AI時代のWEB

ChatGPTで自社が出てこない理由と、会社情報をAIに正しく伝える方法

公開 更新 読了 約12分

ChatGPTに「〇〇区でコーポレートサイトを作れる会社は?」「△△業界に強いWEB制作会社を教えて」と聞いても自社の名前が出てこない。あるいは、会社名を直接聞いたら事業内容や所在地を間違えて答えられた。こうした相談が2025年以降、当社にも増えています。結論から言うと、ChatGPTで自社が出てこない原因の大半は「AIが参照できる場所に、AIが理解できる形で、会社情報が揃っていない」ことにあり、会社情報の整備で改善できます。広告枠を買う方法はなく、裏技もありません。

この記事では、ChatGPT・Gemini・Perplexity・GoogleのAIによる概要といったAI検索が会社をどう認識しているかを整理したうえで、出てこない原因を5つに分けて診断する方法、会社情報をAIに正しく伝えるための具体的な作業を解説します。当社フェニックスデザインが2026年10月の自社サイト刷新で実施した会社情報の整備内容も、実例として載せています。

AIは会社を「どこから」知るのか

ChatGPTが会社について答えるとき、情報源は2系統あります。

情報源内容自社で変えられるか
学習データモデルの学習時点までにインターネット上にあった文章。更新は数か月〜年単位すぐには変えられない。長期的には公開情報を増やすことで反映される
検索による参照(ブラウジング)質問のたびにウェブ検索を行い、上位のページを読んで要約する。ChatGPTの検索機能、Perplexity、GoogleのAIによる概要・AIモードはこの方式が中心変えられる。検索で上位に出て、ページの内容が明確であれば参照される

中小企業の会社情報は、学習データにほとんど含まれていません。したがって実務上の対策は「検索による参照」で正しく拾われることに集中します。つまり、AI向け対策の土台は検索エンジン対策(SEO)であり、その上で「AIが読んで要約しやすい書き方」と「情報源の間で会社情報が一致していること」が求められます。

自社が出てこない原因を診断する5つの質問

次の5つを順に確認すると、原因が特定できます。上から順に、該当するものが最も大きな原因です。

1. Googleで「会社名」を検索して、自社サイトが1位に出るか

会社名で検索して自社サイトが1位に出ない場合、AI以前に検索エンジンが会社とサイトを結びつけられていません。原因は、サイトが新しい、同名・類似名の会社や一般名詞と競合している、サイト内に会社の正式名称がほとんど書かれていない、のいずれかです。対策は、全ページのフッターと会社概要ページに正式名称(登記名)を明記すること、Googleビジネスプロフィールを登録してサイトURLを紐づけることです。

2. 「地域名+業種」「業種+強み」で検索して、自社サイトが上位20位以内にあるか

「WEB制作会社 埼玉」「製造業 ホームページ制作」のように、AIに聞く人が使う言葉で検索して20位以内に入っていなければ、AIが参照する候補にも入りません。この場合は通常のSEOが必要で、該当する検索語に対応するページ(サービスページ、地域ページ、業種別ページ)を作り、内容を充実させます。キーワードの決め方はSEOキーワードの選び方で解説しています。

3. 会社概要ページに「何を・誰に・どこで」が文章で書かれているか

多くの会社概要ページは「社名・所在地・設立・代表者・資本金」の表だけで、事業内容が「WEB制作」「コンサルティング」の一言になっています。AIは表を読めますが、「この会社は何が得意で、どんな顧客に、どの地域でサービスを提供しているか」を文章で説明されていないと、質問に合致するか判断できません。

当社の会社案内ページは、刷新時に次の構成にしました。

  • 冒頭に「埼玉県八潮市のWEB制作会社。中小企業のコーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用・SEO・AI検索対策を自社で行う」という1段落の説明
  • 会社概要の表(正式名称、英語表記、所在地、設立、代表者、事業内容を具体名で列挙)
  • 対応エリア(東京都内を中心に全国、オンライン対応)と対象顧客(従業員10〜300名規模の企業)
  • 構造化データ(Organization)に同じ内容を記述

