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料金ページの作り方|BtoBのサービスサイトで料金を載せるべきかの判断基準

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サービスサイトを作る・直すときに、社内で意見が分かれやすいのが「料金を載せるかどうか」です。営業担当は「金額だけで比べられたくない」と考え、マーケティング担当は「料金が分からないと問い合わせが来ない」と考えます。どちらにも理由があるため、載せる・載せないの二択で決めると、どちらかの心配が残ったままになります。

料金ページは金額を告知するためのページではなく、検討者が「自社の予算と条件で検討できるか」を判断するためのページです。固定価格を出せない商材でも、目安の金額・料金の決まり方・含まれる範囲は載せられます。

この記事では、BtoBのサービスサイトを前提に、料金を「載せる・目安だけ載せる・載せない」の判断基準、載せる場合のページ構成、載せない場合に代わりに載せる情報、公開後の更新と計測の方法を解説します。後半では、当社(フェニックスデザイン)の料金ページをどう設計したかを実例として紹介します。

BtoBの検討者は料金ページで何を確認しているか

BtoBの検討者が料金ページで確認しているのは、正確な金額よりも「予算の範囲に入るか」と「社内で説明できる材料がそろうか」の2点です。

株式会社Coneが2025年10月に、BtoBサービスに問い合わせ・資料請求をしたことがある221名を対象に行ったインターネット調査では、問い合わせ前にサイト内で確認したコンテンツ(複数回答)の1位が「料金・費用に関する情報」で54.4%でした。問い合わせの決め手として最も重視した情報(単一回答)でも、同じ項目が25.7%で1位です(Web担当者Forumの記事)。同社が2026年3月に行った別の調査では、BtoBサービスの導入検討に関わった実務担当者の50.8%が、社内稟議に必要な資料として料金表を挙げています(MarkeZineの記事)。

こうした検討者の行動から、料金ページの役割は次の3つに分けられます。

  • 予算の確認:検討の初期に、候補に残すかどうかを判断してもらう
  • 社内での説明:担当者が上司や決裁者に「いくらで、何が含まれるか」を説明する材料になる
  • 問い合わせの絞り込み:予算が大きく合わない問い合わせや、料金を聞くためだけの問い合わせが減り、営業の時間を商談に回せる

料金の手がかりがないページでは、検討者は「問い合わせて聞く」か「候補から外す」かを選ぶことになります。問い合わせには営業の連絡を受ける手間がかかるため、比較の初期段階では、料金の分かる会社を先に検討する人も少なくありません。

料金を「載せる・目安だけ載せる・載せない」の判断基準

判断の基準は「同じ条件なら同じ金額になるか」と「金額の幅がどれだけ広いか」の2つで、多くのBtoB商材は「目安だけ載せる」に当てはまります。

商材の型ごとに、おすすめの載せ方を整理すると次のようになります。

商材の型例おすすめの載せ方理由
定額・プラン型SaaS、保守サービス、月額の代行サービス料金表を載せる(プラン比較表)条件が同じなら金額も同じで、載せない理由が少ない。比較サイトや競合と並べられたときに料金欄が空欄だと検討から外れやすい
範囲で決まる受託型WEB制作、研修、清掃、翻訳最低価格と規模別の目安を載せるページ数・人数・回数で金額は変わるが、変わり方は説明できる
個別見積もりが中心システム開発、設備工事、コンサルティング金額は載せず、費用の決まり方と事例ごとの価格帯を載せる要件によって金額が数倍変わり、一つの数字を出すと誤解を生みやすい
消費者も申し込む型スクール、教室、個人向けの相談サービス税込の総額で料金表を載せる料金を見て申し込みを決める人が多い。消費者向けに価格を表示する課税事業者には、税込の総額表示が義務づけられている

商材の型に加えて、次の2点も確認します。

  • 競合の掲載状況:検索結果の上位や比較サイトに出てくる競合が料金を載せている場合、自社だけ「お問い合わせください」にすると、比較表の料金欄が埋まらず、検討の候補から先に外されることがあります。競合の多くが載せていない市場では、目安を載せるだけで比較の材料を提供できます。
  • 営業の進め方:初回の商談でヒアリングしないと提案できない商材は、目安と決まり方を載せたうえで「見積もりに必要な情報」を料金ページに書いておくと、初回の商談の時間を短くできます。販売代理店を通して売っていて販売店ごとに価格が違う場合は、直販の価格だけを載せると混乱を招くため、料金の決まり方と問い合わせ先を載せます。

判断に迷うときは、営業担当に「初回の問い合わせで最も多い質問」を聞いてください。料金に関する質問が上位にあれば、その答えを料金ページに書くことが最初の改善になります。

Service

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料金を載せる場合のページ構成

料金を載せる場合は、プラン比較表だけでなく「含まれるもの・含まれないもの」「追加費用の条件」「契約条件」までを1ページにそろえると、問い合わせ前に確認したいことが一度で分かります。

