新しいサービスの集客を始めるときや、広告の成果が伸びないときに、「サービスサイトを作るべきか、LPで足りるのか」と迷う担当者は少なくありません。どちらも商品・サービスを紹介するWEBページですが、想定している訪問者と、訪問者に求める行動が違います。
広告などから来た人に1つの行動を求めるならLP、検索や紹介から来た人に比較検討の材料をそろえるならサービスサイトが向いており、広告と検索の両方から集めたい商材は両方を作って役割を分けます。
この記事では、サービスサイトとLPの違いを目的・ページ数・流入元・更新・SEO・費用・制作期間で比較し、どちらを作るべきかの判断の順番、併用するときの設計、公開後に見る数字、当社の料金と期間を解説します。
サービスサイトとLPの定義
サービスサイトは1つの商品・サービスについて複数のページで比較検討の材料をそろえるサイト、LPは広告などから来た人に1ページで要点を伝えて行動を促すページです。
サービスサイトは、特徴・機能・料金・導入事例・導入の流れ・よくある質問などをページに分けて載せ、検討者が必要な情報を選んで読める構成にします。会社全体の情報を載せるコーポレートサイトとは対象者が違い、そのサービスを検討している人に絞って情報をそろえます。コーポレートサイトとの違いや分け方はコーポレートサイトとサービスサイトの違いで解説しています。
LP(ランディングページ)は、リスティング広告やSNS広告、メールなどから来た人が最初に表示するページです。縦に長い1ページに、課題・解決策・特徴・事例・申し込みフォームを順番に並べ、ほかのページへのリンクを減らして、資料請求や申し込みなど1つの行動に絞るのが一般的です。なお、GA4などのアクセス解析でいう「ランディングページ」は、セッションの最初に表示されたページ全般を指す言葉で、広告用のLPとは意味が異なります。
サービスサイトとLPの違いを比較表で確認
サービスサイトとLPの違いは目的・ページ数・流入元・更新・SEO・費用・制作期間のすべてに表れ、なかでも大きいのは「どこから来た人を想定しているか」です。
| 項目 | サービスサイト | LP |
| 目的 | 比較検討に必要な情報をそろえ、資料請求・問い合わせにつなげる | 1つの行動(資料請求、申し込み、購入)に絞って促す |
| ページ数 | 複数ページ(例:トップ、特徴、機能・プラン、料金、事例、導入の流れ、FAQ、問い合わせ) | 縦長の1ページ(フォームと送信完了ページが別になる場合もある) |
| 主な流入元 | 自然検索、紹介、営業資料やメールからのリンク、広告 | リスティング広告、SNS広告、メール、キャンペーン |
| 読まれ方 | 訪問者が必要なページを選んで読む | 作り手が決めた順番で上から読む |
| 更新 | 事例・お知らせ・記事の追加や料金改定など、継続して更新する | 広告やキャンペーンに合わせて見出しやCTAを差し替え、ABテストで改善する |
| SEO | ページごとに検索キーワード(サービス名、カテゴリ名、課題、料金)を割り当てられる | 1ページのため狙えるキーワードが少なく、主に広告で集客する |
| 費用の目安(公開情報) | 30万〜150万円程度。ページ数や取材・撮影の量によってはそれ以上 | テンプレート型で数万〜10万円、オリジナルで10万〜60万円程度、戦略設計や撮影まで含むと60万円以上 |
| 制作期間の目安(公開情報) | 1〜3か月程度。ページ数や取材・撮影が多いとそれ以上 | 数日(テンプレート型)〜3か月程度 |
| 成果の測り方 | 検索での表示回数・クリック数、料金・事例ページの閲覧、問い合わせ数 | コンバージョン率、広告1件あたりの獲得単価 |
費用と期間の目安は、制作会社が公開している解説(LP制作の費用相場の解説、LPの費用相場と依頼先の解説、サービスサイトの解説)の範囲を、2026年10月時点でまとめたものです。表の中でも、判断に影響が大きい3つの違いを補足します。
1つ目は流入元とSEOです。検索する人は、検討の段階によって「サービス名」「カテゴリ名+比較」「課題+解決方法」「料金」など違う言葉を使います。サービスサイトはページごとにこれらの検索意図に合わせられますが、LPは1ページで1つの訴求に絞るため、検索の幅広い意図には対応しにくくなります。反対に広告では、着地するページの内容が評価に関わります。Google広告の品質スコアは、推定クリック率・広告の関連性・ランディングページの利便性の3つの要素で示され、ランディングページの利便性は、広告をクリックした人にとってページがどの程度関連があり役に立つかを表します(Google 広告 ヘルプ「検索キャンペーンの品質スコアについて」)。広告のキーワードと広告文に合わせてLPを作るのは、このためです。
