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古い記事のリライト・統合の進め方:185本を棚卸しした手順と判断基準

公開 更新 読了 約16分

オウンドメディアやブログを数年続けると、情報が古くなった記事、同じテーマを少し違う切り口で書いた記事、事業と関係の薄い記事がたまっていきます。どれから手を付けるべきか分からないまま、目についた記事を1本ずつ書き直している担当者も多いのではないでしょうか。

古い記事は、1本ずつリライトする前に全記事を Search Console と GA4 の数字で棚卸しし、「残す・書き直す・統合する・公開をやめる」の4つに振り分けてから手を付けると、作業量を抑えながら、テーマごとの評価を1本の記事に集められます。

この記事では、当社が2026年10月に自社のナレッジベースで実施した棚卸しを一次情報として、データの集め方、判断基準、統合先の選び方、書き直し方、301転送、内部リンクの整理、再クロールの依頼、効果の測り方を順に解説します。1本の記事を書き直すときの具体的な進め方は「リライトで今のユーザーニーズを満たす方法」で解説しています。

当社ナレッジベースの棚卸しで分かったこと

当社のナレッジベースでは、公開記事185本のうち約7割が検索結果に登録されておらず、記事の本数が検索からの成果に結び付いていませんでした。

確認した項目結果(2026年10月時点)
公開記事の本数185本
Search Console で検索結果に登録されていない記事約7割(「クロール済み – インデックス未登録」と「検出 – インデックス未登録」)
テーマの重なり同じテーマを扱う記事が2〜4本ずつ並んでいた
判断の結果同じテーマの記事58本を、残す36本の記事(統合先)にまとめた。まとめた記事は削除せず下書きに戻し、URL を統合先へ301転送
事業と関係の薄い記事口コミ系の記事は公開をやめた

「クロール済み – インデックス未登録」は Google がページを読んだうえで登録していない状態、「検出 – インデックス未登録」は URL は把握しているもののまだ読みに来ていない状態です(Search Console ヘルプ)。記事を公開しても、Google が登録する価値があると判断しなければ検索結果には出ません。当社の場合は、同じ問いに答える記事が複数並んでいること、終了したツールや旧名称など古くなった情報が残っていることが、評価が分かれる原因だと考えました。

なお、この整理は実施したばかりで、検索での成果を示す数字はまだ出ていません。そのため、この記事では成果ではなく、数か月後に確認する指標を後半で示します。

古い記事を整理する8つの手順

棚卸しは、データを集めてから判断し、統合・転送・リンクの整理を済ませたうえで再クロールを依頼し、最後に効果を測る、という順に進めます。

  1. データを集める:全記事の URL と、インデックスの状況、検索での表示回数・クリック数、サイト内での成果を1つの表にそろえる
  2. 4つに振り分ける:残す・書き直す・統合する・公開をやめる、のどれにするかを決める
  3. 統合先を選ぶ:同じテーマの記事のうち、どの URL を残すかを決める
  4. 書き直す:統合先に、まとめる記事の独自の論点を取り込み、構成から書き直す
  5. 301転送する:まとめた記事は下書きに戻し、旧 URL を統合先へ転送する
  6. 内部リンクを付け替える:サイト内のリンクを統合先の URL に直接書き換える
  7. 再クロールを依頼する:サイトマップを送信し、主な統合先のインデックス登録をリクエストする
  8. 効果を測る:数か月後に、インデックスの状況と検索での表示・クリックを比べる

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手順1:Search Console と GA4 で全記事のデータを集める

最初に全記事の URL を1つの表に並べ、インデックスの状況、検索での表示回数とクリック数、サイト内での成果を同じ行にそろえます。

表の列取得する場所判断での使い方
URL・タイトル・公開日・最終更新日WordPress の投稿一覧、XML サイトマップ古さの確認
テーマ(記事が答えている問い)記事を読んで一行で書く重なりの発見
インデックスの状況Search Console の「ページのインデックス登録」で、未登録の理由ごとに URL を書き出す登録されていない記事の把握
表示回数・クリック数・平均掲載順位Search Console の「検索パフォーマンス」をページ別に、6か月程度の期間で検索で見られているか
自然検索からのセッション・キーイベントGA4 の「エンゲージメント」→「ランディング ページ」を自然検索に絞る問い合わせへの貢献
外部からのリンクSearch Console の「リンク」統合先の選定
事業との関係自社のサービスと照らして記入公開をやめるかの判断

