運用保守・集客改善

ホームページの効果測定のやり方:目的別の指標と月次レポートの作り方

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ホームページを作って数年たつが、効果が出ているのかどうか社内で説明できない。経営者に聞かれても「アクセスは増えています」としか答えられず、GA4 の画面を開いても、どの数字を見ればよいのか分からない。中小企業の広報・営業の担当者から、こうしたご相談をよくいただきます。

ホームページの効果測定は、サイトの目的(問い合わせ・資料請求・採用応募・社名の認知など)ごとに「成果の数」と「その手前の数」を決め、毎月同じ表に記録して前月・前年同月と比べ、次に直すところを決める作業です。アクセス数を眺めるだけでは、効果があったかどうかも、何を直せばよいかも分かりません。

この記事では、目的別に見る指標(KPI)の表、GA4 と Search Console で見る場所、月次で記録する表の例、数字の読み方(季節・件数の少なさ・計測の変化)、社内への報告の書き方、改善につなげる手順を、2026年10月時点の Google のツールの名称と公式ヘルプにもとづいて解説します。

ホームページの効果測定とは:成果と手前の数を毎月比べること

ホームページの効果測定とは、サイトが事業の目的にどれだけ役立っているかを数字で確かめ、直すところを決めるための作業です。

数字は、見込み客の動きに合わせて次の 3 つの層に分けて見ると、どこで止まっているかが分かります。

層確かめること主な数字主なツール
集客(届いているか)検索結果に出ているか、サイトに来ているか検索での表示回数・クリック数、セッション数、流入元Search Console、GA4
行動(読まれているか)判断に必要なページまで進んでいるかサービス・料金・事例ページの表示回数、フォームページの表示回数GA4
成果(行動したか)問い合わせ・資料請求・応募が来ているかキーイベント(送信完了)の数と率GA4、社内の受付記録

3 つの層の先には、受注や採用といった事業の成果があります。これはサイトの外で起きるため、GA4 には出てきません。問い合わせから商談・受注に進んだ数を営業部門の記録から拾い、サイトの数字と同じ表に並べておくと、「問い合わせは増えたが商談にならない」といった質の変化にも気づけます。

効果測定がうまくいかない会社には、共通する 3 つのつまずきがあります。1 つ目はアクセス数だけを見ていること、2 つ目は見る指標を増やしすぎて毎月の確認が続かないこと、3 つ目は電話や紹介など GA4 に出ない成果を記録していないことです。この記事の表は、この 3 つを避けるように作っています。

目的別に見る指標(KPI)の表

見る指標はサイトの目的によって変わるため、最初に目的を 1〜2 つに絞り、目的ごとに「成果の数」を 1 つ、「その手前の数」を 2〜3 つ決めます。

BtoB の中小企業のサイトで多い目的ごとに、見る指標をまとめました。「サイトで測る成果」は、GA4 でキーイベント(以前のコンバージョン)として数えるものです。

目的事業の成果(サイトの外)サイトで測る成果その手前の数主に見る場所
問い合わせを増やす商談数・受注数(営業の記録)問い合わせフォームの送信完了サービス・料金・事例ページの表示回数、フォームページの表示回数GA4
資料請求を増やす資料請求から商談になった数資料ダウンロードのフォームの送信完了資料の案内ページの表示回数、資料請求のあとの問い合わせGA4
採用の応募を増やす面接数・内定数(採用担当の記録)応募フォームの送信完了、または外部の応募ページへのクリック募集要項・社員紹介・よくある質問のページの表示回数GA4、応募の受付記録
社名を知ってもらう(指名検索)紹介や指名での問い合わせの数社名を含む検索からのクリック数社名を含む検索の表示回数、名刺やメールのリンクからの訪問Search Console、GA4
記事で見込み客を集める記事を読んだ人からの問い合わせ記事からサービスページへの移動、記事を読んだ人の問い合わせ社名を含まない検索の表示回数・クリック数Search Console、GA4

