コーポレートサイト制作

ホームページ制作の修正依頼の進め方:修正回数・社内の意見のまとめ方・依頼文の例

公開 読了 約13分

ホームページの制作中、デザイン案を社内の何人かに見せたら意見がばらばらで、まとめきれないまま全部を制作会社に転送してしまった。「もう少し明るく」と伝えたら、思っていたのと違う方向の案が返ってきた。公開直前に役員が初めて画面を見て、構成からやり直すことになり追加費用がかかった。修正のやり取りでつまずく発注者は少なくありません。

修正依頼は、構成・デザイン・原稿・公開前の段階ごとに「この段階で何を決めるか」を分け、社内の意見を窓口担当が「事実の誤り・目的に関わる変更・好み」に分けてまとめ、場所と直したい内容と理由を1件ずつ書いて一度に渡すと、手戻りと追加費用を減らせます。

この記事では、段階ごとの確認ポイント、伝わる修正依頼の書き方と例、社内の意見の集め方とまとめ方、追加費用になりやすい修正の範囲、修正回数について契約で確認すること、当社の進め方を、発注する側の立場で解説します。例の社名・数字は架空のものです。

修正は段階ごとに「決めること」が違う

制作中の修正は、構成・デザイン・原稿・公開前の4つの段階で確認する内容が違い、前の段階で決めたことを後の段階で変えるほど、やり直しの範囲と費用が大きくなります。

段階主に確認する人確認するポイントこの段階で変えやすいことこの段階で変えると戻りが大きいこと
構成(サイトマップ・ワイヤーフレーム)最終決定者、営業・採用の担当者ページの数と順番、各ページに載せる情報、問い合わせまでの導線、フォームの項目ページの追加・削除、載せる情報とその順番目的やコンセプトの見直し(設計の工程に戻る)
デザイン(トップ → 下層)最終決定者、窓口担当目的・コンセプトに合っているか、読みやすさ、スマートフォンでの見え方、写真の印象色・文字の大きさ・写真・余白などの調整ページの追加、載せる情報の入れ替え(構成に戻る)
原稿事実を知っている各部署の担当者数字・固有名詞・制度の正しさ、表記のそろい方、顧客名や写真の掲載の許可言い回しの調整、事実の訂正ページの役割の変更、文字量の大きな増減(デザインに戻る)
公開前(テスト環境)窓口担当、各ページの担当者誤字、リンク、フォームの送信、表示の崩れ、端末ごとの見え方誤字・リンク・表示の不具合の修正デザインや構成の変更(公開日が延びる)

大切なのは、それぞれの段階で「決めたこと」を記録し、後の段階ではその前提を変えないことです。デザインの段階で「やはりこのページも必要」となれば構成に戻り、公開前に「写真の雰囲気を全部変えたい」となればデザインに戻ります。戻る段階が前になるほど、作り直す範囲が広がります。

特に、最終決定者(社長や役員)に見てもらう時期が遅いと、戻りが大きくなります。最終決定者には、構成とトップページのデザインの段階で必ず見てもらい、方向性を合意しておきます。

修正依頼の書き方

修正依頼は、1件ごとに「ページ・場所・今の状態・直したい内容・理由・優先度」を書き、画面の画像に番号を書き込んで示すと、1回で正しく伝わります。

書く項目書く内容記入の例
番号修正の通し番号。画面の画像に書き込んだ番号と合わせる例:12
ページページ名とURL(テスト環境のURL)例:サービス詳細「樹脂成形」
場所見出し・段落・ボタンなどの位置例:2つ目の見出しの下の表、3行目
端末パソコンかスマートフォンか、使ったブラウザ例:iPhone の Safari
今の状態今どうなっているか例:最小ロットが「100個から」になっている
直したい内容どう直してほしいか。文章は直した後の文をそのまま書く例:「10個から(試作は1個から)」に修正
理由なぜ直すのか。事実の誤りか、目的に関わるか、好みか例:事実の誤り。2026年から小ロットの受注を始めたため
優先度公開前に必ず直すか、公開後でもよいか例:公開前に必須
依頼者社内の誰の意見か例:営業部 ◯◯

理由を書くと、制作会社は「どう直せば目的に合うか」を考えられます。直し方の指定がない場合でも、目的が分かれば別の案を出してもらえることがあります。

伝わらない書き方と伝わる書き方

修正が思った方向にならない原因の多くは、場所・程度・理由のどれかが抜けていることです。

伝わらない書き方足りないこと伝わる書き方
例:もう少し明るい感じにしてください。どこを、どのくらい、なぜ例:トップの1枚目の写真を、屋外で撮った工場の写真(素材フォルダの3番)に差し替えてください。今の写真は暗く、「清潔な工場」というコンセプトと合わないためです。
例:全体的にインパクトが弱いです。どこで、何を伝えたいのか例:トップの最初の画面で「試作1個から対応」が目に入るようにしたいです。キャッチコピーの下に、この一文を大きめに入れられますか。
例:ここ、違います。正しい内容例:会社概要の従業員数を「52名(2026年4月1日時点)」に修正してください。
例:社長がこの色は好きではないそうです。判断の理由例:見出しの青を、ロゴと同じ紺に近づけたいです。取引先に配っている会社案内と色をそろえるためです。
例:(同じ指摘を、別の人が別のメールで送る)窓口の一本化例:窓口担当が1つの修正一覧にまとめ、締切の日に送る。