検索パフォーマンスは最大16か月分を確認できます。期間が短いと季節やたまたまの表示に左右されるため、6か月程度で見ると判断が安定します。テーマの列は自動では埋められないため、全記事を開いて「この記事は何という問いに答えているか」を一行で書きます。この作業をすると、同じ問いに答えている記事が並んでいることがはっきり見えてきます。

手順2:残す・書き直す・統合する・公開をやめるに振り分ける

振り分けは「事業と関係があるか」「同じ問いに答える記事がほかにあるか」「内容が今も正しいか」「検索で表示・クリックがあるか」の4つの問いで決めます。

判断当てはまる記事行うことURL の扱い
残す事業と関係があり、内容が今も正しく、検索で表示・クリックがある誤字、リンク切れ、古い数字だけを直すそのまま
書き直す事業と関係があり独自のテーマを持つが、情報が古い、検索意図とずれている、表示はあるのにクリックが少ない構成から書き直し、タイトルと説明文も更新するそのまま
統合する同じ問いに答える記事がほかにあり、評価が分かれている。単体では内容が薄い統合先に独自の論点・事例・表を移す下書きに戻し、統合先へ301転送
公開をやめる事業と関係が薄い、読者層が違う、書き直しても自社の読者の役に立たない非公開にする内容の近い記事があれば転送、なければ404

判断は記事1本ずつではなく、テーマごとに記事を並べて行います。当社も、同じテーマの記事を並べて読み比べたうえで、残す記事とまとめる記事を決めました。テーマが重なっていても、検索から実際にクリックされている記事は統合せずに残しています。すでに評価を受けているページを動かすと、その評価を一時的に失うおそれがあるためです。

注意したいのは、記事を減らすこと自体を目的にしないことです。Google は、サイトを新しく見せるために大量の記事を追加したり古い記事を削除したりすることを、検索エンジン向けのコンテンツ作りの兆候として挙げ、それで順位が上がるわけではないとしています(Google 検索セントラル)。振り分けの基準は、あくまで読者にとって役に立つかどうかです。

手順3:統合先の記事を選ぶ

統合先には、同じテーマの記事のうち、検索での表示・クリックと外部からのリンクが最も多く、URL とタイトルがテーマを最も素直に表している記事を選びます。

  1. 検索での表示回数・クリック数が多い(すでに評価を受けている)
  2. 外部のサイトからリンクされている
  3. URL に年号や誤字がなく、今後もテーマの名前として使える
  4. テーマが自社のサービスページの内容につながる
  5. 内容が比較的新しく、書き直す土台になる

数字に差がない場合は、URL を優先します。統合先の URL は今後も長く使うため、「2022」などの年号や一時的な切り口が入った URL は避けます。たとえば「◯◯とは」「◯◯の目的」「◯◯のメリット」のように、タイトルの問いが少しずつ違うだけで答えがほぼ同じ記事は、最も広い問いの記事を統合先にし、ほかの記事の問いは見出しとして取り込みます。

手順4:統合先の記事を書き直す

統合先は、まとめる記事の文章を貼り合わせるのではなく、すべてを読んで独自の論点を抜き出し、構成から組み直して1本の記事として書き直します。

  1. 統合先とまとめる記事をすべて読み、それぞれにしかない論点・具体例・表・チェックリストを書き出す
  2. まとめる記事のタイトルの問いに答える見出しを立てる(例:「◯◯と△△の違い」)
  3. 重複する説明は1回にまとめる
  4. 古くなった情報を直す(下の表)
  5. タイトル・説明文を更新し、内容を大きく変えた場合は更新日も新しくする
  6. 記事をまとめた経緯など、運営側の事情は本文に書かない
古くなりやすい情報例直し方
終了したツール・機能ユニバーサル アナリティクス(2023年7月に計測終了)、Google オプティマイズ(2023年9月に終了)GA4 など現行のツールでの説明に置き換える
名称が変わったサービスGoogle マイビジネス → Google ビジネスプロフィール、Twitter → X現在の名称に直し、必要なら旧名称を添える
指標・仕様の変更Core Web Vitals の FID → INP(2024年3月)現在の指標で説明し直す
料金・統計・法制度数年前の相場、古い調査結果最新の公開情報で確かめ、確かめられない数字は削る
年号の入ったタイトル「【2022年版】」など年号を外し、本文で「◯年◯月時点」と書く

