業内容は会社案内、制作の考え方はブランディング×マーケティング論をご覧ください。

この記事は 2026年10月26日 に公開し、2026年10月26日 に内容を確認・更新しました。