デザインの確認では、直してほしいところだけでなく「ここは残してほしい」というよい点も伝えます。修正のときに、よい部分まで変わってしまうのを防げます。

修正依頼の渡し方

  • 修正の一覧は1つのファイル(共有のスプレッドシートなど)にまとめ、版を増やさない
  • 画面の画像(スクリーンショット)に番号を書き込み、一覧の番号と合わせる
  • 文章の修正は「もう少し柔らかく」ではなく、直した後の文をそのまま書く
  • 思いついた都度送らず、締切を決めて一度に渡す
  • 打ち合わせで口頭で決めたことは、メールや議事録に残して双方で確認する

原稿の修正は、ページごとの原稿シートに「事実を確認する人」を決めておくと、確認の漏れと重複が減ります。原稿の分担と集め方はホームページの原稿の書き方と準備で解説しています。

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社内の意見の集め方とまとめ方

社内の意見は、確認する人と期限を先に決め、窓口担当が「事実の誤り」「目的に関わる変更」「好み」に分けて整理し、最終決定者が判断してから制作会社に渡します。

  1. 確認する人を段階ごとに決める:全員に全部を見せず、構成は最終決定者と営業・採用の担当者、原稿は事実を知る担当者、デザインは最終決定者と窓口担当、のように分けます。
  2. 判断の基準を共有する:サイトの目的、読む人、コンセプト(設計書があればその内容)を確認する人に先に伝え、「好きか嫌いか」ではなく「目的に合っているか」で見てもらいます。
  3. 確認の期限を決める:例として、設計書は1週間、デザインは5営業日、原稿は各部署3営業日のように決め、制作会社とも共有します。
  4. 意見を1つの一覧に集める:前の章の項目(ページ・場所・直したい内容・理由)で書いてもらいます。
  5. 窓口担当が分類する:次の表の3つに分け、重なる意見や反対の意見を整理します。
  6. 最終決定者が判断する:採用しない意見は、理由を添えて意見を出した人に返します。
  7. 制作会社にまとめて渡す:判断の済んだ一覧だけを渡します。
分類例扱い方
事実の誤り数字・社名・制度・連絡先の誤り、掲載の許可が取れていない顧客名や写真必ず直す。誰が確認したかを一覧に残す
目的に関わる変更問い合わせまでの導線が分かりにくい、主力のサービスが目立たない、必要な情報が載っていない最終決定者が判断する。前の段階で合意したことを変える場合は、影響する範囲と費用・期間を制作会社に確認してから決める
好み色の濃さ、写真の好き嫌い、言い回しの好み目的やコンセプトに照らして判断する。決めきれないものは、公開後に問い合わせの数などを見て検討する

意見が割れたときに「全員の意見を少しずつ入れる」と、どの目的にも合わないデザインになりがちです。判断の基準は最初に共有した目的とコンセプトに戻すこと、最後に決めるのは最終決定者1人であることを、社内で先に合意しておきます。

追加費用になりやすい修正の範囲

追加費用になりやすいのは「合意した前の段階に戻る変更」と「見積もりの範囲にない作業」で、修正の範囲や回数を契約・見積もりでどう決めているかを先に確認しておくと、予想外の請求を防げます。

修正の内容追加費用になりやすさ理由
誤字・事実の訂正、リンクの修正なりにくいどの段階でも想定されている確認作業のため
仕様どおりに動かない、表示が崩れるなりにくい制作上の不具合として扱われることが多いため
合意前のデザインの調整(色・写真・文字の大きさ)なりにくい各段階の確認で想定している修正のため
合意した後のデザインの方向性の変更なりやすいトップや下層のデザインを作り直すことになるため
ページの追加、構成の変更なりやすい設計・デザイン・実装の作業が増えるため
実装後の原稿の大幅な差し替えなりやすいレイアウトの組み直しが必要になるため
機能の追加(フォームの項目の追加、検索、多言語など)なりやすい見積もりに含まれていない作業のため
撮影のやり直しなりやすい撮影は制作費とは別に手配することが多いため

修正の範囲の決め方は制作会社によって違います。「デザインの修正は2回まで」のように回数で決める会社もあれば、工程ごとの合意で区切り、合意した後の変更を別に見積もる会社もあります。契約の前に、見積書・契約書で次の点を確認しておきます。

  • 修正の回数や範囲の決まりがあるか。あるなら、どの段階の何が「1回」と数えられるか
  • 決まりを超えた場合、費用がどう決まるか。作業の前に見積もりが出るか
  • 原稿・写真の差し替えは、どの時点まで追加費用なしで受け付けてもらえるか
  • 検収(納品物の確認)の期間と方法
  • 公開後に見つかった不具合を、いつまで無償で直してもらえるか

