コーポレートサイト制作

コーポレートサイトの作り方|準備から公開・運用までの手順と注意点

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コーポレートサイトを新しく作る、または作り直すことになったものの、「何から手をつければよいか分からない」「自社で作るか制作会社に頼むか決められない」という担当者の方は多いはずです。社内にWebに詳しい人がいない場合、デザインの好みから話が始まり、肝心の載せる内容が最後まで決まらないこともよくあります。

コーポレートサイトは「目的と読み手を決める → 伝える内容とページ構成を決める → デザイン → 実装と計測設定 → 公開後に数字を見て直す」の順で作り、デザインより先に構成と原稿を固めると、手戻りが少なく問い合わせにつながるサイトになります。

この記事では、サイトを作るのに必要なもの、作り方の3つの選択肢と選び方、8つの手順、使いやすさと差別化のポイント、失敗しやすいパターンと防ぎ方を順に解説します。

コーポレートサイトを作るのに必要なもの

コーポレートサイトを公開するには、ドメイン・サーバー・SSL証明書・CMS(更新の仕組み)の4つと、公開後の効果を測るアクセス解析ツールが必要です。

必要なもの役割費用の目安(税別)注意点
ドメインサイトの住所(例:○○.co.jp)。メールアドレスにも使う年額1,500〜5,000円程度(.co.jpは年額4,000円前後)契約者の名義を自社にしておく。制作会社の名義だと、会社を変えるときの移管に手間がかかる
サーバーサイトのデータを置いて公開する場所月額1,000〜3,000円程度表示速度、バックアップ、サポート体制を確認する
SSL証明書通信を暗号化し、URLを「https」にする無料〜(多くのサーバーで無料の証明書を利用できる)現在はすべてのページをhttpsで表示するのが標準
CMS専門知識がなくても、お知らせや事例を管理画面から更新できる仕組み(WordPressなど)WordPress本体は無料。有料のテーマ・プラグインは別途本体・プラグインの更新とバックアップを続ける必要がある
アクセス解析来訪者数、流入経路、問い合わせ数を測る(GA4、Search Console)無料公開前に設定し、問い合わせ完了を「キーイベント」として登録する

サーバー・ドメイン・SSLの目安は、当社が料金プランのページで「公開後にかかる費用」として公開している金額です。契約内容によって変わるため、実際の金額は各社の料金表で確かめてください。

作り方は3通り:作成ツール・CMSで自社構築・制作会社への依頼

コーポレートサイトの作り方は、ノーコードのWebサイト作成ツールを使う、WordPressなどのCMSで自社構築する、制作会社に依頼する、の3通りで、サイトに求める成果と社内の体制で選びます。

作り方向いている会社必要なスキル・体制注意点
Webサイト作成ツール(Wix、STUDIOなどのノーコードツール)数ページの会社案内を早く公開したい、予算が限られている文章と写真を用意し、テンプレートに当てはめる作業テンプレートのままだと他社と似た印象になりやすい。サービスによっては、ほかの仕組みへのデータ移行が難しい
CMS(WordPressなど)で自社構築社内にWebに詳しい担当者がいて、更新も自社で続けたいサーバーの設定、テーマのカスタマイズ、セキュリティ更新の知識担当者が退職すると更新・保守が止まりやすい。設計と原稿づくりにも時間がかかる
制作会社に依頼問い合わせや採用の成果を目的にしている、社内に作る時間と知識がない目的・予算・掲載情報を伝え、各工程で確認と承認をする体制会社によって得意分野(デザイン・集客・価格)が違う。見積もりに含まれる範囲と公開後の支援を確かめる

HTMLとCSSを自分で書いてゼロから作る方法もありますが、文章を1か所直すにもコードの編集が必要になります。Web制作の仕事を学びたい人には向いていますが、担当者が交代しながら運用する会社のサイトの作り方としてはおすすめしません。

自社で作るか、制作会社に頼むかの判断基準

判断の分かれ目は費用よりも、「サイトに何を期待するか」と「公開後に誰が更新するか」です。

  • 会社の基本情報を載せることが目的で、問い合わせや採用の成果までは求めない → 作成ツールや自社構築で足りることが多い
  • 問い合わせ・応募を増やしたい、競合と比べられたときに選ばれたい → 強みの言語化や導線の設計まで含めて制作会社に相談する価値がある
  • 公開後に社内で更新できる人がいない → 制作会社の保守・更新代行を前提に考える

費用を抑えることだけを目的に内製すると、完成までに担当者の時間が想定以上にかかったり、仕上がりが会社の印象を下げたりすることがあります。社内の工数も費用として見積もったうえで判断します。