更新日は、誤字の修正やリンクの差し替えだけで新しくしないようにします。前述の Google のガイドでも、内容がほとんど変わっていないのに日付だけを新しくすることを注意点に挙げています。

手順5:まとめた記事は削除せず、下書きに戻して301転送する

まとめた記事は削除せずに下書き(非公開)へ戻し、旧 URL へのアクセスを、内容が最も近い統合先へ301(恒久的)リダイレクトで転送します。

旧 URL には、外部サイトのリンク、ブックマーク、検索結果に残った URL から人が訪れます。削除して404にすると、その人たちは目的の情報にたどり着けません。Google は、恒久的なサーバー側のリダイレクトを転送先を処理すべきだという強いシグナルとして扱い、可能な限りこの方法を使うよう勧めています(Google 検索セントラル:リダイレクト)。下書きに残しておけば、元の本文を後から参照したり、判断を見直したりもできます。

  • 旧 URL ごとに、内容が最も近い統合先へ1対1で転送する。すべてをトップページや記事一覧に送らない
  • 転送先がさらに別の URL へ転送される「転送の連鎖」を作らない
  • 設定後に旧 URL を開き、統合先が表示されること、ステータスが301であることを確かめる
  • 転送はすぐに外さない。Google はサイト移転のガイドで、リダイレクトはできるだけ長く、一般に少なくとも1年は維持するよう案内しています(Google 検索セントラル:サイト移転)
  • 公開をやめる記事で内容の近い記事がない場合は、無理に転送せず404にする。Google は404と410を同じように扱い、すでに登録されている URL もインデックスから外します(Google 検索セントラル:HTTP ステータスコード)

WordPress では、リダイレクトを管理するプラグインや、サーバーの設定ファイル(.htaccess など)で転送を設定できます。リダイレクトの種類と設定方法は「301リダイレクトとは?設定の方法や種類」で解説しています。

手順6:内部リンクを統合先に付け替える

サイト内のほかの記事からまとめた記事へのリンクは、転送に頼らず、統合先の URL へ直接書き換えます。

  • まとめた記事の URL を含むリンクをサイト内で検索し、統合先の URL に置き換える。リンクの文言も統合先の内容に合わせる
  • 統合先の記事から、関連するサービスページと関連記事へのリンクを加える
  • ほかの記事から1本もリンクされていない記事がないかを確かめる
  • メニュー、カテゴリの一覧、関連記事の欄に、まとめた記事が残っていないかを確かめる

Google もサイト移転の際は、旧 URL を指していた内部リンクを新しい URL に置き換えるよう案内しています。読者の体験を良くし、サーバーの負荷を減らすためです。

手順7:サイトマップを更新し、再クロールを依頼する

統合と転送が終わったら、XML サイトマップからまとめた記事が外れていることを確かめて Search Console で送信し、主な統合先は URL 検査でインデックス登録をリクエストします。

  1. サイトマップを開き、下書きに戻した記事が含まれていないことを確かめる。WordPress の標準のサイトマップや多くの SEO プラグインでは、公開中の記事だけが載る
  2. Search Console の「サイトマップ」から送信する
  3. 統合先のうち主要な記事は、URL 検査で「インデックス登録をリクエスト」する
  4. 「ページのインデックス登録」で、旧 URL が「ページにリダイレクトがあります」に移っていくかを確かめる

URL ごとのリクエストには上限があり、同じ URL を何度リクエストしても早く処理されるわけではありません。Google は、クロールには数日から数週間かかる場合があるとしています(Google 検索セントラル:再クロールの依頼)。インデックスされない原因の切り分けは「Googleでインデックスされないのはなぜ?」で解説しています。

手順8:効果の測り方(数か月後に確認する指標)

効果は、統合から1〜3か月後と3〜6か月後に、インデックス登録の状況、統合先の表示回数とクリック数、検索に表示される記事の本数、自然検索からの問い合わせの4つで確認します。

指標確認する場所確認の時期見方
検索結果に登録されている記事の割合Search Console の「ページのインデックス登録」1〜3か月後未登録の記事の割合が下がっているか
旧 URL の状態同上(「ページにリダイレクトがあります」)1か月後まとめた記事の URL が転送として認識されているか
統合先の表示回数・クリック数・平均掲載順位Search Console の「検索パフォーマンス」のページ別3か月後統合前の、まとめた記事の合計と比べて増えているか
検索に表示された記事・クリックがあった記事の本数同上3〜6か月後棚卸しの時点(当社は約90本・12本)から増えているか
自然検索からのセッションとキーイベントGA4 の「ランディング ページ」3〜6か月後記事から問い合わせや資料請求につながっているか

