サイトをリニューアルすると、ページのURLが変わることがあります。URLが変わるのに何も対策をしないと、検索エンジンは「旧ページが消えて、無関係な新ページが現れた」と判断し、積み上げてきた検索順位と流入が失われます。結論から言うと、旧URLから新URLへ1対1で301リダイレクトを設定し、公開後にSearch Consoleで404とインデックスを監視する、この2つを守れば順位の大半は引き継げます。
この記事では、リニューアルでURLが変わるときに必要な手順を、準備・設定・公開後の確認の順に解説します。当社フェニックスデザインが2026年10月に自社サイトを全面リニューアルした際の実例(旧URL→新URLの対応表、設定方法、確認結果)も載せています。
リニューアルでURLが変わると何が起きるか
検索エンジンは、URL単位でページを評価しています。URLが変わると、評価は自動では引き継がれません。301リダイレクト(恒久的な転送)を設定して初めて、「このページはここに移動した」と伝わり、評価の引き継ぎが行われます。
対策をしなかった場合に起きることは、次の3つです。
- 旧URLが404(ページが見つかりません)になり、検索結果からクリックしたユーザーが離脱する
- 旧URLに付いていた被リンクの効果が新ページに渡らない
- 新URLは「新規ページ」として評価がゼロから始まり、順位が戻るまで数か月かかる(戻らないこともある)
逆に、URLを変えなくてよいページは変えないのが原則です。CMSを入れ替える場合でも、パーマリンク設定で旧URLを再現できることは多く、当社の実例でもお知らせ記事のURL(/news/142/ など)は設定で維持し、リダイレクトを不要にしました。
手順1:旧サイトのURLをすべて棚卸しする
最初に、旧サイトに存在するURLを漏れなく一覧にします。見落としやすいのは、画像・PDF・古いキャンペーンページ・カテゴリやタグの一覧ページです。
| 取得元 | 分かること | 取り方 |
| XMLサイトマップ | CMSが認識している公開URL | /sitemap.xml または /wp-sitemap.xml を開く |
| Search Console「ページ」レポート | Googleがインデックスしているページ・除外しているページ | エクスポート(CSV) |
| Search Console「検索パフォーマンス」 | 流入・表示のあるURLと検索キーワード | 期間を16か月にしてエクスポート |
| GA4「ページとスクリーン」 | 実際に閲覧されているURL | 過去12か月でエクスポート |
| サーバー上のファイル一覧 | 静的HTML・PDF・画像などCMS外のファイル | FTP/ファイルマネージャで確認 |
| 被リンクデータ | 外部サイトからリンクされているURL | Search Console「リンク」レポート、各種SEOツール |
流入・被リンクがあるURLは必ず対応表に載せます。流入がほぼゼロで新サイトに対応するページもないURLは、最も近い内容のページへ転送するか、意図的に404(または410)にするかを決めます。
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手順2:旧URL→新URLの対応表(リダイレクトマップ)を作る
対応表は「1つの旧URLに対して、内容が最も近い1つの新URL」を割り当てるのが原則です。すべての旧URLをトップページへ転送する方法は、Googleからはソフト404(実質的な404)とみなされることがあり、評価は引き継がれません。
当社の自社リニューアル時の対応表(抜粋)です。
| 旧URL | 新URL | 判断 |
| /aboutus/ | /about/ | 会社の特徴ページを会社案内に統合 |
| /company/ | /about/ | 会社概要を会社案内に統合 |
| /company/guideline/ | /guideline/ | 階層を浅くした。内容は同じ |
| /company/policy/ | /policy/ | 同上 |
| /service/movie/、/service/pamphlet/ | /service/ | 廃止したサービス。一覧へ |
| /flow/corporate/ ほか3ページ | /flow/ | ほぼ同一内容の3ページを1ページに統合 |
| /works/corporate/123/ 形式 | /service/(一時転送 302) | 制作実績は掲載許諾の整理中のため一時的に非公開。再公開時に /works/記事名/ へ1対1で転送に切り替える |
| /news/142/ | 変更なし | パーマリンク設定で旧URLを維持 |
統合して1ページにまとめた場合も、統合元の各URLから統合先へ転送します。対応表はスプレッドシートで管理し、公開後の確認にもそのまま使います。
手順3:301リダイレクトを設定する
設定方法はサーバーやCMSによって異なります。代表的な3つを挙げます。
.htaccess で設定する(Apache系サーバー)
レンタルサーバーの多くはApache互換で、サイトのルートにある .htaccess ファイルに転送ルールを書けます。件数が少なく、URLの形が決まっているときに向きます。
RedirectMatch 301 ^/aboutus/?$ https://example.co.jp/about/
