埼玉県内の会社がホームページを作る・作り直すときに、「県や市の補助金は使えないか」と調べると、全国向けの記事やほかの地域の制度が多く出てきて、県内で今使える制度が分かりにくいのが実情です。市の制度は年度ごとに内容が変わり、受付期間が短いものもあります。
2026年10月時点で、埼玉県が県としてホームページ制作を対象にした補助金は確認できず、県の中小企業DX導入支援補助金も広報用ホームページの作成費を対象外としています。県内では、国の小規模事業者持続化補助金と、越谷市のようにホームページの作成費を対象経費に含める市の補助金を確認するのが現実的です。
この記事では、埼玉県と県内の主な市の制度を各自治体の公式ページで1件ずつ確認し(2026年10月24日時点)、ホームページ制作に使えるかどうかを表にまとめました。あわせて、国の持続化補助金を県内で使うときの窓口、県内の相談先、注意点を整理します。全国の制度の一覧と選び方はホームページ制作に使える補助金・助成金の一覧をご覧ください。
埼玉県の補助金はホームページ制作に使えるか
埼玉県の「中小企業DX導入支援補助金」はDXツールの導入費を補助する制度で、広報用のホームページやSNSアカウントの作成費は補助対象外です。
この補助金は、県内の事業所でDXツールを使って生産性を上げる中小企業者等を対象に、キャッシュレス決済システム・会計ソフト・グループウェアといったDXツールの購入費(サブスクリプション利用料は最大1年分)などを補助するものです。補助率は4分の3以内、補助額は7万5千円〜300万円で、2026年度は第1期〜第3期(7月1日〜9月30日)に続き、追加募集が10月1日〜10月30日16:00に行われています(埼玉県の発表、埼玉県中小企業DX導入支援補助金 特設サイト、2026年10月24日確認)。
補助対象外の経費には「広報用ホームページ・SNSアカウント作成費」が挙げられ、ECサイトや予約管理システムの導入に伴う場合は対象となり得る、という注記があります。会社案内としてのホームページを作る目的では使えず、ネット販売や予約の仕組みを導入する場合に、その内容が対象になるかを事務局に確認する、という使い方になります。
このほか、県の支援施策情報(販路開拓)に載っているのは、地場産品の展示会・見本市への出展補助(産地組合などが対象)や、展示商談会の県ブースへの共同出展で、ホームページ制作を対象とする制度は見当たりませんでした。
県内の市の制度(2026年10月24日確認)
確認した県内7市のうち、ホームページの作成・改定を補助対象経費として明記していたのは越谷市の2制度で、ほかは「広告宣伝費」に含まれるかを窓口で確認する制度、ホームページを対象外とする制度、ホームページに関係する制度が見当たらない市に分かれました。
| 市 | 制度名 | ホームページの扱い | 補助率・上限 | 2026年度の受付状況 | 出典(確認日) |
| 越谷市 | ビジネスパワーアップ補助金(販路開拓事業) | 広告宣伝費に「ホームページ、チラシ等のPRツールの作成・改定」を含むと明記 | 1/2以内、上限100万円 | 受付は5月25日〜6月5日(終了)。事業は交付決定後に着手し2027年2月28日までに完了 | 越谷市・募集要項(10月24日) |
| 越谷市 | 創業者支援補助金 | 広告宣伝費に「ホームページ、チラシ、パンフレット等のPRツールの作成・改定」を含むと明記 | 1/2以内、上限100万円 | 受付は6月29日〜7月10日(終了)。創業1年未満または年度内に創業する方が対象 | 越谷市・募集要項(10月24日) |
| 草加市 | 経営革新チャレンジ支援事業補助金(経営革新関連) | 経費の区分に広告宣伝費・デザイン委託などがあるが、ホームページの明記はない。対象になるかは草加商工会議所に確認 | 補助率10/10、1事業者20万円 | 2027年1月29日まで随時(事前相談は2026年12月25日まで、予算に達し次第終了)。経営革新計画の知事承認が前提 | 草加市・実施要領(10月24日) |
| 三郷市 | がんばろう企業応援事業補助金 | 市の制度案内(PDF)では、外部に委託する経費「外注設計加工費」の例に「ホームページ制作」が書かれている(PDFに年度の表記はない) | 1/2、上限30万円(新製品・新技術などの研究開発は50万円) | 予算の上限に達し、受付終了 | 三郷市(10月24日) |
| 川口市 | DX推進補助金 | 国の補助金(持続化補助金・デジタル化・AI導入補助金など6制度)の交付確定後に、自動化設備・バックオフィス効率化・非接触型の商取引(電子商取引・キャッシュレス決済など)の取り組みへ上乗せする制度。ホームページ制作の明記はない | (取り組みの経費−国の補助金の確定額)×1/2、上限50万円 | 5月1日〜2027年2月26日(採択予定25件程度) | 川口市(10月24日) |
