コーポレートサイトの制作やリニューアルを検討しはじめると、最初にぶつかるのが「いくらかかるのか」という疑問です。制作会社のサイトを見ても「10万円〜」から「数百万円〜」まで幅が広く、自社の場合にどのくらいの予算を見ておけばよいのか判断しにくいものです。
コーポレートサイトの制作費用は、公開されている発注データでは中央値が40万〜50万円前後ですが、BtoB企業が問い合わせを増やす目的で10ページ前後を設計から依頼する場合は100〜200万円が目安です。金額の差は、ページ数そのものよりも「設計にどこまで工程をかけるか」「原稿・写真を誰が用意するか」「どんな機能を入れるか」で生まれます。
この記事では、規模別・工程別・依頼先別の相場、金額を左右する要因、格安制作を選ぶときの注意点、公開後にかかる費用、費用の抑え方を、公開データと当社フェニックスデザインの料金表をもとに解説します。
コーポレートサイト制作費用の相場
コーポレートサイトの制作費用は、テンプレート型の10万円台から大規模サイトの500万円以上まで幅があり、「何を目的に、どこまで作り込むか」で決まります。
全体の傾向は、発注データを公開している2つの調査から読み取れます。
- Web幹事(株式会社ユーティル)が、2022年1月〜2023年12月に同サービス経由で発注された新規サイト制作846件を集計した調査では、平均82.5万円・中央値43.4万円で、50万円以下の案件が57%を占めました(コーポレートサイト以外のサイトも含む数字です)。
- PRONIアイミツが公開している取引データでは、コーポレートサイトの平均費用が85万円・中央値49万円です。従業員30名程度の企業では40万〜99万円、100名以上の企業では100万〜299万円の価格帯が最も多くなっています。
平均が中央値より大きく上にあるのは、少数の高額な案件が平均を押し上げているためです。また、会社の規模が大きくなるほど載せる事業や情報が増え、設計と社内確認の工程も増えるため、価格帯が上がります。サイトのタイプ別に整理すると、次のようになります。
| サイトのタイプ | ページ数の目安 | 費用の目安(税別) | 主な内容 |
| テンプレート型・名刺代わりのサイト | 5〜10ページ | 10万〜50万円 | 既存のデザインテンプレートに文章と写真を流し込む。原稿・写真は発注側が用意することが多い |
| オリジナルデザインの小規模サイト | 5〜10ページ | 50万〜100万円 | 簡易なヒアリングとオリジナルデザイン。会社概要・サービス・お問い合わせが中心 |
| 問い合わせ獲得を目的としたBtoBの標準的なサイト | 10〜20ページ | 100万〜200万円 | コンセプト設計、キーワード調査、サービス別ページ・事例・よくある質問、計測の設定まで |
| 中〜大規模のサイト | 20〜50ページ | 200万〜500万円 | 複数の事業・拠点、多言語、IR情報、撮影・取材を含むコンテンツ制作 |
| 大規模・システム連携を伴うサイト | 50ページ以上 | 500万円以上 | 会員機能、外部システムとの連携、大量のデータ移行、グループサイトの統合など |
この表は、上記の調査、制作会社が公開している料金・相場情報、当社の料金表から整理した2026年10月時点の目安です。同じページ数でも、次に説明する内訳と要因によって金額は変わります。
費用の内訳:何にいくらかかっているのか
制作費用は、ディレクション・設計、デザイン、実装、コンテンツ制作、SEO・計測の初期設定、公開作業の6つの工程の合計です。
| 工程 | 主な作業 | 費用の目安 |
| ディレクション・設計 | ヒアリング、現状分析、競合調査、コンセプト、サイトマップ、ワイヤーフレーム、進行管理 | 制作費全体の10〜30%程度 |
| デザイン | トップページ・下層ページのデザイン(パソコン・スマートフォン) | トップページ5万〜20万円、下層ページ1ページ1万〜8万円程度 |