採用の応募を求人媒体や採用管理システムの画面で受けている場合、GA4 で数えられるのは「外部の応募ページに移ったクリック」までです。実際に応募した人の数は採用担当の記録と合わせて見ます。同じように、電話・メール・紹介での問い合わせも GA4 には出ないため、問い合わせを受けたときに「何で当社を知ったか」を伺って記録しておきます。

成果として数えるキーイベントは、送信完了など事業の成果に直結する行動だけに絞り、料金ページの閲覧やスクロールのような途中の行動は通常のイベントやページの表示回数として見ます。キーイベントの設定方法はGA4 のキーイベントの設定方法で解説しています。

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GA4 と Search Console で見る場所

検索結果での見え方は Search Console、サイトに来たあとの行動と成果は GA4 で確認し、2 つのツールの役割を分けて見ます。

知りたいことツールと画面見る数字
検索で何回表示され、何回クリックされたかSearch Console「検索パフォーマンス」クリック数、表示回数、CTR、平均掲載順位
どんな言葉で検索されたか同じ画面の「クエリ」の表社名を含む言葉と、含まない言葉に分けたクリック数
どこから来たかGA4「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」セッションのデフォルト チャネル グループ別のセッションとキーイベント
最初にどのページに来たかGA4「レポート」→「エンゲージメント」→「ランディング ページ」ページ別のセッションとキーイベント
どのページが読まれたかGA4「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」ページ別の表示回数
名刺・営業メールなど自社の接点からの訪問GA4「トラフィック獲得」の表を「セッションの参照元 / メディア」に切り替えるUTM パラメータを付けたリンクからのセッション

Search Console の検索パフォーマンスでは、クリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位の 4 つの指標を、クエリ・ページ・国・デバイス・検索での見え方・日付で切り替えて見られます。初期の表示は過去 3 か月で、直近の数字は暫定値として後から変わることがあります(Search Console ヘルプ:検索パフォーマンス レポート)。月次の表には、確定した前月分の数字を月初に書き写します。

社名を含む検索だけを見たいときは、クエリのフィルタで社名(略称や英語表記を含む)を含む言葉に絞り込みます。表示回数が一定以上あるサイトでは、検索語句にブランド名が含まれるかどうかで自動的に分ける「ブランド クエリ」のフィルタも使えますが、表示回数が少ないサイトでは使えず、判定を誤る場合があるとされています(Search Console ヘルプ:ディメンションとデータのグループ化)。

GA4 のトラフィック獲得レポートでは、セッション、エンゲージメント率、キーイベント、セッションのキーイベント率などを流入元ごとに並べて見られます(アナリティクス ヘルプ:トラフィック獲得レポート)。キーイベントを複数設定している場合は、列の見出しから 1 つのキーイベントに絞り込んでから数字を読みます。GA4 の画面の基本的な見方と初期設定はGoogleアナリティクス(GA4)の見方と初期設定で解説しています。

月次で記録する表の例

効果測定の表は、毎月同じ項目を 1 枚に書き写し、当月・前月・前年同月を横に並べ、その月に変えたことを 1 行添えるだけで十分に役立ちます。

次の表は、問い合わせと資料請求を目的にした BtoB 企業のサイトを想定した記入例です(例:従業員 50 名の製造業。数字はすべて架空です)。

項目確認する場所当月前月前年同月
社名を含まない検索のクリック数Search Console例:320例:290例:250
社名を含む検索のクリック数Search Console例:140例:150例:120
セッション数GA4例:2,100例:1,950例:1,800
サービス・料金・事例ページの表示回数GA4例:680例:600例:520
フォームページの表示回数GA4例:95例:80例:70
問い合わせの送信完了(キーイベント)GA4例:6例:4例:3
資料ダウンロード(キーイベント)GA4例:9例:7例:未計測
電話・メール・紹介の問い合わせ社内の受付記録例:3例:5例:4
商談になった数営業の記録例:3例:2例:2
その月に変えたこと社内の記録例:料金ページに事例を 2 件追加(10 日)、フォームの必須項目を 6 から 4 に削減(18 日)