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コーポレートサイトの作り方:8つの手順

コーポレートサイトは次の8つの手順で進めると、各段階で決めたことが次の判断の基準になり、手戻りを減らせます。

  1. 目的・ゴールと読み手の優先順位を決める
  2. 現状と競合を調べる
  3. 強みと伝えることを言葉にする
  4. サイトマップ(ページ構成)を決める
  5. ワイヤーフレームと原稿をつくる
  6. デザインをつくる
  7. 実装・計測設定・公開前の確認をする
  8. 公開後に数字を見て改善する

手順1:目的・ゴールと読み手の優先順位を決める

最初に、このサイトで何を達成したいかを1つに絞ります。集客、ブランディング、採用、情報発信と目的を並べると、どのページにも少しずつ盛り込むことになり、どれも中途半端になりがちです。主な目的を1つ決め、残りは優先順位をつけて扱います。

次に、読み手の優先順位を決めます。取引先・見込み客・求職者・株主など訪れる人はさまざまですが、「最も来てほしい人」を決めると、トップページで何を伝えるか、どのページを厚くするかが決まります。読み手の人物像(業種、役職、検索する言葉、気にしていること)を具体的に書いておくと、迷ったときに立ち返る基準になります。あわせて「月の問い合わせ件数」など、公開後に追う数字も決めておきます。

手順2:現状と競合を調べる

今のサイトがある場合は、GA4とSearch Consoleで、よく見られているページ、検索されている言葉、問い合わせの件数を確認し、記録しておきます。リニューアル後に同じ数字で比べるためです。競合のサイトも数社見て、どんな情報を載せているか、自社との違いはどこかを整理します。競合と同じ構成にする必要はなく、自社に足りない情報を見つける参考にとどめます。

手順3:強みと伝えることを言葉にする

デザインに入る前に、「何をしている会社か」「顧客が自社を選ぶ理由は何か」「他社と何が違うか」を文章にします。社員や既存の顧客に聞き取りをして、実際に選ばれた理由を集めると、根拠のある言葉になります。ここで決めたコンセプトやキャッチコピー、写真・配色・言葉づかいの方針(トーン&マナー)が、以降のデザインと原稿の判断基準になります。

手順4:サイトマップ(ページ構成)を決める

サイトマップは、サイト全体のページを階層ごとに一覧にしたものです。目的と読み手に合わせて必要なページを決め、どのページからどのページへ案内するかを整理します。知りたい情報にたどり着きやすいよう、階層は深くしすぎないのが基本です。必要なページの一覧と優先度はコーポレートサイトに必要なページ構成一覧、設計の進め方はサイト設計とはで詳しく解説しています。

手順5:ワイヤーフレームと原稿をつくる

ワイヤーフレームは、各ページに何をどの順番で載せるかを示す骨組みです。色や写真を入れる前に、見出し・文章・画像・ボタンの配置を決めます。問い合わせや資料請求のボタンを、どのページのどこに置くかもこの段階で決めます。よく見られるページに問い合わせの入口がないと、興味を持った人を逃してしまいます。

原稿も、デザインより先にそろえるのが理想です。原稿がないまま進めると、デザインに文章を後から当てはめることになり、伝えたい内容が入りきらない、修正が増えるといった問題が起きます。制作会社に依頼する場合、原稿を自社で用意するか、ヒアリングをもとに制作会社が作るかで見積もりも変わります。

手順6:デザインをつくる

デザインは、手順3で決めた方針に沿って、トップページ → 下層ページの順に作ると、方向性の確認がしやすくなります。配色はベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの3色程度にまとめると、落ち着いた印象になります。パソコンとスマートフォンのそれぞれで見やすいレイアウトを用意します。

トップページのレイアウトにはいくつかの型があり、目的に合わせて選びます。

レイアウトの型特徴向いている目的注意点
大きな写真を全面に置く型工場・社員・製品などの写真で第一印象をつくる会社らしさや現場の雰囲気を伝えたい写真の上に文字を載せる場合は、読みやすさを確かめる
背景に動画を流す型動きで強い印象を残せるブランドの世界観を伝えたい読み込みが重くなりやすい。スマートフォンでの表示速度を確かめる
パネル(タイル)型事業やサービスを画像付きの区画で並べる事業・製品が複数あり、入口を分けたい画像の質と大きさがそろっていないと雑然と見える
縦に長い1ページ型上から順に、ストーリーとして読んでもらうページ数の少ない会社、キャンペーン料金や会社概要など、独立したページで見たい情報は探しにくい
左メニュー型・画面分割型メニューを左に縦に並べる、画面を分割して見せるデザインで個性を出したいメニューが多いと縦に長くなる。どこを見ればよいか分かりにくくならないよう注意