| 実装(コーディング・CMS) | HTML・CSSのコーディング、WordPressなどのCMS構築、問い合わせフォーム | 1ページ1万〜10万円程度。CMS構築は5万円〜数十万円 |
| コンテンツ制作 | 原稿作成、写真撮影、図解、事例やインタビューの取材 | 原稿1ページ1万〜5万円、撮影は半日〜1日で5万〜15万円程度 |
| SEO・計測の初期設定 | title・description、構造化データ、XMLサイトマップ、GA4・Search Consoleの設定 | 制作費に含める会社と、別料金にする会社がある |
| 公開作業・移行 | サーバーの設定、公開前のテスト、旧サイトからの移行と301リダイレクト | 規模と移行する量による |
相場より大きく安い見積もりでは、ディレクション・設計と、SEO・計測の工程が省かれていることがよくあります。見た目は整っていても、何を伝えるページか、どの検索語句で見つけてもらうかが決まっていないため、公開後に問い合わせが増えない原因になります。見積書の項目ごとの読み方や「一式」表記の確認方法は、ホームページ制作の見積書の見方で解説しています。
Service
コーポレートサイト制作のご相談はフェニックスデザインへナレッジベースを運営するフェニックスデザインが、今のサイトの数字を見るところから対応します。URLを入れるだけの無料簡易診断から。
費用を左右する4つの要因
同じ10ページのサイトでも見積もりが倍以上違うのは、主に次の4つの条件が違うためです。
1. ページ数と、個別に作るページの数
ページ数が増えるほど、設計・デザイン・実装の工数が増えます。ただし、お知らせや事例のように同じ型で量産できるページは、型を1つ作れば増えても費用はあまり増えません。費用に大きく影響するのは、トップページやサービス別ページのように、構成もデザインも個別に作るページの数です。
2. 設計(ブランディング)の深さ
既存の方針を整理する程度か、ワークショップ・競合調査・ペルソナ設計まで行うかで変わります。事業が増えて「何の会社か」が伝わりにくくなった、会社の見せ方を変えたいといった場合は設計に時間をかける価値がありますが、方針が固まっているなら簡易な設計で十分です。
3. 原稿・写真・図解を誰が用意するか
原稿を社内で用意するか、ヒアリングをもとに制作会社が作成するか、写真は既存の素材を使うか撮影するかで金額が変わります。社内で用意すれば費用は下がりますが、担当者が兼務で手が回らず、公開が遅れる原因になりやすい点も考えておきます。
4. 機能・演出と外部システムとの連携
多言語対応、サイト内検索、会員機能、予約、CRM・MA・求人媒体などの外部システムとの連携、既存サイトからの大量のデータ移行、動画や凝ったアニメーションは、それぞれ個別に費用がかかります。「あると便利」ではなく、「問い合わせや応募につながるか」で取捨選択します。
依頼先別の費用と特徴
依頼先によって費用が違うのは、主に「設計と進行管理にかける人数と時間」が違うためです。
| 依頼先 | 費用の目安 | 向いているケース | 注意点 |
| ノーコードツールで自作 | 利用料が月数千円〜2万円程度 | とにかく早く、費用をかけずに会社の情報を載せたい | 構成・文章・写真・設定はすべて自社。担当者の時間がかかる |
| フリーランス | 10万〜50万円程度が中心 | 小規模で、作りたい内容が決まっている | 窓口が1人のため、スキルと継続性の確認が必要。設計や原稿は発注側が担うことが多い |
| 中小の制作会社 | 50万〜300万円程度 | 中小企業の標準的なコーポレートサイト | 会社ごとに得意分野と制作範囲の差が大きい |
| 大手の制作会社 | 300万円以上 | 大規模なサイト、多部署やグループ会社をまたぐサイト | 小規模な案件では割高になりやすい |
広告代理店や営業会社を窓口にした場合、実際の制作は別の会社が行い、中間の手数料が上乗せされることがあります。見積もりの段階で「実際に設計・制作するのは誰か」を確認しておくと、費用と品質の関係が分かりやすくなります。