契約書で確認する条項全体については、ホームページ制作の契約で確認することもあわせてご覧ください。

当社の進め方:工程ごとに合意して次へ進む

当社の制作は6つの工程で進み、各工程の終わりに成果物を確認・合意してから次に進むため、修正は「その工程で決めること」に集中できます。

工程(期間の目安)確認いただくもの修正の考え方
01 ヒアリング・現状診断(1〜2週)ヒアリングシート、現状診断レポート、課題と優先順位の一覧課題と優先順位の認識をそろえる
02 ブランディング設計(2〜3週)ブランディング設計書(コンセプト/トーン&マナー/キャッチコピー/求める顧客像)確認・承認の期間は1週間程度。以降のデザインと文章の判断基準になる
03 情報設計・ワイヤーフレーム(2週)サイトマップ、全ページのワイヤーフレーム、対策キーワード一覧、CTA・計測の定義ページの追加・削除や、載せる情報はこの工程で決める
04 デザイン(2〜4週)トップページのデザイン → 下層ページのデザイン(PC・スマートフォン)トップページで方向性を確認・承認してから下層ページに進む2段階
05 実装・SEO・計測設定(2〜4週)テスト環境での全ページ、原稿の事実確認誤字・事実・動作の確認が中心。公開日はこの工程で決める
06 公開・運用改善(継続)公開30日後のレビュー資料実際のアクセスと問い合わせを見て、直すところを決める

打ち合わせは、コーポレートサイトの標準的な進行で、ヒアリング、ブランディング設計の確認、構成の確認、デザインの確認、公開前の確認の5回程度です(オンライン・対面のどちらでも可能)。原稿はヒアリングをもとに当社が下書きを作り、貴社には事実の確認をお願いしています。ヒアリングから公開後のレビューまで同じ担当者が窓口になるため、それまでの修正の経緯を踏まえて相談できます。各工程の成果物とお願いすることは制作の流れに載せています。

合意した後の変更は、影響する範囲に応じて、追加の費用と期間をご相談したうえで対応します。追加の費用がかかる作業は、作業の前にお伝えし、ご了承をいただいてから進めます。公開後30日以内に見つかった制作上の不具合は無償で修正します。公開後の文言の変更や画像の差し替えは、WEBサイト運用保守のプランで対応しています(保守ライトはテキスト修正 月30分まで、保守スタンダードは軽微な修正・更新作業 月2時間)。

よくあるご質問

修正は何回までお願いできますか?

制作会社によって決め方が違うため、契約の前に見積書や契約書で確認します。当社は回数ではなく、工程ごとに成果物を確認・合意して次に進む形で区切っています。合意した後の変更は、影響する範囲に応じて追加の費用と期間をご相談します。

デザインの確認は社内の何人で行うのがよいですか?

決めることに必要な人だけに絞ります。デザインは最終決定者と窓口担当の2〜3人で判断し、事実の確認が必要な原稿は各部署の担当者に回す、という分け方が進めやすい形です。確認する人が増えるほど意見が割れ、判断に時間がかかります。

修正依頼はメールと打ち合わせのどちらで伝えるべきですか?

方向性に関わる相談や、どう直すか迷っていることは打ち合わせで話し、細かな修正は一覧にして文書で渡すのが確実です。打ち合わせで決めたことも、後でメールや議事録に残しておくと、「言った・言わない」の行き違いを防げます。

公開後に見つかった誤りも直してもらえますか?

制作上の不具合は、契約で決めた期間内であれば無償で直すことが多いですが、期間や範囲は制作会社ごとに確認が必要です。当社では、公開後30日以内に見つかった制作上の不具合は無償で修正し、それ以降の文言の変更などは保守プランの範囲で対応しています。

まとめ

制作の修正依頼は、段階・書き方・社内のまとめ方の3つを決めておくと、手戻りと追加費用を減らせます。

  • 構成・デザイン・原稿・公開前の段階ごとに確認することを分け、前の段階で決めたことは後で変えない
  • 最終決定者には、構成とトップページのデザインの段階で見てもらう
  • 修正依頼は「ページ・場所・今の状態・直したい内容・理由・優先度」を1件ずつ書き、画面の画像に番号を付ける
  • 社内の意見は窓口担当が「事実の誤り・目的に関わる変更・好み」に分け、最終決定者が判断してから一度に渡す
  • 修正の回数・範囲と追加費用の決まりは、契約の前に見積書・契約書で確認する

当社のコーポレートサイト制作は、工程ごとに成果物を確認・合意してから次に進む進め方で、ヒアリングから公開後のレビューまで同じ担当者が窓口になります。進め方を確かめたうえで相談したい方は、コーポレートサイト制作のページで内容と料金をご確認ください。

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この記事は 2026年10月26日 に公開し、2026年10月26日 に内容を確認・更新しました。