コーポレートサイトを新しく作るときや作り直すときに、最初に決めなければならないのが「どのページを作るか」です。制作会社から届いた提案のページ数が多すぎないか、反対に必要なページが抜けていないかを判断するためにも、ページごとの役割を知っておく必要があります。
Contents
コーポレートサイトの必須ページ8つ トップページ 会社概要 事業・サービス 実績・事例 お知らせ 採用情報 お問い合わせ プライバシーポリシー 目的別に追加するページ 業種別に追加するページの例 ページ数の目安と費用への影響 ページ構成の決め方:優先順位のつけ方 よくあるご質問 1ページだけのコーポレートサイトでもよいですか? 採用ページはコーポレートサイトの中に作るべきですか? プライバシーポリシーは必ず必要ですか? ページは公開後に追加できますか? まとめ
コーポレートサイトに必要なページは、どの会社にも共通する8ページ(トップ・会社概要・事業/サービス・実績/事例・お知らせ・採用情報・お問い合わせ・プライバシーポリシー)を土台に、サイトの目的に合わせて料金・よくある質問・資料ダウンロードなどのページを足して決めます。
この記事では、必須の8ページと目的別に追加するページを一覧表で整理し、業種別の追加ページの例、ページ数の目安と費用への影響、ページの優先順位のつけ方までを、発注する側の立場で解説します。
コーポレートサイトの必須ページ8つ
コーポレートサイトの必須ページは、トップ、会社概要、事業・サービス、実績・事例、お知らせ、採用情報、お問い合わせ、プライバシーポリシーの8つです。
ページ 役割 主に載せる内容
トップ 何の会社で誰の役に立つかを最初の画面で伝え、各ページへ案内する キャッチコピー、事業の要約、強み、実績の抜粋、お知らせ、問い合わせへの入口
会社概要 取引してよい会社かを確認してもらう 会社名、所在地、代表者、設立、資本金、従業員数、事業内容、許認可・認証、アクセス
事業・サービス 何を提供しているか、自社の課題に合うかを判断してもらう 対象となる顧客と課題、提供内容、進め方、対応範囲、費用の目安
実績・事例 提供内容を裏づける 取引先や業界(掲載の許諾を得たもの)、事例ごとの課題・取り組み・結果
お知らせ 会社が動いていることを示す 新しいサービス、受賞、メディア掲載、休業日、イベント
採用情報 求職者に仕事と働く環境を伝える 募集要項、仕事内容、働く人、制度、応募フォーム(採用サイトがあればその入口)
お問い合わせ 問い合わせを受け付ける 目的別のフォーム、返信までの目安、プライバシーポリシーへの同意
プライバシーポリシー 個人情報の扱いを示す 個人情報の利用目的、安全管理、開示等の請求の手続き、問い合わせ窓口
トップページ
トップページは、検索や名刺から初めて訪れた人が「自分に関係のある会社か」を判断するページです。最初の画面で、何をしている会社か、誰のどんな課題を解決するのかを一文で伝え、その下に強み、実績の抜粋、事業ごとの入口、お知らせを並べます。社名で検索した人はトップページにたどり着きやすいため、ほかのページへの入口を分かりやすく置きます。
会社概要
会社概要は、取引先の購買担当者や求職者が「実在する、信頼できる会社か」を確かめるページです。会社名、所在地、代表者、設立年、資本金、従業員数、事業内容、取得している許認可や認証、アクセスを載せます。代表メッセージや沿革は、ページ数が少ないサイトなら会社概要と同じページにまとめても構いません。
会社名・所在地・連絡先などは、Google ビジネスプロフィールや求人媒体など、ほかの場所に載っている情報と表記をそろえます。検索エンジンに会社の情報を正しく伝えるには、会社概要の内容を構造化データ(Organization)として記述する方法もあります(Google 検索セントラル:組織の構造化データ )。
事業・サービス
事業・サービスのページは、顧客が「自社の課題を相談できる会社か」を判断するページで、問い合わせに最も直結します。事業やサービスが複数ある場合は、一覧ページと、サービスごとの詳細ページに分けます。詳細ページには、対象となる顧客と課題、提供内容、進め方、対応範囲、費用の目安、関連する事例、よくある質問をまとめ、ページの最後に問い合わせの入口を置きます。1つのページに複数のサービスを詰め込むと、どのサービスも検索で見つけてもらいにくくなります。