格安のホームページ制作は避けるべきか
格安の制作が一律に悪いわけではなく、目的が「会社の存在を確認してもらう名刺代わりのサイト」なら十分な選択肢ですが、問い合わせや採用を増やしたい場合は、安い理由と削られている工程を確認してから選ぶ必要があります。
| 安くできる理由 | 削られやすいもの | 契約前に確認すること |
| デザインテンプレートを使い回す | 自社に合わせた構成、他社との違いの見せ方 | 構成やデザインをどこまで変えられるか |
| ヒアリングと設計を簡略化する | 誰に何を伝えるかの設計、キーワード調査 | ヒアリングの回数、サイトマップやワイヤーフレームを作るか |
| 原稿・写真は発注側が用意する | 文章の質、公開までの期間 | 原稿の作成・校正を誰が行うか |
| SEO・計測は別料金または対象外 | 検索での見つかりやすさ、効果の測定 | title・構造化データ・GA4の設定が含まれるか |
| 公開後の保守は別料金または対応なし | WordPressの更新、セキュリティ、修正の依頼先 | 保守の範囲と月額、修正を頼むときの費用 |
「初期費用0円」の月額制は総額と解約条件を確認する
初期費用0円で毎月の料金を払うタイプは、最初の負担が小さい一方で、制作費が月額に含まれ、長く払い続けることになります。最低契約期間、契約期間中に払う総額、解約したときにサイトやドメインがどうなるか(使い続けられるか、データを受け取れるか)を確認してから契約します。
安さだけで選んで作り直すことにならないために
公開後に問い合わせが来ない、更新できない、検索に出てこないといった理由で数年以内に作り直すと、結果として費用は高くつきます。見積もりは総額だけでなく「何が含まれ、何が含まれないか」をそろえて比べ、公開後の費用まで含めて判断します。
公開後にかかる費用(維持費・運用費)
コーポレートサイトは公開後も、サーバー・ドメインの実費と、必要に応じて保守・改善の月額費用がかかります。
| 項目 | 費用の目安(税別) | 内容 |
| サーバー | 月額1,000〜3,000円程度 | 実費。既存の契約をそのまま使える場合もある |
| ドメイン | 年額1,500〜5,000円程度 | 実費。.co.jp は年額4,000円前後 |
| SSL証明書 | 無料〜 | 多くのサーバーで無料の証明書を利用できる |
| サイト保守 | 月額2万円〜(当社) | WordPress本体・プラグインの更新、バックアップ、稼働監視、障害時の対応 |
| 運用改善 | 月額8万円〜(当社) | 月次レポート、定例ミーティング、改善提案と実装 |
| 記事・事例の制作 | 記事1本5万円〜(当社) | 検索から見込み客を集める記事、導入事例 |
例:サーバー月2,000円、ドメイン年4,000円、保守月2万円の場合、年間の維持費は約27万円です。保守の月額は制作会社によって数千円から数万円まで幅があり、更新作業を何時間まで頼めるか、障害時にどこまで対応するかで差が出ます。保守を契約しなくてもサイトは動きますが、WordPressの更新とバックアップは誰かが続ける必要があります。
費用を抑える方法と、削ってはいけないところ
費用は「作る範囲を目的で絞る」ことで抑え、成果に直結する設計・スマートフォン対応・計測・保守は削らないのが基本です。
費用を抑える主な方法は次のとおりです。
- 目的に必要なページに優先順位をつけ、最初に公開する範囲を絞る(事例・採用情報などは公開後に追加する)
- お知らせや事例など同じ型で量産できるページは、型を1つ作って使い回す
- 既存の写真・ロゴ・会社案内の資料を素材として活用する
- 使える場合は補助金を活用する(小規模事業者持続化補助金など。公募回ごとに条件が変わります)
一方、次の4つを削ると、公開後に問い合わせが増えず、結局作り直すことになりやすいため、予算が限られていても残します。
- 誰に何を伝え、どこで問い合わせてもらうかの設計
- スマートフォンでの表示と表示速度