この例では、問い合わせは前月の 4 件から 6 件に増えていますが、件数が少ないため 1 か月だけで「フォームの改善が効いた」とは判断しません。一方、前年同月と比べると、社名を含まない検索のクリック、料金・事例ページの表示、フォームページの表示が同じ向きに増えています。手前の数がそろって増えているので、比べるための情報を足した方向は合っている、と読めます。

表を続けるためのルールは次の 4 つです。

  • 記録は月初に、同じ担当者が同じ手順で行う(期間は「前月 1 日〜末日」にそろえる)
  • 計測の設定を変えた日(キーイベントの追加、フォームの変更、リニューアル)は「その月に変えたこと」に書く
  • GA4 の画面に頼らず、数字を表に残す(GA4 の探索レポートで使える期間は、データ保持の設定で 2 か月か 14 か月に限られます。アナリティクス ヘルプ:データの保持)
  • 項目は 10 前後までにする(増やすほど記録が止まりやすくなる)

当社の運用保守・集客改善の月次レポートも同じ考え方で、GA4 と Search Console をもとに、アクセス数、問い合わせ・資料請求数、流入キーワードと順位、ページ別の数値、前月・前年との比較、翌月の改善項目を 1〜2 枚にまとめています。

数字の読み方:季節・件数の少なさ・計測の変化

数字が動いたときは、施策の効果と判断する前に、季節による変動、件数の少なさ、計測の変化の 3 つを先に疑います。

季節による変動は前年同月と比べる

BtoB のサイトは、年末年始・大型連休・お盆に訪問が減り、年度末や予算の時期に問い合わせが増える、といった波が業種ごとにあります。採用サイトは就職・転職活動の時期に左右されます。前月との比較だけでは季節の波と施策の効果を区別できないため、前年同月とも並べます。前年の数字がない最初の 1 年は、前月比を参考程度にとどめ、直した日を記録して翌年の比較に備えます。

件数が少ないときは、率より件数、1 か月より 3 か月で見る

問い合わせが月に 5 件のサイトでは、1 件の違いで 20% 増減します。件数が少ないうちは、率だけで良し悪しを判断せず、件数と並べて見ます。判断の目安の例は次のとおりです。

成果の件数(月)見方の例
0〜5 件直近 3 か月の合計で比べる。フォームページの表示回数など手前の数の変化を主に見る
6〜20 件前年同月との比較と、3 か月の合計の両方で見る
20 件以上月ごとの比較で傾向が読める。流入元別・ページ別のキーイベント率も比べられる

計測の変化を疑う

数字が急に増えた・減ったときは、まず計測の設定が変わっていないかを確かめます。リニューアルやテーマの変更でタグが外れた、タグが二重に入った、フォームを変えて送信完了が記録されなくなった、Cookie の同意バナーを入れた、社内のアクセスの除外を始めた、などの変化は、施策と関係なく数字を動かします。月に 1 回はフォームをテスト送信し、GA4 に記録されること、社内にメールが届くことを確かめます。

GA4 の件数と社内の記録を照合する

GA4 のキーイベントの数と、実際に届いた問い合わせの数は一致しないのが普通です。営業メールやいたずらの送信も数えられる一方、計測を拒否した人の送信は記録されないためです。毎月、社内で受け付けた件数と並べ、差が大きく開いた月は設定を確認します。

平均掲載順位だけで判断しない

Search Console の平均掲載順位は、新しい検索語句で表示されるようになると、下がって見えることがあります。順位の上下だけで判断せず、表示回数とクリック数の変化と合わせて読みます。

社内に報告するときの書き方

経営者や上長への報告は、表をそのまま渡すのではなく、「成果の数」「前年同月との比較」「来月やること」の 3 点を最初に書きます。

以下は書き方の例です。

  • 例:「9 月のサイトからの問い合わせは 6 件(前年同月 3 件)。電話・紹介を含めた商談は 3 件でした。」
  • 例:「料金ページに事例を足したあと、料金・事例ページの表示とフォームページの表示が前年より増えています。件数が少ないため、11 月までの 3 か月の合計で判断します。」
  • 例:「10 月はフォームの確認画面をなくし、結果を 12 月の報告でお伝えします。」