| さいたま市 | DX推進補助金(さいたま市産業創造財団) | 「ホームページ制作・改修」「ECサイトの構築」は対象外 | 2/3、上限40万円 | 公募は4月6日〜5月20日(終了) | さいたま市産業創造財団(10月24日) |
| 八潮市 | 展示会等出展費用補助制度 | 対象は会場使用料・展示装飾費・運搬費で、ホームページは含まない。市の助成制度一覧にホームページ制作の制度は見当たらない | 1/2以内、上限5万円 | 2026年4月1日〜2027年3月10日(出展日の30日前までに申請) | 八潮市・助成制度一覧(10月24日) |
| 春日部市 | かすかベンチャー応援補助金(空き店舗に出店する創業者向け) | 広報費(販路開拓のための広告宣伝費)はあるが、ホームページの明記はない。事業者向けページにホームページ制作を対象とする補助金は見当たらない | 1/2以内、上限100万円 | 受付は2026年4月1日〜10月20日(終了) | 春日部市・事業者向け(10月24日) |
越谷市の2制度は、交付決定後に着手する事業が対象で、交付決定前に実施・発注・契約したものは補助対象外です。ビジネスパワーアップ補助金は、市内に事業所を持ち1年以上事業を営む中小企業者が、新たに取り組む販路開拓などを行う場合に申請できます。2026年度の受付は終わっているため、次年度の募集要項が出たら内容を確認してください。
川口市のDX推進補助金は、国の補助金を使って取り組んだあとに申請する上乗せの制度です。持続化補助金も対象の6制度に含まれますが、上乗せの対象は自動化・バックオフィス効率化・非接触型の商取引のいずれかの取り組みで、会社案内のホームページがこれに当たるかは明記されていないため、市の担当課への確認が必要です。
Service
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国の持続化補助金を県内で使う場合
県内でホームページの制作費に使いやすいのは国の小規模事業者持続化補助金で、事業所のある地区の商工会議所または商工会で事業支援計画書(様式4)の発行を受けて申請します。
持続化補助金は、商工会議所の管轄地域と商工会の地区とで事務局が分かれています(中小企業庁)。県内では、たとえば草加市・越谷市・川口市・春日部市・さいたま市には商工会議所が、八潮市・三郷市・吉川市には商工会があります。同じ市の中で分かれる場合もあり(春日部市には春日部商工会議所と庄和商工会があります)、自社の窓口は埼玉県の商工会議所・商工会の連絡先で確認できます。
第20回の申請受付は2026年11月5日〜12月15日17:00で、様式4の発行受付は12月4日までです。ウェブサイト関連費の補助は上限30万円(税込)で、ホームページだけでは申請できず、チラシや展示会出展などほかの販路開拓の経費と組み合わせます(公募要領 第8版、2026年10月24日確認)。対象になる事業者の条件や申請から公開までの進め方は、小規模事業者持続化補助金でホームページを作るときのルールと進め方で詳しく説明しています。
市の補助金と国の補助金を同じ経費に重ねて使えるかは、制度ごとに決まっています。八潮市の展示会等出展費用補助のように、国や地方公共団体から同種の補助を受ける場合はその額を差し引く制度もあれば、川口市のDX推進補助金のように、国の補助金の交付確定後に上乗せする制度もあります。両方を使う予定がある場合は、申請前にそれぞれの窓口で確認してください。
県内の相談先
計画書づくりと持続化補助金の様式4は所在地の商工会議所・商工会、経営全般やWeb活用の相談は無料の埼玉県よろず支援拠点、市の補助金は各市の担当課が窓口です。
| 相談先 | 役割・相談できること | 公式ページ |
| 商工会議所・商工会 | 持続化補助金の事業支援計画書(様式4)の発行、経営計画の相談。市の補助金の窓口になっている例もある(草加市の経営革新チャレンジ支援事業補助金は草加商工会議所の助言が要件) | 埼玉県「商工会議所・商工会の連絡先」 |
| 埼玉県よろず支援拠点 | 国が全国に設置している無料の経営相談所で、埼玉県産業振興公社が運営。売上拡大、ホームページ・SNSの活用、補助金の活用などを相談でき、利用は予約制。大宮のほか、八潮市・越谷市・川口市・三郷市・春日部市など県内各地に相談会場がある | よろず支援拠点とは・相談会場 |
| 埼玉県産業振興公社 | 創業、経営、販路開拓、技術開発、DX推進などを支援する公益財団法人 | 埼玉県産業振興公社 |
| 市の担当課 | 市独自の補助金の受付・相談(越谷市は経済振興課、三郷市・八潮市・春日部市は商工観光課など) | 各市の公式サイト(上の表の出典) |