4. 社外の情報源で、会社名・住所・電話番号・事業内容が一致しているか

AIは複数の情報源を突き合わせて「同じ会社か」を判断します。Googleビジネスプロフィール、法人番号公表サイト、求人媒体、SNS、業界団体の名簿、取引先サイトの掲載などで、社名の表記(株式会社の前後、全角半角、英語表記)、住所(ビル名・階数の有無、旧住所)、電話番号、事業内容がバラバラだと、情報が分散して「この会社についてはよく分からない」という扱いになります。

特に、社名変更・移転・事業内容の変更をした会社は、古い情報がネット上に残っているため、AIが古い内容で答える原因になります。社外の掲載情報を一覧にし、修正できるものは自社サイトの会社概要と同じ表記に直します。修正できないものは、自社サイトの会社概要に「旧社名:〇〇」「旧所在地:〇〇(20XX年移転)」と併記して、新旧の情報を結びつけます。

5. ページの内容を、AIが読める状態で公開しているか

見落とされやすい技術面です。次のいずれかに該当すると、検索順位に関係なくAIに読まれません。

  • robots.txtやセキュリティ設定で、OAI-SearchBot(ChatGPT検索)、PerplexityBot、Googlebotなどを拒否している
  • 会社概要の内容が画像(PDFや画像化した文字)でしか載っていない
  • JavaScriptで後から表示される仕組みになっていて、HTMLには本文がない
  • noindexが残っている、Search Consoleでインデックスされていない

確認方法は、ブラウザで会社概要ページを開き「ページのソースを表示」して、会社名や事業内容の文章がHTMLの中に文字として存在するかを見ることです。robots.txtは「https://自社ドメイン/robots.txt」で確認できます。

Service

AI時代のWEBのご相談はフェニックスデザインへ

ナレッジベースを運営するフェニックスデザインが、現状のサイト診断から制作・運用まで対応します。30分の無料相談を受け付けています。

会社情報をAIに正しく伝えるための作業手順

診断結果にかかわらず、次の順で整備すると、AIが会社を認識する精度が上がります。所要時間は社内作業で合計2〜3日程度です。

手順1:会社情報の「正」を1枚にまとめる

社内で使う会社情報の基準書を作ります。項目は、正式名称(登記名)、英語表記、略称、所在地(郵便番号〜階数)、電話番号、代表者名、設立年月日、資本金、従業員数、事業内容(具体的なサービス名を列挙)、対応エリア、対象顧客、URL、SNSアカウントです。以降、すべての媒体でこの基準書どおりに記載します。

手順2:自社サイトの会社概要を基準書どおりに書き直す

表に加えて、冒頭に「何をしている会社か」を2〜3文で書きます。AIが質問に答えるときに引用しやすいのは、次のような文です。

  • 変更前:「WEB制作、デザイン、コンサルティング」
  • 変更後:「フェニックスデザイン株式会社は、埼玉県八潮市のWEB制作会社です。中小企業向けにコーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作を行い、公開後の運用保守とSEO・AI検索対策まで自社で担当します。」

「地域」「業種」「対象顧客」「提供サービス」の4要素を1文に入れるのがポイントです。

手順3:構造化データ(Organization)を全ページに入れる

会社概要ページに書いた内容を、構造化データ(JSON-LD)としても記述します。name、alternateName(英語表記・略称)、url、logo、address、telephone、foundingDate、description、areaServed、sameAs(Googleビジネスプロフィール・SNSのURL)が主な項目です。WordPressならSEOプラグインの「組織情報」設定で、名称・ロゴ・SNSは入力でき、残りはテーマ側で追加します。当社サイトは全ページの共通部分にOrganizationを出力し、サービスページにはService、記事にはArticleを追加しています。

手順4:Googleビジネスプロフィールを基準書に合わせる

BtoB企業でも、Googleビジネスプロフィールは「Googleが公式と認める会社情報」として重要です。会社名・住所・電話・URL・カテゴリ・説明文を基準書どおりに登録し、オーナー確認を済ませます。説明文には、手順2で書いた「何をしている会社か」の文をそのまま使います。設定手順はGoogleビジネスプロフィールの活用法にまとめています。

手順5:社外の掲載情報を一覧にして修正する

会社名で検索して出てくる外部サイトを上から20件程度確認し、記載の違いを一覧にします。求人媒体・SNS・業界団体・取引先の事例紹介・プレスリリース配信サイトが主な対象です。自社で編集できるものは直し、他社管理のものは修正を依頼します。