2つ目は更新です。LPは期間や広告に合わせて作り、成果を見て見出しやフォームを入れ替えます。サービスサイトは、事例やよくある質問を追加するほど検討材料が増え、検索で表示されるページも増えていきます。
3つ目は費用と期間です。LPは1ページですが、誰に何をどの順番で伝えるかという訴求の設計とコピーに工数がかかります。サービスサイトは、ページ数に応じて設計・デザイン・実装の工数が増え、事例の取材や料金の整理など、社内で用意する情報も多くなります。
Service
サービスサイト・LPのご相談はフェニックスデザインへナレッジベースを運営するフェニックスデザインが、今のサイトの数字を見るところから対応します。URLを入れるだけの無料簡易診断から。
どちらを作るべきかの判断の順番
判断は「集客の主な手段」「検討の進み方」「訴求の数」「使う期間」「更新できる体制」の順に確認すると、決めやすくなります。
- 集客の主な手段を確認する:広告の出稿を前提に、短い期間で資料請求や申し込みを集めたい場合はLPから考えます。検索・紹介・営業資料のリンクなど、広告以外から来る人が多い、または増やしたい場合はサービスサイトが必要です。
- 検討の進み方を確認する:1人で判断でき、申し込みの内容が単純なもの(無料体験、セミナー、資料請求)はLPで完結しやすくなります。複数の担当者が比較し、稟議を通して決める商材は、料金・事例・導入の流れ・よくある質問を読み比べられるサービスサイトが向いています。
- 訴求の数を確認する:対象者と訴求が1つならLPで伝えきれます。業種別・規模別に訴求が違う、プランが複数ある、機能が多い、という場合は、ページを分けられるサービスサイトにします。
- 使う期間を確認する:新商品の発売、展示会、期間限定のキャンペーンなど期限がある施策はLPが向いています。終了後にどのページへ301転送するかまで決めておきます。継続して販売するサービスは、情報を積み上げられるサービスサイトを持つ意味があります。
- 更新できる体制を確認する:事例や記事を追加する担当者がいない場合、サービスサイトを作っても情報が古くなります。その場合は、LPと最低限のサービス紹介ページから始め、体制ができてからページを増やす方法があります。
たとえば、展示会に合わせて新サービスを告知し、広告で資料請求を集めたい場合はLPから始めます。月額制のBtoBサービスで比較検討に数か月かかり、検索からの問い合わせも増やしたい場合は、サービスサイトを作り、広告用のLPを追加する組み合わせが候補になります。
サービスサイトとLPを併用するときの設計
併用する場合は、サービスサイトに比較検討の情報をそろえ、広告のキーワードごとにLPを用意して、どちらから来ても同じフォームと同じコンバージョンの定義にたどり着くように設計します。
よく使われる組み合わせは次の4つです。
- サービスサイト+広告用LP:検索や紹介から来た人はサービスサイトで、広告から来た人はLPで受けます。LPは広告のキーワードのまとまりごとに作ります。例:「勤怠管理 クラウド」で広告を出すなら、そのキーワードと広告文に合わせたLPを用意します。
- LPから始めて、後からサービスサイトに広げる:先にLPで訴求と反応を確かめ、反応のよかった見出し・事例・よくある質問をサービスサイトの原稿に使います。
- コーポレートサイトのサービスページ+LP:サービスが1つで、会社名とサービス名で検索する人がほぼ同じ場合は、サービスサイトを分けずにコーポレートサイト内のサービスページを充実させ、広告用にLPを作る方法もあります。
- キャンペーンLP:期間限定のLPは、終了後にサービスサイトの関連ページへ301転送し、計測も転送先に引き継ぎます。
併用するときは、次の点をそろえておきます。
- 文言と数字:サービスサイトとLPで料金・機能・事例の数字が食い違うと、比べている人に不信感を与えます。料金を改定するときは両方を同じ日に更新します。
- フォームとコンバージョンの定義:GA4で「資料請求」「問い合わせ」を同じ名前のイベントとして計測すると、LP経由とサービスサイト経由の成果を同じ基準で比べられます。
- LPからサービスサイトへのリンク:LPの目的は1つの行動なので、詳しい情報へのリンクはページ下部やよくある質問の中に置く程度にします。
- 内容が重なるページの扱い:広告専用のLPがサービスサイトのページとほぼ同じ内容になる場合は、検索結果に両方が出ないよう、LPに検索エンジンへ登録しない設定(noindex)をする運用もあります。
当社のサービスサイト・LP制作の料金と期間