| J-Net21「支援情報ヘッドライン」 | 国や都道府県などの補助金・助成金を、地域とキーワードで検索できる中小機構のサイト | 支援情報ヘッドライン |
県内の事業者が補助金を使うときの注意
市の補助金は年度ごとに内容が変わり、受付期間が短い制度や予算に達すると締め切る制度が多いため、前年度の情報のまま計画せず、年度初めに最新の募集要項を確認します。
2026年度に確認した制度でも、さいたま市のDX推進補助金は4月6日〜5月20日、越谷市のビジネスパワーアップ補助金は5月25日〜6月5日の約2週間で受付を終えており、三郷市のがんばろう企業応援事業補助金は予算の上限に達して受付を終了していました。年度の後半に気づいたときには、その年度の募集が終わっていることがあります。
- 交付決定の前に発注・契約しない(越谷市の制度も、交付決定前に実施・発注・契約したものは補助対象外)
- 市内に事業所があること、1年以上事業を営んでいること、市税を完納していることなど、所在地の要件を確かめる
- 事業の完了期限(越谷市ビジネスパワーアップ補助金は2027年2月28日)から逆算して、制作と支払いのスケジュールを組む
- 見積書は、補助対象になる制作費と、サーバー・ドメイン・保守など対象になるかを確認すべき費用を分けてもらう
- 補助金の上限に合わせて仕様を決めず、必要なサイトの費用の一部に補助を充てると考える
当社は埼玉県八潮市の制作会社で、東京都内をはじめ全国に対応しています。打ち合わせはオンライン・対面のどちらでも可能で、必要に応じて訪問します。申請書類の作成支援は行っていませんが、経費の区分に合わせて内訳を分けた見積書や、交付決定と完了期限に合わせた制作スケジュールのご相談には対応しています。所在地と会社の概要は会社案内、制作費の目安は料金プランに掲載しています。
よくあるご質問
埼玉県の補助金でホームページを作ることはできますか?
2026年10月時点で、県としてホームページ制作を対象にした補助金は確認できませんでした。県の中小企業DX導入支援補助金は、広報用ホームページ・SNSアカウントの作成費を対象外としています(ECサイト・予約管理システムの導入に伴う場合は対象となり得るとの注記があります)。
八潮市・草加市・三郷市にホームページ制作の補助金はありますか?
八潮市の助成制度一覧には、ホームページ制作を対象にした制度は見当たらず、販路開拓に関係するのは展示会等出展費用の補助(上限5万円)です。草加市の経営革新チャレンジ支援事業補助金は、対象経費に広告宣伝費がありますがホームページの明記はないため、草加商工会議所で確認が必要です。三郷市のがんばろう企業応援事業補助金は、市の制度案内(PDF)で「外注設計加工費」の例にホームページ制作が挙がっていますが、2026年度の受付は予算の上限に達して終了しています(PDFに年度の表記がないため、次年度は商工観光課で確認してください)。
市の補助金と国の持続化補助金は一緒に使えますか?
制度によって異なります。国などの補助額を差し引く制度(八潮市の展示会等出展費用補助など)や、国の補助金の交付確定後に上乗せする制度(川口市のDX推進補助金)があるため、両方の窓口に申請前に確認してください。
2027年度の募集はいつ始まりますか?
次年度の内容は各市が年度ごとに決めるため、2026年度と同じ時期・内容になるとは限りません。2026年度は、さいたま市や越谷市の制度が4〜7月の短い期間で受付を終えたため、年度初めから市の公式サイトと商工会議所・商工会の案内を確認しておくと間に合いやすくなります。
まとめ
埼玉県でホームページ制作に補助金を使うときの要点は次のとおりです。
- 埼玉県の中小企業DX導入支援補助金は、広報用ホームページの作成費を対象外としている(2026年10月時点で、県としてホームページ制作を対象にした補助金は確認できない)
- 市の制度では、越谷市のビジネスパワーアップ補助金・創業者支援補助金がホームページの作成・改定を広告宣伝費に含めている。草加市は広告宣伝費に含まれるかを窓口で確認、三郷市は制度案内にホームページ制作の例があるが2026年度は受付終了、さいたま市のDX推進補助金は対象外
- 県内でもっとも使いやすいのは国の持続化補助金で、所在地の商工会議所・商工会で様式4の発行を受ける(第20回は12月15日締切、様式4は12月4日まで)
- 市の制度は受付期間が短く、予算に達すると締め切るため、年度初めに確認し、交付決定前に発注しない
補助金の利用を前提に、経費区分に合わせた見積書や制作の進め方を相談したい方は、無料相談からお問い合わせください。
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