手順7:実装・計測設定・公開前の確認をする

デザインが決まったら、WordPressなどのCMSで実装し、テスト環境で全ページを確かめてから公開します。公開前には、少なくとも次の項目を確認します。

  • 各ページのタイトル(title)と説明文(description)が内容に合っていて、ほかのページと重複していない
  • 問い合わせフォームが送信でき、自動返信と社内への通知が届く
  • すべてのページがhttpsで表示される
  • スマートフォンで文字が読みやすく、ボタンが押しやすい
  • 表示速度に問題がない(GoogleのPageSpeed Insightsで確認できる)
  • GA4とSearch Consoleが設定され、問い合わせ完了がキーイベントとして計測される
  • XMLサイトマップの送信、会社情報の構造化データの設定
  • 写真・イラスト・文章の著作権や利用許諾、社員の写真の掲載同意、プライバシーポリシーの掲載
  • リニューアルの場合は、旧URLから新URLへの301リダイレクト

Googleは2024年7月5日以降、スマートフォン用のクローラーだけでサイトを巡回・登録しており、スマートフォンで閲覧できない内容はインデックス登録の対象外になると案内しています(Google検索セントラル ブログ)。表示速度については、Googleが利用者の体感を表す指標「Core Web Vitals」で、読み込み(LCP:2.5秒以内)、操作への反応(INP:200ミリ秒以下)、レイアウトのずれ(CLS:0.1以下)を良好の目安としています(web.dev)。INPは2024年3月12日に、それまでのFIDに代わってCore Web Vitalsの指標になりました。

手順8:公開後に数字を見て改善する

コーポレートサイトは公開してからが本番です。公開1か月後を目安に、GA4とSearch Consoleで次の数字を確かめ、直す箇所を決めます。

  • どのページがよく見られているか、どこから来ているか(検索、SNS、広告、紹介など)
  • 検索でどんな言葉で表示され、クリックされているか
  • 問い合わせ・資料請求などのキーイベントが、どのページを経由して何件あったか

あわせて、お知らせや実績を更新する担当者と頻度を決め、問い合わせが来たときの担当者と返信の目安も社内で決めておきます。問い合わせへの返信が遅いと、サイトで得た信頼を損ねてしまいます。X(旧Twitter)、Instagram、FacebookなどのSNSを使う場合は、サイトの更新情報を投稿してサイトへ案内する役割にすると、情報が散らばりません。WordPressで作った場合は、本体・プラグインの更新とバックアップも定期的に行います。

当社の場合の工程と期間

当社のコーポレートサイト制作(スタンダードプラン・10ページ前後)は、次の6つの工程で進め、各工程の終わりに成果物を確認いただいてから次に進みます。

工程期間の目安主な成果物
ヒアリング・現状診断1〜2週ヒアリングシート、現状診断レポート、課題と優先順位の一覧
ブランディング設計2〜3週ブランディング設計書(コンセプト、トーン&マナー、キャッチコピー)
情報設計・ワイヤーフレーム2週サイトマップ、ワイヤーフレーム、対策キーワード一覧
デザイン2〜4週パソコン・スマートフォンのデザイン、画像、原稿
実装・SEO・計測設定2〜4週WordPressサイト、GA4・Search Consoleの設定、管理画面の操作マニュアル
公開・運用改善継続公開30日後のレビュー資料

並行して進められる工程があるため、ヒアリングから公開までの合計は2.5〜4か月が標準です。期間を左右する要因とスケジュールの組み方はコーポレートサイト制作の期間とスケジュールで解説しています。

使いやすさと差別化:成果を左右する設計のポイント

問い合わせにつながるコーポレートサイトは、「何の会社かがすぐ分かる」「知りたい情報にすぐたどり着ける」「自社を選ぶ理由が根拠とともに書かれている」の3点を満たしています。

ファーストビューで「何の会社か」を伝える

トップページを開いて最初に見える範囲(ファーストビュー)で、事業内容と強みが一文で分かるようにします。抽象的なキャッチコピーだけでは、初めて来た人には何の会社か伝わりません。キャッチコピーの近くに「誰に・何を提供している会社か」を添えると伝わりやすくなります。

知りたい情報にすぐたどり着ける導線にする

コーポレートサイトは何度も訪れるサイトではないため、1回の訪問で必要な情報を見つけてもらう必要があります。メニューの名前は「事業内容」「実績」「会社概要」「採用情報」など一般的な言葉にし、スマートフォンでもメニューを開けばすぐに目的のページへ移れるようにします。各ページの最後には、次に読んでほしいページや問い合わせへの入口を置きます。

差別化は「強み+根拠」で書く

「高品質」「丁寧な対応」といった言葉は、どの会社も書いているため違いになりません。対応できる加工の種類、取引のある業界、対応エリア、納期、資格・認証、事例の具体的な内容など、確かめられる事実を添えて書くと、比べられたときに選ばれる理由になります。