料金ページに入れる要素と、書き方の例は次のとおりです。上から順に並べると、検討者が疑問を持つ順番と一致します。

要素書く内容書き方の例
1. 料金の考え方何に対して払うか(一括・月額・従量)、税の扱い「初期費用+月額。金額はすべて税別」
2. プラン比較表プランごとの料金・対象・主な内容。おすすめのプランを示す横にプラン、縦に項目。1行目に対象企業の規模や利用人数を書く
3. 含まれるもの・含まれないものプランに含む作業・機能と、別料金になる作業「写真撮影・広告運用費は別途お見積り」
4. 追加費用が発生する条件金額が変わる要因と、変わり方の目安例:「利用人数が50名を超える場合は、10名ごとに月額を加算」
5. 継続してかかる費用初期費用以外に、毎月・毎年かかる費用サーバー、ライセンス、保守、サポート
6. 契約条件最低契約期間、支払いの時期、更新・解約の方法「最低契約6か月、以降1か月単位」
7. 料金のよくある質問見積もりの有無、支払い方法、値引き、途中解約3〜5問。営業がよく受ける質問から選ぶ
8. 見積もり・相談の導線見積もりに必要な情報、送信後の流れと日数「内訳つきの見積もりを◯営業日以内にお送りします」

あわせて、次の点を守ると比較しやすいページになります。

  • 「◯万円〜」の最低価格には、その金額でできる範囲(ページ数、利用人数、回数など)を同じ行に書く
  • 金額の単位と税の扱いを、ページ内のすべての表で統一する(税別と税込が混ざると比較できない)
  • 見積もりフォームの項目は、会社名・メールアドレス・相談内容と、見積もりに最低限必要な情報(例:利用人数、ページ数)に絞る
  • 社内稟議に使えるよう、同じ内容の料金表をPDFでもダウンロードできるようにする

料金を載せない場合に代わりに載せる情報

料金を載せない場合でも「お問い合わせください」だけで終わらせず、費用の決まり方・事例ごとの価格帯・見積もりまでの流れを載せると、検討者は予算の見当をつけられます。

  • 費用の決まり方:金額を左右する要因を3〜5個に分けて説明します。例:「利用拠点の数」「既存システムとの連携の有無」「導入支援の範囲」。
  • 事例ごとの価格帯:導入事例に、規模と価格帯をセットで書きます。例:「従業員80名・2拠点、初期費用100〜150万円の範囲」。顧客の許諾を得たうえで幅を持たせて書けば、個別の契約金額は特定されません。
  • 最低価格または中心の価格帯:「◯万円〜」か「◯〜◯万円の案件が中心」のどちらかを書きます。
  • 料金表PDFのダウンロード:会社名とメールアドレスの入力後にダウンロードできる形にすると、稟議の資料を求める検討者に届き、営業側も検討中の会社を把握できます。
  • 無料診断・簡易見積もり:いくつかの条件を入力すると概算が分かる仕組みや、現状を確認して費用の目安を返す無料診断を用意します。
  • 見積もりまでの流れ:何を伝えれば、何日で、どのような内訳の見積もりが届くかを書きます。

フォームに入力した人だけがダウンロードできるPDFは、検索エンジンやAIアシスタントが読みに行けません。画像の中に書いた料金も、文字としては読み取られにくくなります。「◯◯ 費用」と検索・質問されたときに自社の情報が手がかりとして使われるよう、PDFを用意する場合も、料金の決まり方と目安の金額はページ本文にテキストで書いておきます。

実例:当社の料金ページの設計

当社の料金ページは、「無料の簡易診断 → 1回の診断レポート → 月額の改善 → 必要な部分の制作」という進み方を、料金の並び順でそのまま見せる設計にしています。

当社の料金プランのページは、上から次のブロックで構成しています。

ブロック載せていることねらい
3段階の進み方無料簡易診断 0円 → SEO・AI検索 診断レポート 20万円(税別・1回、納期2週間)→ 月次の運用改善 月8万円〜(最低契約6か月)小さな金額から始められることを最初に示し、制作の見積もりより前の選択肢を見せる
サイト保守プラン保守ライト 月20,000円〜、保守スタンダード 月30,000円〜。「改善の提案は含みません」と明記保守と改善の料金を分け、何に払うのかをはっきりさせる
運用改善プラン月80,000円〜の3プラン。改善提案の件数や実装の時間など、月ごとの作業量を記載月額の中身を作業量で示し、プラン同士を比べられるようにする
契約条件保守と運用改善は別契約(両方の場合は保守を月5,000円引き)、月末締め翌月末払い、最低契約期間6か月・以降1か月単位、時間枠を超える作業は事前に見積もり契約前に確認される条件を、料金と同じ場所に置く
制作の料金表サービスごとの最低価格と規模の目安(例:サービスサイト 60万円〜・5〜8ページ)金額と「その金額でできる範囲」をセットで示す
料金が変わる4つの要因ページ数と構成、ブランディング設計の深さ、原稿・写真・図解の用意、機能と連携見積もりの金額が変わる理由を、見積もりの前に説明する
公開後にかかる費用サーバー 月額1,000〜3,000円程度、ドメイン 年額1,500〜5,000円程度、保守・運用改善などの任意の費用制作費以外にかかる費用を、契約前に把握してもらう
見積もりの進め方とFAQ30分の無料相談 → 現状確認・構成案 → 内訳つきの見積もり(通常1週間以内)。制作費の支払いは契約時50%・公開時50%が標準問い合わせた後に何が起きるかを示す