比べるときは、統合の前後で同じ長さの期間を取り、季節の影響がある業種では前年の同じ時期とも比べます。Google の検索の仕組みの更新でも数字は動くため、1本の記事の上下ではなく、テーマ全体の合計で判断します。当社のナレッジベースも、この表の指標で数か月後に結果を確認します。

当社のコンテンツ制作での対応

当社のコンテンツ制作では、既存記事の棚卸し(順位・流入・重複の確認)から、統合・リライト・noindex の方針決め、301転送、効果の計測までを実施します。

既存記事のリライトだけのご依頼にも対応しています。新しい記事の制作は SEO 記事1本5万円〜(税別、キーワード設計込み)、継続して進める場合は、月4本の記事制作に加えてキーワードマップの作成・更新、月次レポート、既存記事の整理を含む月額パック(月20万円〜・税別)があります。サービスの内容はコンテンツ制作(SEO記事・導入事例)のページに掲載しています。

よくあるご質問

記事を削除するのと、下書きに戻して301転送するのでは何が違いますか?

削除して404にすると、旧 URL に来た人は目的の情報にたどり着けず、その URL に向いていたリンクも行き場を失います。下書きに戻して統合先へ301転送すれば、旧 URL から来た人を統合先へ案内でき、検索エンジンにも移転先を伝えられます。元の本文も手元に残るため、判断を後から見直せます。

リライトした記事の更新日は変えるべきですか?

内容を大きく書き直したときは更新日を新しくし、誤字や小さな修正だけのときは変えないのが原則です。Google は、内容がほとんど変わっていないのに日付だけを新しくすることを、検索エンジン向けのコンテンツ作りの兆候として挙げています。

記事を統合して本数が減ると、サイトの評価が下がりませんか?

記事の本数そのものが評価の基準になるわけではありません。同じ問いに答える記事が複数あると評価が分かれ、どの記事も上位に出にくくなることがあります。ただし、本数を減らすこと自体を目的にせず、読者にとって役に立つかどうかで判断してください。

noindex と公開停止は、どう使い分けますか?

読者には見せたいが検索結果に出す必要がないページは noindex、事業と関係がなく読者にも見せる必要がない記事は公開停止が向いています。noindex のページも検索エンジンは読みに来るため、残す理由がない記事は公開をやめるほうが管理は簡単です。

記事が何本くらいになったら、棚卸しが必要ですか?

本数の基準はありません。同じテーマの記事が2本以上ある、半数以上の記事が検索結果に表示されていない、終了したツールや古い料金を扱う記事が残っている、のどれかに当てはまれば、本数が少なくても棚卸しをする価値があります。

まとめ

古い記事の整理は、1本ずつのリライトから始めるのではなく、Search Console と GA4 で全記事の数字をそろえ、テーマごとに「残す・書き直す・統合する・公開をやめる」に振り分けるところから始めます。統合先は検索での実績と URL で選び、まとめた記事は削除せずに下書きに戻して301転送し、内部リンクを付け替えてから再クロールを依頼します。

当社のナレッジベースでも、185本のうち約7割が検索結果に登録されていない状態から、同じテーマの記事58本を36本の統合先にまとめる整理を行いました。効果は、インデックス登録の状況、統合先の表示回数とクリック数、検索に表示される記事の本数、問い合わせへの貢献で、数か月後に確認します。

自社のサイトで重なっている記事や古い記事がどれだけあるかを数字で知りたい場合は、SEO・AI検索 診断レポート(20万円・税別、納期2週間)で、内容が重複しているページ、薄いページ、2年以上更新のないページを洗い出し、優先順位をつけてお伝えします。

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フェニックスデザイン株式会社WEB制作会社が運営するナレッジベース編集部

コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用保守・集客改善の現場で得た知見をもとに、発注する側の視点で記事を制作・更新しています。運営会社の所在地・事業内容は会社案内、制作の考え方はブランディング×マーケティング論をご覧ください。

この記事は 2026年10月23日 に公開し、2026年10月26日 に内容を確認・更新しました。