RedirectMatch 301 ^/company/guideline/?$ https://example.co.jp/guideline/
書き間違えるとサイト全体が500エラーになるため、変更前に必ずバックアップを取り、書き込んだ直後にトップページと主要ページが開くことを確認します。
WordPressのプラグインやテーマで設定する
Redirectionなどのプラグインを使うと、管理画面から対応表を登録でき、404が発生したURLのログも取れます。件数が多い場合や、担当者が後から追加・修正する場合に向きます。テーマ側で「旧URLのパターンを正規表現で判定して新URLへ転送する」処理を書く方法もあり、当社の自社サイトでも、実績ページの旧URL(/works/分類名/ID/)を投稿IDから新URLに変換して転送する処理をテーマに実装しています。
サーバー会社の管理パネルで設定する
一部のサーバーは管理パネルにリダイレクト設定の画面があります。ドメイン単位の転送(旧ドメイン→新ドメイン、wwwあり→なし)はこの方法が簡単です。
どの方法でも、ステータスコードは301にします。302(一時的な転送)やJavaScript・meta refreshによる転送では、評価の引き継ぎが不確実です。
手順4:公開前に確認する項目
- 対応表のすべての旧URLにアクセスし、新URLへ1回で転送されるか(転送が2回以上連鎖していないか)
- 新URLのcanonicalが新URL自身を指しているか(旧URLのまま残っていないか)
- 新サイトのサイトマップに旧URLが混ざっていないか
- テスト環境の「検索エンジンにインデックスさせない」設定(noindex)を本番で外したか
- 画像・PDF・ダウンロード資料のURLも対応しているか
- wwwあり/なし、http/httpsが1つに統一されているか
当社の実例では、公開直前の確認で「http:// でアクセスしても https:// に転送されていない」ことが分かり、.htaccess に転送ルールを追加しました。リニューアル前から存在していた問題がこのタイミングで見つかることはよくあります。
手順5:公開後に監視する項目
公開して終わりではありません。最初の1か月は週1回、以降は月1回、次の項目を確認します。
| 確認項目 | 見る場所 | 異常の例と対処 |
| 404の発生 | Search Console「ページ」→「見つかりませんでした(404)」 | 対応表に漏れたURLを追加 |
| 新URLのインデックス | Search Console「ページ」、URL検査 | インデックスされなければサイトマップ送信・内部リンク確認 |
| 順位・表示回数の推移 | Search Console「検索パフォーマンス」 | 特定ページだけ落ちていれば、そのページの転送先と内容を再確認 |
| 流入経路 | GA4「集客」 | 自然検索の急減は転送漏れかnoindex残りを疑う |
| 被リンク先の404 | Search Console「リンク」 | リンクされているURLを優先して転送追加 |
リダイレクトは、Googleが旧URLを再クロールして新URLの評価が安定するまで、少なくとも1年は残します。「もう転送は要らないだろう」と早期に削除すると、再び404が発生します。
よくある失敗
- 全ページをトップへ転送する:ソフト404扱いになり評価が引き継がれない。1対1で対応させる
- 302で設定してしまう:プラグインやサーバーの初期設定が302のことがある。301になっているか確認する
- 転送の連鎖:旧→中間→新と2回以上転送される。古い転送ルールが残っている場合に起きる。直接新URLへ向ける
- 画像とPDFを忘れる:資料ダウンロードのPDFは被リンクも多い。ファイルも対応表に入れる
- noindexの外し忘れ:テスト環境の設定が残ったまま公開し、インデックスから消える。公開直後に必ず確認する
よくあるご質問
URLを変えずにリニューアルすれば、リダイレクトは不要ですか?
不要です。URLが同じであれば評価はそのまま引き継がれます。CMSの入れ替えでもパーマリンク設定で旧URLを再現できることは多いので、まず「変えない」選択肢を検討してください。
ドメインごと変わる場合はどうすればよいですか?
旧ドメインの全URLから新ドメインの対応URLへ301リダイレクトを設定したうえで、Search Consoleの「アドレス変更」ツールで移転を申請します。旧ドメインは少なくとも1年、できれば更新を続けて保持します。
リニューアル後に順位が下がりました。どのくらいで戻りますか?
転送が正しく設定されていれば、数週間〜2か月程度で安定することが多いです。2か月を過ぎても戻らない場合は、転送漏れ、noindexの残り、内容の大幅な削減(旧ページにあった情報が新ページにない)を疑って確認します。
まとめ
URLが変わるリニューアルで順位を守る要点は、旧URLの棚卸し、1対1の対応表、301での設定、公開前後の確認の4つです。当社は制作時に対応表の作成とリダイレクトの実装、公開後30日の監視を標準の工程に含めています。リニューアルを検討中で、現在の流入を落としたくない方は、SEO・AI検索(AIO)対策または無料相談からご相談ください。
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