当社の料金はLP単体が30万円〜、サービスサイトが60万円〜、サービスサイト+LPが100万円〜(いずれも税別)で、標準の制作期間はLP単体が1〜1.5か月、サービスサイトが1.5〜3か月です。
| プラン | 料金(税別) | 規模 | 主な内容 |
| LP | 30万円〜 | 1ページ・広告・キャンペーン向け | 訴求設計(簡易)・構成案、デザイン・実装(1ページ)、フォーム・サンクスページ、GA4・広告コンバージョンの設定 |
| サービスサイト | 60万円〜 | 5〜8ページ・1サービスの専用サイト | 訴求設計書、機能・料金・事例・FAQ・導入の流れのページ、WordPress実装・構造化データ、公開30日後のレビュー |
| サービスサイト+LP | 100万円〜 | サイト+広告用LP・複数商品 | 複数サービス・複数ターゲットの訴求の整理、サイト+目的別のLP(2本まで)、ABテストの設計・広告運用との連携、公開後3か月の改善の伴走 |
広告運用費、写真撮影、動画制作は別途お見積りです。LPはWordPressまたは静的HTMLで、サービスサイトはWordPressで実装し、公開前に資料請求・問い合わせなどのコンバージョンを定義して、GA4で計測できる状態で公開します。広告運用は提携先またはお客さまの運用担当と連携して進め、当社はキーワード・広告文とLPの整合、コンバージョン計測の設定、改善提案を担当します。プランの詳細と制作の流れはサービスサイト・LP制作のページに掲載しています。
公開後に見る数字と改善の進め方
公開後は、LPはコンバージョン率と広告の獲得単価、サービスサイトは検索からの流入と問い合わせまでの流れを見て、1か所ずつ改善します。
- LP:見出し、ファーストビューの画像、CTAの文言と位置、フォームの項目数を1つずつ変えて比べるABテストが基本です。進め方はABテストのやり方と目的で解説しています。
- サービスサイト:Search Consoleで表示されている検索キーワードと、GA4で料金・事例ページから問い合わせに進んだ割合を確認し、検討者が探しているのに載っていない情報のページを追加します。
- 両方:月に1回、LP経由とサービスサイト経由の問い合わせの件数と内容を並べて確認し、広告の予算とページの改善のどちらに力を入れるかを決めます。
当社の各プランには公開30日後のレビューが含まれ、継続的なABテストと改善は運用保守・集客改善のプランで行います。
よくあるご質問
LPだけで検索から集客できますか?
1ページで扱えるキーワードは限られるため、検索からの集客を主な目的にするなら、LPだけでは足りないことが多くなります。LPは広告で集客し、検索向けにはサービスの説明ページや料金・事例のページを用意するのが一般的です。
サービスサイトは独自ドメインとコーポレートサイト内のどちらで作るべきですか?
コーポレートサイトの検索での評価や管理の仕組みをそのまま使いたい場合はコーポレートサイト内(サブディレクトリ)、サービスのブランドを会社と分けて見せたい場合は独自ドメインが選ばれます。どちらにするかは、検索での評価と運用の手間の両面から決めます。
LPとサービスサイトを同時に作ると、費用はどのくらいですか?
当社では、サービスサイトと目的別のLP(2本まで)をまとめて作るプランを100万円〜(税別)でご用意しています。訴求の整理を一度に行うため、サイトとLPで文言と導線をそろえやすくなります。
今あるLPの成果が出ない場合は、作り直すべきですか?
作り直す前に、GA4でファーストビューでの離脱、フォームまでの到達率、フォームの送信率を確認し、どこで止まっているかを特定します。見出しやフォームの改善で数字が変わることもあり、費用を抑えた改善の方法はLPの費用対効果の高いリニューアル方法で紹介しています。
まとめ
サービスサイトとLPは、想定する訪問者と求める行動が違います。要点は次のとおりです。
- LPは広告などから来た人に、1ページで1つの行動を促す。サービスサイトは検索や紹介から来た人に、比較検討の材料を複数ページでそろえる
- 判断は、集客の手段、検討の進み方、訴求の数、使う期間、更新できる体制の順に確認する
- 広告と検索の両方から集めたい場合は、サービスサイト+広告用LPで役割を分け、文言・フォーム・コンバージョンの定義をそろえる
- 公開後は、LPはABテスト、サービスサイトは検索キーワードと問い合わせまでの流れを見て改善する
どちらを作るべきか迷っている場合は、サービスサイト・LP制作のページから無料相談をご予約ください。今の集客経路と商材の検討の進み方を伺い、必要な構成と費用をご提案します。
関連記事:サービスサイトの料金ページの作り方/ブランドサイトとは?作る目的と成功のポイント/サイトの「導線」の分析と設計