見た目は会社の印象とそろえる

写真・配色・書体は、会社の印象を決める要素です。凝った演出より、会社の雰囲気に合っていること、文字が読みやすいこと、写真の質がそろっていることを優先します。素材サイトの写真だけでなく、自社の現場や社員の写真を使うと、その会社らしさが伝わります。

コーポレートサイト制作で失敗しやすいパターンと防ぎ方

コーポレートサイト制作の失敗の多くは、「目的を決めないまま見た目から作る」「公開後の運用を決めていない」の2つから起きます。

失敗しやすいパターン起きること防ぎ方
デザインの好みから話が始まる載せる内容が決まらず、公開後も問い合わせにつながらない手順1〜3(目的・現状・強み)を先に文書で決める
目的を欲張って全部入れるトップページで何を伝えたいかがぼやける主な目的を1つにし、残りは優先順位をつける
原稿・写真が最後までそろわない公開が遅れる、仮の文章のまま公開される原稿の担当者と締め切りを最初に決める。制作会社による下書き作成も検討する
背景動画や大きな画像で表示が遅いスマートフォンで表示される前に離れられる公開前にPageSpeed Insightsで確かめ、画像や動画を軽くする
ドメイン・サーバーが制作会社の名義制作会社を変えるときに移管が難しい契約者を自社にし、管理画面のアカウントも受け取っておく
公開後の更新担当が決まっていないお知らせが止まり、古い情報が残る更新の担当者と頻度、保守を任せる範囲を契約前に決める
アクセス解析を設定していない効果が分からず、改善の判断ができない公開前にGA4・Search Consoleとキーイベントを設定する

よくあるご質問

コーポレートサイトの作り方について、よくいただく質問にお答えします。

コーポレートサイトは無料で自作できますか?

無料プランのあるWebサイト作成ツールを使えば、数ページのサイトを作ることはできます。ただし、サービスによっては独自ドメインの利用や広告表示の解除に有料プランが必要です。会社の公式サイトとして使うなら、自社名義の独自ドメインで公開することをおすすめします。

制作期間はどのくらいかかりますか?

ページ数、強みやコンセプトを言葉にする設計の深さ、原稿・写真の準備状況で変わります。当社のスタンダードプラン(10ページ前後)では、ヒアリングから公開まで2.5〜4か月が標準です。公開日が決まっている場合は、そこから逆算して工程を組みます。

原稿や写真は自社で用意しなければいけませんか?

自社で用意する方法と、制作会社がヒアリングをもとに作る方法があります。当社では、ヒアリングをもとに当社が原稿の下書きを作り、事実確認を貴社にお願いする進め方が標準です。写真は既存の素材を活用するか、撮影を手配するか(別途お見積り)を選べます。

公開後にはどんな費用がかかりますか?

サーバー(月額1,000〜3,000円程度)とドメイン(年額1,500〜5,000円程度)の実費のほか、WordPressの更新・バックアップ・監視を任せる場合は保守費用がかかります。当社のサイト保守は月額20,000円〜(税別)です。保守契約がなくてもサイトは動きますが、WordPressの更新とバックアップは誰かが続ける必要があります。

WordPress以外で作ってもよいですか?

目的と更新の体制に合っていれば問題ありません。WordPressは利用者が多く、対応できる制作会社や解説情報が多いことが利点で、その分、本体やプラグインの更新を続ける必要があります。作成ツールは手軽な反面、デザインや機能の自由度、ほかの仕組みへの移しやすさに制約があります。

まとめ

コーポレートサイトの作り方は、目的と読み手を決め、現状と競合を調べ、強みを言葉にしてから、ページ構成・原稿・デザイン・実装の順に進めるのが基本です。デザインより先に「何を伝えるか」を決めること、公開前に計測を設定し、公開後は数字を見て直し続けることが、問い合わせにつながるサイトへの近道です。作り方は作成ツール・CMSでの自社構築・制作会社への依頼の3通りで、サイトに求める成果と公開後に更新する体制で選びます。

当社では、ブランドの言語化から検索・導線・計測の設計、公開後の改善までを同じチームで担当しています。進め方とプランごとの内容はコーポレートサイト制作のページでご確認いただけます。

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フェニックスデザイン株式会社WEB制作会社が運営するナレッジベース編集部

コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用保守・集客改善の現場で得た知見をもとに、発注する側の視点で記事を制作・更新しています。運営会社の所在地・事業内容は会社案内、制作の考え方はブランディング×マーケティング論をご覧ください。

この記事は 2022年4月25日 に公開し、2026年10月23日 に内容を確認・更新しました。