- 問い合わせフォームと、成果を測る計測の設定(GA4・Search Console)
- セキュリティ対策と公開後の保守
当社のコーポレートサイト制作の料金
当社フェニックスデザインのコーポレートサイト制作は、ページ数とブランディング設計の深さで3つのプランに分けており、いずれも計測環境の設定を含みます。
| プラン | 料金(税別) | 規模の目安 | 主な内容 |
| ライト | 60万円〜 | 5ページ前後・小規模法人、士業、店舗向け | 簡易なコンセプト・キャッチコピー設計、トップ+サービス+会社概要+お問い合わせ、WordPress実装・SEO基本設定、GA4・Search Console設定 |
| スタンダード | 120万円〜 | 10ページ前後・BtoB企業の標準構成 | ブランディング設計書、サービス別ページ・事例・よくある質問・資料ダウンロード、構造化データ・表示速度の最適化、コンバージョン設定、公開30日後レビュー |
| ブランディング | 200万円〜 | 15ページ以上・ブランド刷新を伴うリニューアル | ブランドワークショップ・競合調査・ペルソナ設計、写真・コピーのディレクション、多言語・サービスサイト分離などの拡張設計、公開後3か月の改善伴走 |
写真撮影、原稿作成、サーバー・ドメイン費用は別途お見積りです。お見積りは無料で、30分の無料相談で目的と現状を伺い、2〜3日で現状確認と構成案を作り、1週間以内に内訳つきのお見積りと公開後の費用の目安をお出しします。制作費のお支払いは、契約時50%・公開時50%が標準です。料金表の全体は料金プランのページに載せています。
よくあるご質問
見積もりの金額が制作会社によって大きく違うのはなぜですか?
工程のかけ方(設計・調査をどこまで行うか)、原稿や写真の担当、含まれる作業(SEO・計測・公開後の修正)、会社の体制が違うためです。比べるときは、ページ数・原稿の担当・機能・公開後の保守の条件をそろえて依頼します。会社ごとの違いが生まれる理由はWebサイト制作の見積もりがWeb制作会社ごとに違う理由でも解説しています。
10万円以下でコーポレートサイトは作れますか?
テンプレートやノーコードツールを使えば作れます。ただし、構成・原稿・写真・各種設定はほぼ自社で行うことになります。会社の存在を確認してもらうための名刺代わりのサイトなら選択肢になりますが、問い合わせを増やしたい場合は、設計と計測を含む制作を検討してください。
ホームページ制作に補助金は使えますか?
小規模事業者持続化補助金など、ホームページ制作に使える制度があります。ただし、補助の上限や対象となる経費は公募回ごとに変わり、交付決定の前に発注・契約した費用は対象外になります。最新の公募要領を確認し、採択の発表から逆算して制作のスケジュールを組みます。2026年の公募の条件はホームページ制作に使える小規模事業者持続化補助金にまとめています。
リニューアルの場合も費用の相場は同じですか?
全面リニューアルの場合は新規制作とほぼ同じ考え方で、これに既存ページの整理、データの移行、旧URLからの301リダイレクトの作業が加わります。デザインを変えずに一部のページや導線だけを直す部分改修なら、10〜50万円程度で済むこともあります。
まとめ
コーポレートサイトの制作費用は、公開データでは中央値40万〜50万円前後、BtoB企業が10ページ前後を設計から依頼する場合は100〜200万円が目安です。金額を決めるのは、個別に作るページの数、設計の深さ、原稿・写真の担当、機能の4つで、相場より大きく安い見積もりは設計とSEO・計測が省かれていないかを確認します。比較するときは条件をそろえ、公開後の保守・改善の費用まで含めて判断してください。
当社は、料金と含まれる作業を公開し、内訳つきのお見積りをお出ししています。相見積もり中でも構いませんので、予算と時期の目安を添えて無料相談からご相談ください。
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