実績・事例
実績・事例は、事業・サービスのページに書いた内容を裏づけるページです。取引先の社名を載せる場合は、事前に掲載の許諾を得ます。社名を出せない場合でも、業種・規模・課題・取り組み・結果を書けば、顧客は自社に近い事例かどうかを判断できます。事例は同じ項目で書きそろえ、業種やサービスで絞り込めるようにします。
お知らせ
お知らせは、会社が今も活動していることを示すページです。更新が数年前で止まっていると、訪問者に「今も営業しているのか」という不安を与えます。更新する担当者と頻度を決め、管理画面から社内で投稿できるように作ります。更新を続けられない場合は、トップページにお知らせの一覧を大きく表示しない構成にする方法もあります。
採用情報
採用情報は、求職者が仕事内容と働く環境を確かめるページです。募集要項だけでなく、仕事の内容、働く人、制度、選考の流れを載せます。募集する職種や人数が多い場合や、社員インタビューなどで内容を充実させたい場合は、コーポレートサイトとは別に採用サイトを作る方法もあります。採用サイトを分けるかどうかの考え方は採用サイトの必要性とコーポレートサイト・求人広告との違い で解説しています。
お問い合わせ
お問い合わせのページは、サイトの成果が生まれる場所です。入力項目は必要なものに絞り、「見積もり依頼」「資料請求」「採用について」「その他」のように目的を選べるようにすると、社内で担当者に振り分けやすくなります。送信後には自動返信メールと送信完了ページを用意し、完了ページの表示を Google アナリティクス(GA4)のキーイベントとして数えると、公開後に問い合わせ件数を正確に把握できます。
プライバシーポリシー
お問い合わせフォームで氏名やメールアドレスを受け取るサイトには、プライバシーポリシーが必要です。個人情報保護法では、個人情報を取得した場合は利用目的を本人に通知するか公表すること(第21条)、保有個人データについて事業者の名称や利用目的、開示等の請求の手続きなどを本人が知り得る状態に置くこと(第32条)が求められています(個人情報保護委員会:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編) )。これらをまとめて掲載するページとして、プライバシーポリシーを用意するのが一般的です。
目的別に追加するページ
必須8ページ以外のページは、「問い合わせを増やす」「信頼を高める」「採用」「海外取引」などサイトの目的に合わせて選び、目的に関係しないページは作らないことが原則です。
追加ページ 向いている目的 載せる内容 優先度の目安
選ばれる理由(強み) 問い合わせを増やす 他社との違いと、その根拠(数字・事例・設備・資格) 高
料金・費用の目安 比較検討中の顧客の問い合わせを増やす プランや価格帯、費用が決まる要素、含まれる範囲 高(商材による)
よくあるご質問 問い合わせ前の不安を減らす 費用、期間、対応エリア、契約、進め方についての質問と答え 高
サービスの流れ 初めての顧客の不安を減らす 相談から納品・導入までの手順、期間、顧客に用意してもらうもの 中〜高
資料ダウンロード 検討初期の見込み客と接点をつくる 会社案内・サービス資料・事例集の PDF と入力フォーム 中〜高(BtoB)
代表メッセージ 信頼とブランドを伝える 事業への考え方、顧客や社会への約束 中
沿革 歴史と実績で信頼を伝える 創業からの主な出来事 低〜中
拠点・アクセス一覧 複数の拠点がある、来訪が多い 拠点ごとの住所、地図、担当業務 拠点がある場合は高
設備・技術・品質 製造業などで対応可否を判断してもらう 設備一覧、加工できる範囲、品質保証の体制、認証 業種による
IR情報 投資家に情報を開示する 決算資料、開示資料、株主向けの情報 上場企業・上場準備中の企業は高
サステナビリティ 取引先・投資家・求職者の評価に応える 環境・社会への取り組み、方針 業種・規模による