金額はすべて税別とし、ページ冒頭の説明文と料金表の下の両方に明記しています。料金表と制作ガイドをまとめたPDFは資料ダウンロードのページで、会社名・お名前・メールアドレスを入力するとすぐにダウンロードできるようにしました。ページ本文と同じ料金を、社内稟議に使える形でお渡しするためです。

この設計で意識したのは、制作の料金表を先頭に置かないことです。WEBサイトの相談では、作り直す前に今のサイトの数字を見れば、作り直さずに直せる部分が見つかることがあります。料金ページの並び順を「診断 → 月額 → 制作」にすることで、検討者が自社に合う始め方を料金と一緒に選べるようにしています。

公開後の料金ページの更新と計測

料金ページは、料金改定のたびに関連する資料をまとめて更新し、閲覧から問い合わせまでの数字を定期的に確認します。

  1. 更新の担当者を決める:料金を改定するときは、料金ページ、PDF、FAQ、見積書のひな形、営業資料を同じ日に更新します。どれか一つが古いままだと、問い合わせ後の説明と金額が食い違います。
  2. GA4で料金ページの働きを確認する:料金ページを見たセッションのうち、問い合わせや資料請求に進んだ割合と、料金ページで離脱した割合を見ます。離脱が多い場合は、金額そのものより「含まれる範囲」や「次に何をすればよいか」が伝わっていないことがあります。
  3. 問い合わせの内容を記録する:「料金ページを見てから問い合わせたか」「予算の記入があったか」を営業側で記録しておくと、料金の載せ方を変えた前後で、問い合わせの件数と内容を比べられます。

よくあるご質問

最低価格の「〜」だけを載せると、安くできると誤解されませんか?

誤解を防ぐには、最低価格の横に「その金額でできる範囲」を書き、金額が上がる要因を同じページで説明します。例:「60万円〜(5〜8ページ・1サービスの専用サイト)」。上限を書けない場合は、「◯〜◯万円の案件が多い」と中心の価格帯を添える方法もあります。

料金は税込と税別のどちらで書けばよいですか?

事業者向けの取引であれば税別で書いても構いませんが、ページ内に「税別」と明記し、すべての表で統一します。消費税の総額表示義務は消費者に対する価格表示が対象で、一般的な事業者間取引の価格表示は対象にならないと説明されています(財務省「総額表示に関する主な質問」)。スクールや個人向けサービスなど消費者も申し込む場合は、税込の総額で表示します。

競合に価格を知られるのが心配です。どうすればよいですか?

BtoBでは、料金を載せなくても見積もりや商談を通じて価格が伝わることがあります。気になる場合は、細かい単価表までは載せず、「最低価格と規模の目安」と「料金の決まり方」を載せ、項目ごとの単価は見積書で示す方法があります。

料金ページはサービスサイトとコーポレートサイトのどちらに置けばよいですか?

サービスごとに料金体系が違う場合は、各サービスのページやサービスサイトに置きます。会社として複数のサービスの料金を見比べてほしい場合は、コーポレートサイトに一覧の料金ページを作り、各サービスのページへリンクします。サービスサイトを分けるかどうかの考え方はコーポレートサイトとサービスサイトの違いで解説しています。

まとめ

料金ページは、検討者が予算と条件の当てはまりを判断し、社内で説明するためのページです。要点は次のとおりです。

  • 固定価格を出せない商材でも、最低価格・規模別の目安・料金の決まり方は載せられる
  • 載せる場合は、プラン比較表に加えて、含まれるもの・含まれないもの、追加費用の条件、継続してかかる費用、契約条件、FAQ、見積もりの流れをそろえる
  • 載せない場合も「お問い合わせください」だけにせず、事例ごとの価格帯と見積もりまでの流れを書く
  • 税別・税込を明記し、料金を改定するときはWEB・PDF・FAQ・見積書をまとめて更新する

当社のサービスサイト・LP制作では、機能・料金・事例・FAQ・導入の流れをそろえたサービスサイトを、料金体系の整理から一緒に設計します。

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フェニックスデザイン株式会社WEB制作会社が運営するナレッジベース編集部

コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイトの制作と、公開後の運用保守・集客改善の現場で得た知見をもとに、発注する側の視点で記事を制作・更新しています。運営会社の所在地・事業内容は会社案内、制作の考え方はブランディング×マーケティング論をご覧ください。

この記事は 2026年10月23日 に公開し、2026年10月23日 に内容を確認・更新しました。