手順6:「よくある質問」をAIが聞かれる形で用意する

AIへの質問は「〇〇はできますか」「費用はいくらですか」「対応エリアはどこですか」という形です。会社概要やサービスページに、同じ形の質問と回答を置きます。回答は1文目に結論、2文目に条件や補足を書きます。たとえば「対応エリアはどこですか?」に対して「東京都内を中心に、全国の企業に対応しています。打ち合わせはオンラインでも可能です。」のように書きます。

手順7:効果を確認する

整備から4〜8週間後に、次の3つを確認します。

確認方法見るポイント
ChatGPT・Perplexity・Geminiに会社名を直接聞く所在地・事業内容・設立年が基準書どおりに答えられるか。間違いがあれば、その情報源を探して修正
「地域+業種」「業種+強み」の質問文で聞く自社が候補に挙がるか。挙がらなければ、その質問に対応するページの検索順位を確認
GA4の参照元レポートchatgpt.com、perplexity.ai、gemini.google.com などからのセッションが発生しているか

AIの回答は検索順位より変動が大きく、同じ質問でも日によって結果が変わります。1回の結果で判断せず、月1回の記録を3か月続けて傾向を見ます。

やってはいけないこと

  • ユーザーに見えない文章をページに埋め込む:AI向けに隠しテキストを置く方法は、検索エンジンのスパムポリシー違反です。評価を下げます
  • 事実と違う情報を書く:「業界No.1」「実績1,000社」などの根拠のない表現は、AIがそのまま引用して誤情報になるだけでなく、景品表示法上の問題にもなります
  • AIに会社情報を「登録」すると称するサービスに費用を払う:ChatGPTやGeminiに企業情報を直接登録する公式の仕組みはありません(2026年10月時点)。情報は公開ウェブから取得されます
  • 記事をAIで大量生成して情報量を水増しする:同じような内容の記事が増えても、会社の認識精度は上がりません。会社概要・サービス・事例・FAQの4種類を正確に書くことが先です

よくあるご質問

ChatGPTが答える自社の情報が間違っています。訂正できますか?

ChatGPT側に直接訂正を依頼する窓口はありません。間違いの元になっている情報源(古い求人情報、移転前の住所が載ったサイトなど)を探して修正し、自社サイトの会社概要に正しい情報を明記することで、検索参照型の回答から順に直っていきます。学習データに由来する間違いは、モデルの更新まで残ることがあります。

どのくらいの期間で出てくるようになりますか?

検索参照型(ChatGPT検索、Perplexity、AIによる概要)は、サイトの変更がGoogleに再クロールされれば数週間で反映され始めます。ただし「出てくるかどうか」は検索順位に依存するため、対象の検索語で20位以内に入っていない場合は、SEOの期間(3〜6か月)がそのまま必要です。

会社名で聞いても「情報がありません」と言われます。

サイトに正式名称が十分に書かれていない、または社名が一般名詞と同じで検索エンジンが区別できていない可能性があります。全ページのフッターと会社概要に正式名称を明記し、Googleビジネスプロフィールを登録してサイトと紐づけると、会社名での検索結果が安定し、AIも参照できるようになります。

まとめ

ChatGPTで自社が出てこないのは、AIに嫌われているからではなく、AIが参照できる場所に、理解できる形で会社情報が揃っていないからです。会社情報の基準書を作り、自社サイトの会社概要・構造化データ・Googleビジネスプロフィール・社外の掲載情報をその基準書に合わせ、AIが聞かれる形のFAQを置く。この手順で、会社の認識精度は確実に上がります。当社では、この会社情報の整備を含む診断と実装をSEO・AI検索(AIO)対策として提供しています。「自社がAIにどう認識されているか」をまず知りたい方は、無料相談からお問い合わせください。

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フェニックスデザイン株式会社WEB制作会社が運営するナレッジベース編集部

コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用保守・集客改善の現場で得た知見をもとに、発注する側の視点で記事を制作・更新しています。

この記事は 2026年10月8日 に公開し、2026年10月6日 に内容を確認・更新しました。