コラム・お役立ち記事 検索からの集客 顧客の疑問に答える記事 中(継続して書ける体制がある場合)
英語ページ 海外の顧客・取引先に伝える 会社概要と事業・製品の英語版 海外取引がある場合は高
特定商取引法に基づく表記 サイトで商品やサービスを販売する 事業者名、所在地、価格、支払い方法、引き渡し時期、返品の条件など 通信販売にあたる場合は必須
優先度を判断するときは、「このページがないと、顧客は問い合わせの前にどこで困るか」を考えます。たとえば、価格を比べてから問い合わせる顧客が多い商材なら料金の目安が、初めて外注する顧客が多いならサービスの流れとよくあるご質問が、優先度の高いページになります。
Service
コーポレートサイト制作のご相談はフェニックスデザインへ ナレッジベースを運営するフェニックスデザインが、今のサイトの数字を見るところから対応します。URLを入れるだけの無料簡易診断から。
業種別に追加するページの例
業種によって顧客が問い合わせの前に確認する情報が違うため、必須ページに加えて作るページも業種ごとに変わります。以下は一般的な例です。
業種 追加すると良いページ 理由
製造業 製品・加工技術のカテゴリ別ページと仕様表、設備一覧、品質保証・認証、見積もり依頼フォーム(図面添付) 仕様と設備で対応できるかを判断し、図面を添えて見積もりを依頼するため
士業(税理士・社会保険労務士など) 取扱分野別のページ、料金表、相談の流れ、担当する専門家の紹介 相談の前に、費用と担当者の専門分野を知りたい人が多いため
建設・工務店 施工事例、施工エリア、許可・資格、安全と品質への取り組み、見学会・相談会 実際の施工と対応エリアで判断されるため
IT・ソフトウェア 製品・機能紹介、料金プラン、導入事例、セキュリティとサポート体制、資料ダウンロード 比較検討で機能・費用・安全性の確認が欠かせないため
医療・介護・福祉 施設・サービス別のページ、料金・制度の説明、スタッフ紹介と1日の流れ、見学予約(採用応募とは別のフォーム) 利用者・家族と求職者で知りたいことが違うため
物流 対応エリアと拠点、倉庫・車両などの設備、取り扱える品目、対応事例 拠点と設備で依頼できるかどうかが決まるため
公共団体・学校 手続きの案内、資料・申請書類のダウンロード、文字サイズや読み上げへの配慮 正確な情報と、誰でも読めることが求められるため
同じ業種でも、顧客が個人か法人か、商圏が地域か全国かで必要なページは変わります。工務店の場合のページ構成は、工務店のホームページ制作で必要なページとデザイン・集客のポイント で詳しく紹介しています。
ページ数の目安と費用への影響
ページ数の目安は、小規模な会社なら5ページ前後、BtoB企業の標準的な構成で10ページ前後、ブランドの刷新を伴う場合は15ページ以上で、ページ数が増えるほど設計・デザイン・実装の工数が増え、費用も上がります。
当社のコーポレートサイト制作の3つのプランを例に、規模と構成、料金の関係を示します。
規模の目安 構成の例 当社の料金(税別)
5ページ前後(小規模法人・士業・店舗) トップ、サービス、会社概要、お問い合わせ ライト:60万円〜
10ページ前後(BtoB企業の標準構成) トップ、会社案内、選ばれる理由、お知らせ、サービス一覧、サービス詳細(3〜4ページ)、導入事例・実績、よくあるご質問、お問い合わせ、資料ダウンロード、採用情報、プライバシーポリシー スタンダード:120万円〜
15ページ以上(ブランド刷新を伴うリニューアル) 上記に加え、採用ページとの連携、多言語対応やサービスサイトの分離などの拡張設計 ブランディング:200万円〜
いずれのプランも、写真撮影、原稿作成、サーバー・ドメインの費用は別途お見積りです。金額は、ページ数と構成のほかに、ブランディング設計の深さ、原稿・写真・図解を誰が用意するか、多言語やサイト内検索などの機能によって変わります。料金の考え方は料金プラン にまとめています。