数字が下がった月も、理由の見込み(季節・計測の変化・施策の影響)と次にやることを添えて報告します。報告を続けることで、ホームページへの投資の判断を、感覚ではなく数字で行えるようになります。

効果測定を改善につなげる手順

効果測定を改善につなげるには、毎月の表で止まっている層を 1 つ見つけ、直すことを 1〜3 件に絞り、直した日を記録して 2〜3 か月後に同じ表で確かめます。

  1. 目的と見る指標を決め、記録する表を作る(最初の月は現状を記録するだけで構いません)
  2. 計測が正しいかをテストする(フォームのテスト送信、GA4 のリアルタイム レポートでの確認、社内の記録との照合)
  3. 毎月、表を埋めて、前月・前年同月・3 か月の合計と比べる
  4. 集客・行動・成果のどの層で止まっているかを探す
  5. 直すことを 1〜3 件に絞り、担当者と期限を決める
  6. 直した日と内容を「その月に変えたこと」に書き、2〜3 か月後に結果を確かめる
  7. 3 か月ごとに、目的と見る指標そのものを見直す

手順 4 で数字がどう動いたときに、何を確かめるかの例です。

数字の動き考えられること次に確かめること
検索の表示回数は増えたが、クリックが増えないtitle・説明文が、検索した人の言葉と合っていない表示の多い検索語句と、そのページの title
セッションは増えたが、問い合わせが増えない対象外の人が来ている、比べるための情報が足りない流入元別・ランディング ページ別のキーイベント
フォームページの表示は増えたが、送信が増えないフォームの項目・エラー表示・スマートフォンでの入力フォームのテスト送信と、デバイス別の数字
問い合わせの件数は変わらないが、商談になる数が減った問い合わせの質が変わった問い合わせの内容と、サービスページの対象・料金の書き方

GA4 で直すページを特定し、原因を確かめて直す具体的な手順はアクセス解析でCVRを改善する5つの手順で解説しています。

よくあるご質問

アクセス数が増えていれば、ホームページの効果が出ていると言えますか?

アクセス数だけでは言えません。対象ではない人の訪問が増えても、問い合わせや応募は増えないためです。アクセス数は集客の層の数字として見て、成果の数(キーイベント)と事業の成果(商談・採用)を同じ表に並べて判断します。

効果測定はどれくらいの頻度で行えばよいですか?

記録と確認は月に 1 回が基本です。毎日・毎週の数字は変動が大きく、判断を誤りやすくなります。ただし、リニューアルやフォームの変更の直後は、計測が止まっていないかを数日以内に確かめます。施策の効果は、件数が少ないサイトでは 2〜3 か月の合計で判断します。

効果測定を始めるには、まず何を設定すればよいですか?

Search Console への登録、GA4 の導入、問い合わせなどの送信完了のキーイベント、社内のアクセスの除外の 4 つです。この 4 つがそろっていない状態で表を作ると、数字が正しいかどうか分からないまま判断することになります。

GA4 の問い合わせの数と、実際に届いた件数が合わないのはなぜですか?

主な理由は、電話・メール・紹介の問い合わせは GA4 に出ないこと、営業メールやテスト送信も数えられること、計測を拒否した人や広告ブロッカーを使う人の送信は記録されないこと、キーイベントのカウント方法の設定の違いです。毎月、社内の受付記録と並べて差を確かめます。

まとめ

ホームページの効果測定は、目的ごとに「成果の数」と「その手前の数」を決め、Search Console と GA4 の数字、社内の受付記録を毎月同じ表に書き写し、前月・前年同月と比べることから始めます。数字が動いたら、季節・件数の少なさ・計測の変化を先に確かめ、止まっている層を見つけて直すことを 1〜3 件に絞り、2〜3 か月後に同じ表で結果を確かめます。

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フェニックスデザイン株式会社WEB制作会社が運営するナレッジベース編集部

コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用保守・集客改善の現場で得た知見をもとに、発注する側の視点で記事を制作・更新しています。運営会社の所在地・事業内容は会社案内、制作の考え方はブランディング×マーケティング論をご覧ください。

この記事は 2026年10月26日 に公開し、2026年10月26日 に内容を確認・更新しました。