見積もりを比べるときは、ページの数え方も確認します。お知らせや事例のように同じ型で増えていくページは、記事が何件あっても「型(テンプレート)」として数えるのか、1件ずつ数えるのかで金額が変わります。既存の記事や事例を新しいサイトに移す場合は、その作業が見積もりに含まれているかも確認してください。
ページ構成の決め方:優先順位のつけ方
ページ構成は、顧客が問い合わせの前に確認することから逆算し、「必須ページ」「目的に直結するページ」「あると良いページ」の順に優先順位をつけて決めます。
サイトの目的と、成果として数えるもの(問い合わせ、資料請求、応募など)を決める
営業の記録から、顧客が問い合わせの前に確認していることを書き出す
書き出した疑問ごとに、答えるページ(または既存のページ内の段落)を割り当てる
顧客が検索する言葉とページを対応させ、同じ内容のページが重ならないようにする
公開時に作るページと、公開後に追加するページに分ける
ページごとに更新の担当者を決める
優先順位は次の3段階で考えると、限られた予算と期間でも判断しやすくなります。
必須ページ :この記事で紹介した8ページ。どの会社でも公開時に用意します。
目的に直結するページ :問い合わせを増やしたいなら選ばれる理由、料金の目安、よくあるご質問、事例。採用が目的なら採用情報の充実。公開時に用意するのが理想です。
あると良いページ :沿革やコラムなど。公開後に追加しても目的の達成に大きな影響がないページは、後回しにして費用と期間を抑えます。
決めたページ構成をサイトマップやワイヤーフレームにまとめる手順は、サイト設計とは?情報設計・SEO設計で決める8項目と6つの手順 で解説しています。
よくあるご質問
1ページだけのコーポレートサイトでもよいですか?
設立直後で載せる情報が少ない場合は、1ページから始める方法もあります。ただし、事業・会社概要・事例などをページごとに分けたほうが、検索で見つけてもらいやすく、顧客が問い合わせ前に確認したいことにも答えやすくなります。事業の内容が固まった段階で、ページを分けることをおすすめします。
採用ページはコーポレートサイトの中に作るべきですか?
募集する職種が1〜2つで、募集要項と働く環境を伝えられれば十分な場合は、コーポレートサイトの中に採用ページを設ければ足ります。複数の職種や新卒・中途の両方を募集する場合、社員インタビューや制度の紹介を充実させたい場合は、採用サイトを分けることを検討します。
プライバシーポリシーは必ず必要ですか?
お問い合わせフォームなどで個人情報を受け取るなら、利用目的の通知または公表などの対応が個人情報保護法で求められるため、用意してください。フォームの送信ボタンの近くにプライバシーポリシーへのリンクと同意の確認を置くのが一般的です。
ページは公開後に追加できますか?
できます。お知らせ、事例、採用情報など同じ型で増えるページは、CMS の管理画面から社内で追加できるように作るのが一般的です。料金ページのように新しい種類のページを追加する場合は、設計・デザイン・実装が必要になるため、別途費用がかかります。
まとめ
コーポレートサイトのページ構成は、必須の8ページを土台に、目的と業種に合わせて追加するページを選んで決めます。要点は次のとおりです。
必須ページは、トップ、会社概要、事業・サービス、実績・事例、お知らせ、採用情報、お問い合わせ、プライバシーポリシーの8つ
追加ページは、選ばれる理由、料金の目安、よくあるご質問、資料ダウンロードなど、目的に直結するものから選ぶ
業種によって、顧客が問い合わせ前に確認するページ(仕様表、施工事例、料金表など)が変わる
ページ数の目安は5ページ前後・10ページ前後・15ページ以上で、ページ数が増えるほど費用も上がる
公開時に必要なページと後から追加するページを分け、更新の担当を決めておく
当社のコーポレートサイト制作では、検索キーワードの調査をもとにサイトマップとページ構成を決め、全ページのワイヤーフレームまでを設計として合意してからデザインに進みます。プランごとの構成と料金はコーポレートサイト制作 のページでご確認いただけます。
関連記事:コーポレートサイトのコンテンツ作りで必要なこと /企業がコーポレートサイトを制作・運用するメリット /コーポレートサイトのファーストビューとは